さだと圭介がやって来る / スカーレット 第143話

2020年3月20日(金)第24週「小さな希望を集めて」

あらすじ

武志が入院していたときに同室だった智也の母・理香子に、喜美子は自分で仕上げた絵皿を贈りました。しかしそのとき、智也の容態が急変しました。大崎が治療に当たるものの、そのまま亡くなってしまいました。

そんな中、喜美子のもとに思いがけない二人の客が訪ねてきました。喜美子が大阪時代に女中をしていた荒木荘の家主、さだ。そして、荒木荘の十人で当時は医学生だった圭介です。圭介は小児科医になっていました。

さだと圭介は近況を喜美子に報告しました。さだはがん患者のための下着のデザインを始めたところでした。一方の圭介は和歌山の小児科部長になっていました。そして圭介は、ちや子から武志の病気のことを聞かされていました。

さだと圭介が川原家を去ったあと、喜美子は意を決して智也が亡くなったことを武志に告げました。季節は初夏から秋へ。武志はアルバイトを続けながら「水が生きている」デザインの試行錯誤を続けていました。

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予習レビュー

いつのことだったか、武志くんが自分の病気のことを大崎先生に尋ねようと、一人で病院に足を運んだことがありました。

その時、武志くんは苦しんでいる男の子と、その男の子を介抱している母親の姿を目撃。ショックを受けた武志くんは大崎先生には会わずに帰ってしまう。

そんな場面がありました。

もしかするとその時の男の子でしょうか。

白血病の男の子の容態がとつぜん悪くなり急死してしまうというショッキングな場面が描かれます。

しかもその男の子は、武志くんが入院していた際に同室だったのか。

最終週に希望を見出せなくなるような悲しすぎる場面のその後は、なつかしい顔ぶれがついに登場します。

大阪時代の荒木荘の家主だったさださんと、荒木荘の住人で喜美子ちゃんの初恋の相手、圭介くんです。

あの頃、「い・が・く・せ・い」だった圭介くん。今は小児科医になっているのだそうです。

そして小児科医の立場から、武志くんと喜美子ちゃんを励ましてくれるのだそうですが、この励ましの言葉が、実現することを願ってやみません。

感想

喜美子ちゃんの強さと八郎くんの弱さ

喜美子ちゃんと八郎くんが、智也くんが亡くなった事実を武志くんに告げる場面。

事実を知らされた武志くんは大きなショックを受けるだろうとブログ主は予想していました。そして実際に大きなショックを受けたはずです。

でも意外なほど気丈に振る舞っていました。

つとめて明るく振る舞う武志くんに応えるかのように喜美子ちゃんも明るく振る舞っていました。

でも八郎くんだけが、武志くんの言葉を借りるなら「変な顔」をしていました。

気丈に振る舞う武志くんの態度に対する喜美子ちゃんと八郎くんの二人の反応の違い。そこに喜美子ちゃんの強さと八郎くんの弱さを見たような気がします。

その喜美子ちゃんの強さと八郎くんの弱さのギャップが、別れる原因になってしまいました。そして二人が別れる直前の、ギャップの描写は見ていてつらいものがありました。

でも、同様のギャップが久しぶりに描かれながらも、今回のギャップは安心感しかありませんでした。

喜美子ちゃんと八郎くん。この二人はこの先、何があっても乗り越えて行けるなと確信できる瞬間でした。

さださんと圭介くん

さださんは相変わらず。圭介くんは口数が減ったような。

ずいぶんあっさりとした再登場場面だなとも思いましたが、ぜいたくは言いません。つらい場面が続く中で、楽しかった大阪時代の人たちの登場に元気をもらえました。

できたら信楽太郎さんにも来てほしかったですが・・・

追伸

今日がお休みの日でよかった。

智也くんの容態が急変する場面。あの場面とそっくりな状況をブログ主は経験したことがあるので、かなり激しく動揺してしまいました。

今もまだ手の震えが止まりません。

コメントへの返信 by 朝蔵

八郎の卵焼きエピ回収(まるさん:145話)
本作『スカーレット』は地味なエピソードすらも丁寧に回収しますね。直子ちゃんと鮫島くんの離縁も回収される見通しです。

このエピソード。回収ついでに鮫島くんにいい働きをしてもらいたいと切に願っています。

余命が分かっているからこそ「先送りせずに」できる決断(地方都市住民Y.M.さん:141話)
目の前に普通に過ぎてゆく時間を何も考えずに過ごすか、大切にしながら過ごすか。この選択もまた小さな決断ですが、喜美子ちゃんの人生はこの小さな決断の積み重ねでしたね。

その小さな決断の集大成が最終週になるのかもしれません。

「水を動かす」ように「前向きに考えてごらん。」(よるは去ったさん:142話)
時間に限りがあるからこそ、一瞬たりとも停滞せずに動き続けよう。そんな決意のようなものをこの場面に感じました。

最終盤になって、武志の病気編が、不謹慎なことを言いたくないけど、「どうなる!?どうなる!?」(オペラ座の怪人さん:142話)
これまでずっと登場人物たちそれぞれの人生の見せ場というべき場面を大胆に省略してきた本作『スカーレット』。

それが最後の数週間は、丁寧すぎるほど喜美子ちゃんと武志くんの時間を描いてますね。

たけし君を殺さないで下さい(ひろしさん:最終週)
武志くんが最後にどうなるのかはまだわかりませんが、喜美子ちゃん・八郎くん・武志くんの三人が揃った豊かな時間がいつまでも続いてほしいですね。

自分もその症状に近づいたと感じたんでしょうね(丹善人さん:142話)
同室だった男の子=智也くんの変化を武志くんはずっとみ続けていたはずですからね。この次に何が起こるかまで見えてしまったのかもしれません。

鮫島が直子の夫として削除されず残っていた(キヨコさん:148話)
わざわざこのタイミングで捨てられて、さらにわざわざ復縁を望む。直子ちゃんと鮫島くんの関係。何かが隠されていそうですね。

そろそろ皆さん、おっちゃん、おばちゃんらしく見せるのが難しくなりつつありますね(つい しょうこさん:話)
カフェサニーのオーナー夫婦のお二人。大野のおじさんとおばさんだけが、見かけが年齢相応になってゆきますね。大野のおじさんはいつの間にかすっかり大野のおじいさんになってしまいました。

抗がん剤では副作用で髪の毛が抜けます(名乗るほどの者ではございませんさん:142話)
詳しい解説をありがとうございます。抗がん剤で髪の毛が抜けることは知っていましたが、その理由についてはまったく知見がありませんでした。

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コメント

  1. 地方都市住民Y.M. より:

    我が郷土のスター、溝端淳平さん、和歌山の総合病院部長就任、おめでとうございます!

    昔、雨季のインドをひと月旅しました。人には過ごし難い季節でしたが、そこは命に満ち溢れていました!人間だけでなく虫、動物、魚、植物、なんならスチームのような湿気の中の見えない微生物まで、生まれてくる事と死んでいく事が同時に襲ってくるような感じがバンバンの中で、まさしく「生命感だらけ!」でした!帰国後の大阪の繁華街で「本当に生命感が少ない!物ばっかりある!」と強く思ったのを、今週の今作で思い出しました!
    現代の過度に工業社会化した日本では、生産人口は死と切り離され、経済的な物には囲まれていても、周りに満ち溢れていないとおかしい「いのち」と疎遠な日常なのかもしれません。作者チームが描きたかったのはそういう事なのかなあ。

    真奈さんの、生きてる事に対するまっすぐさは魅力的ですね。武志の人生にとっても、真奈さん自身の人生にとっても、その生命を輝かす出会いになってると思って、こちらの顔がほころんでしまいます(笑)

  2. つい しょうこ より:

     医師だって、患者さんが亡くなって平気でいられるものではありません。
     大崎先生は経験豊富だから、もうそんなことはないでしょうが、例えば付き合っていた研修医は、時々「患者さんが亡くなった。負けた・・・」などと電話をかけてきました。
     大学病院の血液疾患の病棟って、とにかく患者さんがよく亡くなるんですよ。こういう時は慰めも、励ましも意味がない。過去にぶちまけられた悪態をここぞとばかりに蒸し返し、とどめに「一番重症の患者さんがいなくなって、楽になってよかったね。他の患者さんは容態が安定してるんでしょ?」と言うと、急に思い出したように
    「いや。微熱で感染症が心配なのがいるし、副作用の吐き気で何にも食べられないのがいて、点滴増やさないと。明日もまた忙しいから寝るわ。」となる。
     敢えて「悪魔の代弁者」の役をやっていることは、当然先方も理解してましたけど、おかげでブラックユーモアのセンスも磨かれ過ぎて、今に至っています。

  3. つい しょうこ より:

     溝端淳平さんは、圭介さんよりも立花登のほうが馴染みが深くて、お正月に江戸へ戻ってきて、晴れて従妹のおちえと夫婦になったんだよねー、あっちでもこっちでもお医者さんなんだねーと思いながら見ていました。
     ところで、今までも何度か感じたことですけど、朝蔵さんと私は、同じシーンを見ているのに全く違う捉え方をすることがあって、驚き、面白いな、と思ってしまいます。
     以前「危ないことせんといてほしい、止めてほしい。」と言ったのは、自分はその危険を受け止められないと思ったから。今変な顔をして「武志、お前本当に大丈夫なのか?」と心配していることをストレートに表に出せるのは、それを受け止める覚悟があるから、ではないでしょうか。
     相手の気丈さをそのまま受け止めるのが喜美ちゃんの強さなら、その気丈さの裏にあるものを確かめようとするのが八郎さんの強さだと私は感じました。

  4. 名乗るほどの者ではございません より:

    バンダナ着用に違和感がありました。抗がん剤処方されたら髪の毛だけでなく眉毛も抜けます。それを隠すためのバンダナやニット帽なので、眉毛まで隠す演出をするのが普通です。駆け出し時代の長澤まさみさんや綾瀬はるかさんがヒロインだったセカチューではまだそれらしく演出がなされていました。武志くんの闘病まではかなり拘りの強い演出がされていましたが、急に雑なところが目立ってきて残念です。

  5. 丹善人 より:

    さださん、「ここで生まれ育ったのか」
    いやいや、川原家で信楽生まれは武志だけです。

  6. よるは去った より:

    圭介「『白血病?治るでそんなん・・・・・・。』って言われる日が・・・・・きっと来る・・・・・て僕は信じている。」
    陽子線治療で「膵癌」を克服したという話を聞いた時は「ここまで進んだか。」と思いましたね。
    「白血病」に対する「骨髄移植」。
     時代がグッと遡って「肺疾患」が「不治の病」と長いことされていた時にアレクサンダー・フレミング卿による「ペニシリン」の発見はどれだけ人類に光を投げかけたことでしょう。

  7. リキちゃんママ より:

    圭介さんのその後のことは聞けませんでしたね。久しぶりに「い・が・く・せ・い」が聞けました。

  8. 丹善人 より:

    「い・が・く・せ・い」顔見せだけでしたか。何のオチもなく。

    石井さん、セリフもなく、そばで見守っていてくれる。何か座敷童みたいに。
    本当に座敷童のように福を運んでくれたらいいのにね。

    喜美子と武志はしっかり関西人のノリがしみついているのに、
    八郎さんだけはいつまでたっても乗れませんね。

  9. 名乗るほどの者ではございません より:

    武志くんと同室だった智也くんを演じる久保田直樹くん、実は「ごちそうさん」で天神祭大好きな設計士をはじめ朝ドラ常連の徳井優さんや「なつぞら」で番長を演じた板橋駿谷さんと同じく「引越のサカイ」のCM出演がありますね。幼なじみの女の子が転居先からぶどうを送るということを遮り「送らんでええ、取りに行くから」と言い二人駅でハニカミながらぶどうを食べるCM。この男の子がその後滋賀に転居し病気を発症してしまったことを母親が女の子に伝えようとするのを「言わんでええ、元気になって逢いに行くから」と言っていることを想像したら泣けてきます、武志くんと真奈ちゃんと並ぶもうひとつの小さな悲しい恋みたいで。

  10. みいちゃん命(欅の) より:

    小児科医となった圭介君は、あの嫉妬深いあき子さんと結婚しているのだろうか?