勇助の落語が下手になる /『ちりとてちん』129話

連続テレビ小説(朝ドラ)『ちりとてちん』
初回放送:2008年3月4日(火)放送
再々放送:2014年3月11日(火)放送
第23週 第129話 「終わりよければ滑ってよし」

『ちりとてちん』第23週 第129回
「終わりよければ滑ってよし」あらすじ

勇助の初高座に『鉄砲勇助』を演じることが決まり、いよいよ稽古が始まりました。しかしいざ稽古をはじめてみると、かつて居酒屋・寝床で披露した落語の流暢さは全く失われ、どういうわけか落語が下手になっていました。

急に下手になったのは落語だけではありませんでした。そつなくこなしていた家事も手間取り失敗続き。稽古の時間も満足にとれなくなる有り様に草々は苛立ち、喜代美も困り果てていました。

喜代美は勇助のことを周りの者に相談しました。相談を受けた奈津子は、勇助のことを疑ってかかりました。勇助は何か企んでいるのではないかと。一方で小草若は、勇助の落研出身という経歴は嘘ではないかとまで言い出します。

その頃、喜代美は創作落語の新作づくりをすすめていました。そして未完成の新作を聞いてもらった磯七からアドバイスしてもらいました。そんなある日、正平がしばらく泊めてもらいたいと喜代美のもとを訪ねて来るのでした。

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『ちりとてちん』第23週 第129回
「終わりよければ滑ってよし」感想

弟子入りのお願いに来た日の夜には徒然亭一門や磯七さんたちを関心させるほど流暢に落語を演じたはずの勇助が、初高座に向けた稽古がはじまるや台詞は忘れ、上下(かみしも)を間違え、凡ミス連発。

小草若が「勇助が落研出身というのはうそだったのでは?」という推測、僕もそう考えました。はじめは。勇助みたいな嘘を嘘で塗固めるような筋金入りの嘘つきって記憶力が人並み以上優れているんです。

だから、落語の一部を一夜漬けで丸暗記し、それらしく見せるのはわけないこと。嘘をつく喜びのためには、一夜漬け丸暗記の苦労も苦労と思わずワクワクしながら取り組めたはず。

しかし、稽古には嘘をつく喜び、騙された人の顔を見る楽しみがない。だから、稽古前夜に丸暗記する努力なんてしようとは思わないかと。だから、落語の素養が実はまるでない勇助は、丸暗記の記憶が消えると何も出来ない。

ただふと思ったんです。家事のほうがどうだろうって。皿を割ったり、生卵を割ったり。落語と違って家事は丸暗記の記憶に頼る必要はないし、多少は丸暗記の記憶を必要とする部分があったとしても、生卵を落とす失態は記憶力とは無関係。

だから、奈津子さんの「あやしい、何か企んでいる」説が一番有力かも。そもそも、徒然亭一門の誰もがまんまと騙される中、奈津子さんだけはただ一人勇助のことを「胡散臭い」と見破った鋭い嗅覚の持ち主ですからね。

そう考えると、居酒屋・寝床で披露した流暢な落語は本当の姿で、落語が下手な姿は嘘。何かの企みのもとわざと凡ミスを連発させているのかも知れません。家事もしかり、「家事が下手な勇助」という嘘をついているのかなとも思います。

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