悩める五郎が裕一を訪問 / エール 第78回

2020年9月30日(水)第16週「不協和音」

あらすじ

ある日、裕一のもとに豊橋の五郎がやって来ました。五郎は行き詰まっていました。岩城から一人前として認めてもらえず、追い込まれていたのです。五郎に続いて梅も古山家に駆け込んで来ました。

梅は五郎を問い詰めました。試験の時だけ失敗する。五郎は自分と結婚するのがいやになって、わざと試験で失敗しているのではないかと。五郎は試験になると緊張して手が震えてしまうのだと釈明。五郎の言葉に納得した梅は五郎と仲直りしました。

梅が来たと聞きつけて吟もやって来ました。梅は吟に豊橋の近況を報告しました。キリスト教を信仰する光子と、文学者である自分は監視対象になっていることを梅は語りました。監視されるのは息苦しいと口にする梅の言動を、吟は厳しく咎めました。

古山家に滞在中の梅は音楽挺身隊の案内を見つけました。音楽挺身隊への参加を迷っている音に対して梅は言いました。今のような時世でも歌を歌えるのは幸せだ。音楽挺身隊に参加してみてはどうかと。梅の言葉に音は心を動かされるのでした。

<<前回77回 | 次回79回>>

第16週 | 第17週 | 第18週 | 第19週
第20週 | 第21週 | 第22週

Sponsored Link

予習レビュー

放送再開後の最初の一週で初登場を果たしあっという間に多くの視聴者の心をつかんだ五郎ちゃんが再び登場です。

しかし再登場の理由はちょっとばかり残念です。

五郎ちゃんが初登場した週の金曜日の回の終わり近く。

五郎ちゃんが岩城さんから職人として一人前と認められるまでに何年もかかると不吉なナレーションが入りました。

そのナレーションの通りのことになりました。

裕一くんの弟子として古山家にいたときは手先の器用さを発揮していた五郎ちゃんでしたが、人よりも器用程度のことでは岩城さんは認めてはくれません。

一人前の職人として認めてもらうための試験を岩城さんから何度も出されるものの、五郎ちゃんはその試験をパスすることができない。

岩城さんは五郎ちゃんを、自分の跡を継がせるというよりも安隆さんの跡継ぎに育てるつもりなのでしょう。

岩城さんの厳しい指導に音を上げた五郎ちゃんですが、でも五郎ちゃんは幸運です。

茨城の穀物問屋で働き続けていたとしても、その問屋の中でどこまで高いポジションに就けるかはまったくわからない。

しかし関内馬具店では、店主に続く道を歩めているわけですから。

さて、深く落ち込む五郎ちゃんに対して、梅ちゃんがものすごい剣幕である決断を迫るのだそうですが、梅ちゃんは五郎ちゃんに何を迫るのでしょうか。

コメントへの返信 by 朝蔵

エールを一緒に楽しんでいる家内も読んで楽しんでいますよ(伊藤和正さん)
ありがとうございます。お楽しみくださっているとのこと、とても励みになります。今後とも当ブログをよろしくお願いいたします。

ああとうとうこんな世の中に(よるは去ったさん)
自粛警察の「正義の味方」が増えてから、今回のドラマの中で描かれている時代の空気感が少しだけ分かるような気がしてきました。

たかが自粛警察でこれだけ息苦しいのですが、自粛でなく強制できる力を持った人から監視されたら息苦しいなんてレベルではないでしょう。

久しぶりの三姉妹の再会はしこりの残る悲しいもの(魁光さん)
三姉妹とも時代の制約の中で一所懸命だったとしか言えませんね。後出しジャンケンで、後からあの人は良い、この人は悪いと言うのは簡単ですが、この三姉妹についてはそのような論評は避けたいと思います。

藤堂先生が言っていた根っこは頑固で思い込んだら一直線(魁光さん)
藤堂先生が指摘した性格が戦後の裕一くんを苦しめることになりますが、その苦しみがあったからその後の曲を作曲できたと言えるかもしれません。

火野正平さんの「おはよう〜」(魁光さん)
同感です。ブログ主もこの「おはよう〜」に癒されています。しばらく前まで放送していた『100名山』は自然は美しいのですが、極度の高所恐怖症のブログ主には怖すぎました。

「あの人、おっかねぇんだ!」(魁光さん)
安隆さんによる試験だったらもう少しすんなりと合格できていたかもしれませんね。

久しぶりの3姉妹、ちっと、揉めちったけど(オペラ座の怪人さん)
もともと長女と次女はアジフライの取り合いやお見合いのことなどで、たまに揉めてましたね。(笑)

「個人の生活」のかけがえなさ(たいとうみほさん)
個人の生活の価値を見事に表現したのは『ごちそうさん』というのがブログ主の感想です。ヒロインに抽象度の高い言葉を一切語らせることなく、抽象度の高いテーマを描ききっていたと思います。

五郎ちゃんのビビり、私にも覚えがあります(たいとうみほさん)
良いことなのか悪いことなのか、ブログ主は本番に強く普段は本気になれずに力が発揮できないタイプでした。

しかし梅ちゃんの剣幕すごかったな(丹善人さん)
梅ちゃんはもっと穏やかでおとなしい女の子だとばかり思ってました。五郎ちゃんとの恋が描かれるまでは。

五郎ちゃんには,少々厳しい環境(文月さん)
岩城さんは光子さんや亡き安隆さんの手前、弟子の育成にいささかの妥協も出来ないのでおのずと厳しくなってしまうのでしょう。安隆さんが師匠だったら、五郎ちゃんもあそこまで追い詰められることはなかったかもしれません。

取引先、納入先との交渉は出版社の駆け引きに慣れた梅ちゃん(還暦のたつおさん)
経営をしっかりと受け継いだ光子さんの血が流れている梅ちゃんです。経営を任せっきりにして五郎ちゃんは職人一筋という生き方もありですね。

わざと失敗するなんていう小賢しさは、彼には無いです(笑)(さやさん)
五郎ちゃんに小賢しさはないということ。梅ちゃんにしっかりと理解してもらいたいですね。

周りとの調和を優先してしまうのは、長女気質なのかもしれません(ずんこさん)
おっしゃる通り吟ちゃんには第一子特有の性質がありますね。下に二人も妹がいるので、この性質がさらに強くなってしまったのかもしれません。

梅ちゃん先生でも医大生は学徒動員を免れていて(ゆきこさん)
『梅ちゃん先生』にもそんな場面がありましたね。『梅ちゃん先生』は戦後のお話だったのですっかり忘れていました。

浩二ー13週のあの畠山さんへの訪問が実は巨大なフラグだったとは(魁光さん)
ブログ主もこの展開には驚きました。こう来たか!と。浩二くん、自分が拓いたリンゴ農園の主人になってしまうんですね。

美空ひばりさんとの出会い(知らんけどさん)
そんなエピソードがあるんですか。ドラマの中でそのエピソードが再現されて欲しいです。

登場人物たちの地理的関係が全く分からないから(ぱぽりんさん)
東京の地名が出てこないですね。東京の地名で出てきたのは保さんの古書店が神田にあるという一点だけ。

ちなみにリアル裕一くんの住まいは世田谷。ドラマの中でも古山家は空襲の被害を免れているので世田谷。吟ちゃんもその近くなのかなと想像しながら鑑賞しています。

9月28日から、登米市内で撮影が始まった(文月さん)
情報提供ありがとうございます。ついに始まったんですね。


Sponsored Link

感想

五郎ちゃんの致命的な弱点

五郎ちゃんが岩城さんの試験になかなか合格できない理由がわかって安心しました。

岩城さんが一人前と認める基準にどうしても届かないというわけではなく、岩城さんが一人前と認める基準に限りなく近づきながらも致命的な弱点を克服できない。

致命的な弱点とは「本番に弱い」ということです。

技術がないわけではない。というか、梅ちゃんの言葉によれば普段は難なく作業をこなしているということなので、試験でなければ岩城さんも認めるレベルなのでしょう。

もし五郎ちゃんが一職人であれば、それくらいの技術があれば問題ないかも知れません。

しかし五郎ちゃんは関内馬具店を承継する立場です。

職人頭として、または経営者として重い決断を下す場面も少なくないはず。重い決断を下す瞬間とは言わば「本番」です。

職人頭や経営者として「本番に弱い」のは致命的です。

この弱点を克服できるまで、まだまだおっかない岩城さんの試験のハードルは高そうですね。

以上、今回は五郎ちゃんが来てくれたおかげで、暗い時代の一服の清涼剤みたいな回になりました。

<<前回77回 | 次回79回>>

第16週 | 第17週 | 第18週 | 第19週
第20週 | 第21週 | 第22週

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. ひるたま より:

    おはようございます。
    ぱぽりんさんがコメントで言及されていた「そもそも古山家はどこにあるのか」について。
    前回(第77回)のオープニングクレジットの後すぐの、配給所に人が並んでいる場面で「世田谷区〇屋町第二配給所」という立て看板(かな?)が映り込んでいたのが確認出来ましたよ。

    *〇の部分に入る漢字だけは私の目ではどうしても確認出来ませんでした…。

    今作の時代考証etc.に関してはなるべく大目に見るようにしました(^^;)。その分、音楽面に力を注いで制作されているもの…と思いたいですね。

  2. ぱぽりん より:

    う~ん、気持ちが落ち着きません。
    何がというと、登場人物たちの地理的関係が全く分からないから。

    余り顔を合わさないから、音と吟の家はそれほど近いとは思えないのだけれど、吟の所属する婦人会へ音を連れて行くって・・・・
    そもそも古山家はどこにあるのか。
    コロンブスレコードはどこにあるのか。
    酔っぱらった五郎を裕一が支えて帰宅するのだから、大将の屋台は古山家からそう遠くなさそうだけれど・・・・

    スカーレットでは信楽での位置関係が示されたマップがアップされていたけれど、エールのマップも知りたいところですね。

  3. ずんこ より:

    タイトルの「不協和音」が、徐々に大きくなってきましたね。

    仲良し三姉妹の長女吟ちゃんと、音ちゃん、梅ちゃんとの不協和音。
    子どもの頃から関内家を守ることを自らの任務と信じて、いつも関内家のために行動してきた吟ちゃん。
    自分のしたいことをずっと追求し続けてきた、音ちゃんと梅ちゃん。
    その考え方の違いが、世相と相まって大きく開き始めたようです。
    自分の事より相手のこと、周りとの調和を優先してしまうのは、長女気質なのかもしれません。

    そして、仲良し師弟だった裕一くんと五郎ちゃん。
    五郎ちゃんの、作りたい音楽が作れなくてつらいのでは?という問いかけに、いまいちピンと来ていない裕一くんのゆくゆくが、心配です。

  4. さや より:

    五郎ちゃんは、やっぱり癒しです。梅と結婚したいから、岩城さんの前で緊張してしまうのですよね! わざと失敗するなんていう小賢しさは、彼には無いです(笑)

  5. 還暦のたつお より:

    五郎ちゃんのプレッシャーに弱いという欠点が露呈しました。裕一のアドヴァイスで、最終試験は何とかなりそうですが、朝蔵さんの懸念された経営者の手腕ですが、取引先、納入先との交渉は出版社の駆け引きに慣れた梅ちゃんにお願いしましょう。ただこれで、五郎ちゃんは梅ちゃんに一生頭が上がらないでしょう。

  6. 文月 より:

    五郎ちゃんには,少々厳しい環境だったかもしれませんね。
    四六時中,厳しい師匠と(将来の)義母に監視されているようなもんですから,息抜きの時間はないですよね。(無論,岩城も光子も監視している気はさらさらないでしょうが)
    それでも,同居するまでに,通いがあれば違っているのでしょうが,東京から行って,初見から同居でしたからね。
    たまに,梅の接吻(キス)を頂戴しても,あまりあるプレッシャーだと思います。
    たまに,音が帰郷していればまた違うでしょうが,おそらく,一度のなかったでしょう。
    プレッシャーに押しつぶされそうな五郎ちゃんの「助けて!」を梅がカバーできるかに,五郎ちゃんの将来がかかっているのでしょう。

  7. 丹善人 より:

    一度は作曲家を目指していて、作れども作れども、よく似た曲が浮かんでしまう
    という欠点が、逆に緊張したときに、頭の中に好きな曲を思い浮かべれば良いという、
    裕一のアドバイスがすっと入っていきます。これでもう大丈夫。考えれば頭の中で
    ずっとエールが奏でられていたんですから。
    しかし梅ちゃんの剣幕すごかったな。絶対ここだと、確信を持って追いかけてきて、
    そして正面からぶつかっていくところは音ちゃん譲りかも。そして一緒に農作業。
    こういう所も音ちゃんに似ています。五郎君、何年も変わらずに梅ちゃんに
    思いを持ち続けてもらって幸せですね。

    で、関内家で唯一異端児なのが吟ちゃん。家でも婦人会でも孤独。お父さんにも
    まともに会えなかったし。でも自分が主流派なんだと疑わない。みんなで渡れば
    怖くない、のこの時代特有の大勢の中の一人。悪く言えば個人としての主張がない。
    自分の思う様に生きてきた音や梅が羨ましいのかもしれませんが。

  8. たいとうみほ より:

    五郎ちゃんのビビり、私にも覚えがあります。家庭科の期末テスト。「キュウリを30秒で50枚切る」家で練習してる分には何とかできるのですが。いざ調理実習室で、5人くらいが並んで立って、先生がストップウォッチ持って「始め」とやって。両隣からトトト…とまな板音が湧き上った日にゃ、とても家でやったようには行きませんでした。あの頃は毎日サラダか漬物ばかり食べる羽目に、ハア。当然ながらその頃の家庭科は女子だけで、キュウリが繋がってるとかミシンの縫い目が曲がってるとかの理由で追試になるのも女子だけでした。普通科なのに。

  9. たいとうみほ より:

    国際政治レベルでは戦争の圧迫が激しくなっても、マクロ経済的に日本にガタが来ていたとしても。国や経済を作っているのは結局個々人ですから。政治経済の1番末端に個人の生活があり、1人1人の意欲や希望がある。今日の五郎君の闖入が、ともすると戦争関連の事しか考えられなくなっていた古山家に、「個人の生活」のかけがえなさをもたらしてくれたように思います。今逃げなきゃならない、命の危険が迫っているという状況でないのなら、今いる場所で今持っているもので、何かできる事はある。そうやって五郎ちゃんは馬具を作り梅ちゃんは小説を書き、光子さんは権勢に睨まれながらも食事の前に神に祈りを捧げる。市井の人々がそうやって、まずは自分の生活を営む一方で、先頭で旗を振っている立場の人がだんだん、目前や自分の足元にばかり目が行って、後ろに大勢いるフォロワーが付いてくるのにやっとである事、青息吐息である事が見えなくなっていくんです。ともすると「自分がこんなに必死なのについてくる連中が勝手だ」という気持ちになりがちです。

  10. オペラ座の怪人 より:

    久しぶりの3姉妹、
    ちっと、揉めちったけど、

    長姉吟ちゃんも、もともと軍国少女だったわけでもなく、
    でも、時代の波に飲み込まれ、
    そもそも、軍人さんとご結婚しちったわけで、
    軍人のだんな様、どうなっちゃうのかしら?

    (/_\;) (/_\;) (/_\;)

    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ

    おしまい

  11. 魁光 より:

    五郎ちゃん「あの人、おっかねぇんだ!」

    岩城さんの圧はやっぱりキツいですなぁ…(笑)
    実力は十分ならもう大丈夫。

    「ダメな人みたいに言わんでよ…」
    そして梅ちゃんのさりげない優しさが身に染みました。

  12. 魁光 より:

    思っちゃったからしょうがないコーナー

    BSプレミアムの放送が終わった後に「日本縦断こころ旅」での火野正平さんの「おはよう〜」と優しく挨拶するところが堪らなく好きで癒されます。

    そして日本の津々浦々の自然あふれる光景を見ると、最近のエールの重く辛い展開も心洗われるような感じがします(笑)

  13. 魁光 より:

    裕一「今ある仕事は全力で」

    裕一のお人好しで真面目な性格。
    過去のボツ地獄、契約解除寸前の辛い経験があるからこそ仕事に対して大事に取り組み、のめりこんでしまうんでしょうね。

    そして1週から言われていた裕一の悪癖、いいことがあるとすぐに調子に乗ることや藤堂先生が言っていた根っこは頑固で思い込んだら一直線なところも全て災いして戦後に入ると思うと…。

    1週から破滅のフラグは立っていたんですね…。

  14. 魁光 より:

    軍の存在と宗教の自由は水と油。
    吟ちゃんと実家の考えのすれ違いも絶対にありえると思ってたら案の定でしたね。
    世間体を異常に気にする吟ちゃんのことですから、絶対に拒絶するだろうと思ってました。
    久しぶりの三姉妹の再会はしこりの残る悲しいものとなりましたね…。

  15. よるは去った より:

    梅「小説書いとるってだけで・・・・・・・。」

    ああとうとうこんな世の中に・・・・・・。

  16. 重信六三郎 より:

     五郎ちゃん、第14週の最後のナレーションからして、関内家の跡取りの道を挫折→婚約破棄…という最悪の結果にはならない…、と僕は思っています…。

     少なくともこの回では…。

     なので、楽観視して、五郎ちゃんの再登場を楽しみにしています…。

  17. 伊藤和正 より:

    このネタバレの書き手は、文章がうまい!読みやすく、わかりやすく、全体を上手に解説してくれる。すばらしい!79才の楽隠居だが、エールを一緒に楽しんでいる家内も読んで楽しんでいますよ。