2021年5月10日(月)第23週「今日もええ天気や」
あらすじ
昭和27年(1952年)。熊田が千代のもとを訪ねてきました。熊田は千代に、1日だけ鶴亀新喜劇の舞台に立ってくれるよう頭を下げて頼みました。鶴亀を退職する日が迫った熊田は、千代の道頓堀の舞台復帰を最後に仕事にするつもりでいました。
熊田が千代に出演を依頼した作品は一平が書いた新作台本『初代桂春団治』でした。一平はこの台本でヒットを飛ばし、ようやくスランプから脱していました。熊田はその作品に千代を出演させることが願いでした。
そんな中、NHK大阪放送局はインタビューのために一平を招くことになりました。天海がNHKにやって来たその時、千代は『お父さんはお人好し』の台本の読み合わせをしているところでした。
NHKのスタッフたちは千代と一平が鉢合わせしないよう配慮しました。しかし、事情を何も知らない当郎がスイッチを入れたラジオから流れてきたのは、インタビューを受ける一平の声でした。それは千代にとって、久しぶりの一平の声でした。
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予習レビュー
いよいよ最終週です。
千代ちゃんはラジオドラマで女優に復帰し、瞬く間にお茶の間の人気者に。
一方の一平くんはずっとスランプが続いていましたが、ようやくスランプから脱することができるようです。
一平くんのスランプの脱出と同時に、それまで興行が振るわなかった鶴亀新喜劇もヒット作を出し賑わいを取り戻す。
そんな中での最終週です。
さて、久しぶりにヒット作を出した一平くんはインタビューを受けるためにNHK大阪放送局へ。
同じ頃、同じ場所では千代ちゃんが台本の読み合わせ。
千代ちゃんと一平くんの鉢合わせがあるかどうかは不明ですが、かつて夫婦だった二人が物理的な距離を縮めます。
二人が夫婦関係に戻ることはありませんが、絶縁状態だった二人の演劇人どうしの関係は復活するかもしれません。
二人の関係の復活が最終週のお題となるのでしょうか。
感想
熊田さんの動機
熊田さんの再登場から始まった最終週。
熊田さんが千代ちゃんの道頓堀復帰に動くことは事前に知らされていましたが、その動機がはっきりとは知らされてはおらず、そのことがブログ主には謎でした。
千代ちゃんの道頓堀復帰、しかも一平くんの新作に出演させることがどれほど困難なことであるかを熊田さんは承知しているはずです。
大山社長が存命であれば、そんな無理難題を熊田さんに命じるということも考えられる。
しかし、大山社長はすでにこの世の人ではありません。
ではどうして、そんな困難なミッションの実現のために熊田さんは動いたのか。
今回、熊田さんを見てやっとわかりました。
熊田さんは誰かに命じられたのではない。
最後の仕事として、これまで世話になった道頓堀への恩返しするような気持ちで、千代ちゃんの道頓堀復帰に動いたようです。
千代ちゃんの動機
熊田さんの動機は見えてきました。
ブログ主にとって残るもう一つの謎は、熊田さんの依頼に最終的に応える千代ちゃんの動機です。
千代ちゃんと熊田さんは長い付き合いです。
しかし、長いけれどそれほど深い付き合いではありません。
だから熊田さんの頼みを引き受ける動機が今のところ見えない。
最終週を飾るにふさわしい動機で千代ちゃんが道頓堀に戻り、物語が締めくくられることを願わずにはいられません。
最終週
ついに最終週を迎えました。
前作『エール』のときのような放送中断もなく、無事に最終週までたどり着きました。
放送が中断されずに続くことを当たり前のことと考えていましたが、放送の継続とは奇跡に近いことなのだと感じた『おちょやん』最終週の月曜日でした。
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まだまだ一平の声を聞くのは辛いですね。
でも今の千代ちゃんなら、“アンタの捨てた女は今やたっくさんのファンのお母ちゃんなんやで!“って開き直ってもいいのかも。
周りには千代ちゃんを、守ってくれる人ばかりいるんだから。
熊田さんの申し入れも、千代ちゃんのやり残したことを叶える為のステップになるかもしれないですもんね。
締めくくりまであと4回。
千代ちゃんの復活をまだまだ見ていたかったなー。
今週は春子が活躍する週。千代の道頓堀行きを後押ししたりとか。
何よりも、チビ千代ちゃんの二度目の道頓堀訪問。岡福の面々の発言が
気になります。「なんや初めて会うたとは思えんな」とか。思わず
「懐かしいな」とか言ってしまわないかとか。
今日は藤山寛美の面影が出てましたね。懐かしかった。旺志郎君頑張った。
次週からはお兄ちゃんの航基君とバトンタッチ。どんな演技見せてくれるのか。
春団治の妻を演じた香里さんに惹きつけられました。彼女こそは家庭劇立ち上げから、結婚、戦争、破局と、女優としての千代ちゃんのすべてをリアルタイムで共にした間柄。ルリ子さんと違って年齢的にもほぼ同世代なのも相まって、舞台での彼女は千代ちゃんの分身の様でした。みつえちゃんが女としての伴走者なら香里さんは女優としての伴走者です。初顔合わせの場違いな発声練習の時、彼女がこれほど、千代ちゃんの人生にもこのドラマでも、重きを為すとは想定外でした。一時期一平君にアプローチしかけたのも、彼女の立ち位置を決定づけるのに重要な要素だったようです。
最終週が始まっちゃったよ。
最後、どうなるんだろう?
予習はしないし、
史実も知らないし。
しかし、千代と一平が遭遇しないようにするって、
もっと、スマートにできるだろうに。
まあ、結局、会っちゃうのは、
目に見えていたけど。
と思ったら、会わなかったんだ。
ヾ(・◇・)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ(・∀・)ノ
(-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
おしまい
熊田さん、重役だと思うけど社員止まりだったのか?西川君,老境の芝居もなかなか巧い。桂春団治物語、千代、一平元夫婦の実像をシンクロさせてますな。一平、幾何かの贖罪のつもりもあったのか?最後のNHK内部でのすれ違い、ドタバタの顛末果たして?
今週から春子ちゃんが竹井姓でクレジット。
熊田さんは社長になった訳ではなさそうですが、千代へ直々に新喜劇出演のオファーを出したことから取締役レベルのお偉いさんといったところでしょうか?
割と初期から出ているのにフルネームのないキャラクターはなかなかないですね(笑)
ついになり振り構わなくなった一平くん。ついに殻を破りました。
どうしようもない愚かさの先に喜劇がある。寛治くんの檄で喜劇の真髄に気づくことが出来ましたが、千代がその皺寄せを食らったのはあまりにもいたたまれません…。
芸の肥やしは確かに合ってはいますが、それを口実に何でもやってもいいというのは間違いですね。
一平「ありのままの私自身です・・・・・・・。」
初代・桂春團治師の生きざまに自身を重ねてみた芸人さんや俳優さんてどのくらいいたのでしょうか。
私は初代・春團治師は本当に幸せだった人なのかなとすら思うのですが。