あんぱん

鉄子がのぶを引き抜く? / あんぱん 第78回

2025/7/16(水)第16週「面白がって生きえ」

あらすじ

「月刊くじら」の最新号が発売された数日後、編集部に鉄子からの電話がかかってきました。編集部の面々は、東京で取材を行った鉄子の記事を載せなかったことで、鉄子を怒らせてしまったと思い込んでいました。

しかし、鉄子の言葉は意外なものでした。鉄子はのぶが書いた記事を絶賛した上で、のぶに自分の仕事を手伝ってほしいと言ってきたのです。その日の夜、嵩と岩清水、そして琴子を連れて屋台で飲んでいた東海林は打ち明けました。

鉄子がのぶを引き抜こうとしていること。そして、のぶも鉄子に心酔していることを東海林は語りました。東海林の言葉を受けて嵩も言いました。鉄子は本気だ。のぶを本気で東京に呼びたいと考えているはずだと。

そのころ、のぶもメイコに鉄子のことを話していました。そして、戦争で失われた青春の話をしていました。そんな中、何者かが若松家を訪ねてきました。蘭子でした。蘭子は言いました。すぐに家に戻ってほしい。釜次が・・・

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感想

薪先生からの電話

前回は薪先生からの電話がきたところで終了。

今回はその続きから。

のぶちゃんと話したいと薪先生は言うものの「責任をとる」ために薪先生からの電話をとった東海林さん。

電話を最初に受けた岩清水くん。

記事を書いた当事者であるのぶちゃん。

そして嵩くん。

みんな心配でならない。

東海林さんの神妙な表情からして薪先生は怒り心頭であろうと。

「胃腸がたっすいが」と薪先生に言われ、思わず胃を抑える東海林さん。

しかし胃が痛くなるほどきついことを言われているのだろうとますます心配になる編集部の面々。

シリアスドラマなのかコントなのかよく分からない騒動を経て、すべてが明らかに。

薪先生からの電話の要件はのぶちゃんの引き抜きでした。

薪先生の取材を終えた直後、薪先生は自分と一緒に働かないかとのぶちゃんに言いました。

私は本気だとも。

薪先生、やっぱり本気でした。

そして、のぶちゃんが書いた記事を読んで本気がさらに強化されたようです。

東海林さんの誠実さ

この一連の騒動で、東海林さんの誠実さがよく分かりました。

岩清水くんが言ったとおり、東海林さんはいざという時に頼りになるらしい。

責任をすべて引き受けるつもりで、いさかかの迷いもなく薪先生からの電話に出ました。

そして、のぶちゃんを決して電話に出させませんでした。

平常時は頼りのない上司ですが、いざという時には本当に頼れる上司。

ブログ主の中での東海林さんの好感度は爆上がりでした。

責任を一身に引き受け、部下思いの東海林さんはまた部下をこよなく愛する熱い上司のようです。

薪先生がのぶちゃんを引き抜こうとしていることがわかってから、ずっと神妙な表情のままでいる東海林さん。

愛する部下を手放すのがつらいのでしょうk。

その一方で、「あいつが行くとこはあいつが決めるべきだ」と言って、のぶちゃんの意思を尊重する東海林さん。

東海林さんはまた、のぶちゃんが薪先生に心酔していることもしっかりと理解していました。

のぶちゃんと嵩くん、いい上司に恵まれました。

のぶちゃんの気持ち

東海林さんは、嵩くん、岩清水くん、そして部署違いの琴子ちゃんを連れて屋台へ。

そのころ、のぶちゃんはすでに帰宅してメイコちゃんと夕食の時間でした。

のぶちゃんはメイコちゃんに言いました。

薪先生から誘いを受けたが東京に行くつもりはないと。

この「東京に行くつもりはない」発言。

もしこの発言の相手が会社の同僚だったら、その言葉は本当のことなのか疑ってしまっていたかもしれません。

しかしメイコちゃんだけに言った言葉なので、本心からの言葉なのでしょう。

そして、戦争で失われた青春のことや、これから追う夢を語りあるのぶちゃんとメイコちゃん。

そこへ蘭子ちゃんが・・・

今回の前半でカマジイがまたしても激しく咳き込んでいましたが、それが今回のうちに回収され始めました。

以下、少しネタバレが含まれます。

今回、のぶちゃんは「東京に行くつもりはない」と言いました。

しかし、心酔している薪先生からの誘いを受けて心は揺らいでいるはずです。

そして次回、カマジイはのぶちゃんに言うのでしょう。

本当にやりたいことは何なのかと。

そのカマジイの言葉は、きっとカマジイの最期の言葉になるのでしょう。

カマジイの最期の言葉に背中を押されたのぶちゃんは・・・

そんな展開が見えてきました。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

薪鉄子の実在モデル?

前週から登場し、今週に入ってから本格登場となる薪鉄子という新キャラクター。

この薪鉄子に実在モデルはいるのか?

結論から言うと、人物像の設定はほぼほぼ創作と思われます。

しかし、のぶちゃんが上京するきっかけを作るという役割を薪鉄子が持っているという点のみ、薪鉄子の役割の参考になった人物はいます。

ドラマの中では、のぶちゃんは東京に取材旅行に行った際に薪鉄子と出会います。

そして、のぶちゃんの速記スキルに関心を持ったらしい薪鉄子は、自分の下で東京で働かないかとのぶちゃんにオファーするようです。

また、薪鉄子は高知出身なので、同じ高知出身ののぶちゃんに興味を持つことも考えられます。

史実でも、リアルのぶちゃんの上京のきっかけを作ったのは高知出身の代議士です。

ただし、その代議士はかねてよりリアルのぶちゃんの知り合いだったようです。

のぶちゃんの知り合いだった代議士は、速記のスキルを持った秘書を必要としていました。

そこで、その代議士はリアルのぶちゃんに秘書をやってもらえないかと打診。

リアルのぶちゃんはその依頼を引き受け、リアル嵩くんよりひと足先に上京しました。

【史実】リアル嵩くんが東京で取材した代議士

前週から今週にかけて、のぶちゃんや嵩くんたち「月刊くじら」編集部の面々は、取材のために東京に滞在。

高知出身の婦人代議士で「ガード下の女王」の異名を持つ薪鉄子の取材を行います。

一方、史実の中でリアルのぶちゃんやリアル嵩くんたち「月刊高知」編集部の面々は、東京への取材旅行では林譲治氏という代議士の取材を行なっています。

林譲治氏は高知県出身。

林譲治氏は当時、第一次吉田茂内閣の内閣書記官長をつとめていました。

林譲治氏はその後、官房長官、副総理、衆議院議長などを歴任。

高知県出身の大物代議士への取材記事は、「月刊高知」の特集「われらが代議士を訪う」で掲載されました。

なお、吉田茂氏のお父上の出身は、上記の林譲治氏と同じ高知県宿毛(すくも)村でした。

しかし吉田茂氏ご本人は東京生まれの横浜育ち。

さらに海外生活も長かったことから、高知県を郷里とは考えていないようだとの言葉も、その取材で林譲治氏から引き出しました。

なお、林譲治氏の取材の際のリアル嵩くんの役割は、林譲治氏を観察して似顔絵を描くことでした。

薪鉄子のキャラクターモデル?

今週から登場する新たな登場人物・薪鉄子は、のぶちゃんが上京するきっかけを作るという役割のみ実在の人物が由来。

人物像そのものは創作キャラクターであるらしいというのは上に述べたとおりです。

ただし、薪鉄子は「アンパンマン」に登場するあるキャラクターをモデルにしていることは明らかです。

あるキャラクターとは「てっかのマキちゃん」です。

「アンパンマン」公式サイトの情報によれば、「てっかのマキちゃん」は次のようなキャラクターです。

・短気だけどとても強い
・困っている人を助けずにはいられない
・ドキンちゃんが弟子入りしたこともある

のぶちゃんは「ドキンちゃん」を再現したキャラクターではないかとも言われています。

ドラマの中でのぶちゃんは薪鉄子に半ば弟子入りするような形で仕事をします。

なので、「アンパンマン」公式サイトにある「ドキンちゃんが弟子入りしたこともある」がそのままドラマの中で再現されるのかも知れません。

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POSTED COMMENT

  1. 名乗る程の者ではございません様。同感です。口直しに「仁義なき戦い」をいつも配信で見てます。
    関係無いけど日米合作の配信ドラマ「トーキョーバイス」に出てくる窪塚洋介演じる千原会幹部、葉山の狂犬振りを見てたら、「仁義なき戦い 広島死闘編」の大友勝利(千葉真一)や役名忘れたけど「大阪電撃作戦」の渡瀬恒彦さんを思い出した。あと「孤狼の血 2」の鈴木亮平とか。

    • 名乗る程の者ではございません より:

      還暦のたつお様

      ご同意ありがとうございます
      個人的に今まで見たベストなドラマは林隆三さん主演の「人間の証明」なのですが、回想シーンにてモノクロで描かれる戦後は生々しくて痛々しいものでした、ドラマ自体はかなり原作に脚色加えてますが、原作ではワキ役だった岸本加世子さんや原作にはない役の多岐川裕美さんや絵沢萌子さんの演技が素晴らしいです(あとモノクロで描かれる回想シーンで伝説のパン助・ラクチョウのお時を演じたのが若い頃の奈美悦子さん、スゴイ適役です)

  2. よるは去った より:

    明「弱者の立場に立ち・・・・社会を変えていくのはこういう視点だと・・・・・。」

    勝手な推測ですが薪鉄子先生の異名「ガ―ド下の女王」は実際に戦争の影響で極貧の生活をせざるを得ずにいた人々を助ける活動をしていた北原玲子さんの異名「蟻の街のマリア」にヒントを得ているのでは。
    ドラマの中でのぶちゃんや薪先生と同じ視点を持っていた人はリアルの世界でもっといたのでは。
    私が思いつく限りでは、「鐘の鳴る丘」の菊田一夫先生(モデルを『エ―ル』で北村有起哉さんが演じてましたね。)、小津安二郎監督の「長屋紳士録」でも飯田蝶子さんが演じる主人公がラストシ―ンで同じメッセージを発していたと思います。

  3. 名乗る程の者ではございません より:

    と~きょ~の花売~りむぅす~めぇ~♪
    三女が歌った時点で映画「麻雀放浪記」を連想した、タバコの煙がなく賭博感に欠ける麻雀シーン、ドサ健や出目徳はお呼びではない明るく健康的な展開、終戦直後ですら令和コンプラが歴史を支配する
    孤児の服はボロボロだけどクリーニングしたようなキレイさ、先程入浴したような肌をしていましたね

    朝ドラで敗戦直後のシーンはもう要らん
    あくまでも個人感

  4. 還暦のたつお より:

    薪先生からの依頼。本音はのぶさん、行きたいんじゃないかな。朝田家の事情、高知新報への恩返し、同僚との友情。迷ってる?そんな時に蘭子さん。祖父の病変?

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