2024/9/23(月)最終週/第26週「虎に翼」
あらすじ
美雪の祖母・佐江子が寅子のもとを訪ねてきました。佐江子は美佐江の母でした。そして美佐江の最後の言葉が記された手帳を寅子に見せると、佐江子は孫の美雪を助けてほしいと寅子に懇願しました。
美佐江はすでに亡くなっていました。しかし、再び美佐江と向き合うことになった寅子は思い悩みました。そんな寅子を航一は精一杯励ましました。そこへ朋一が姿を表しました。朋一は家具職人になる道を選んだと、航一と寅子に宣言しました。
一方、最高裁での美位子の裁判の日が近づいてきました。その日に向けて、よねは弁論の練習を始めました。昭和47年(1972年)5月、最高裁での大法廷の日を迎えました。桂場が開廷を宣言し、よねは現判決の破棄を訴えました。
よねが大法廷で熱弁を振るっているそのころ。美雪が再び家庭裁判所に送致されてきました。美雪は窃盗と売春に関わる事件を起こしていました。事件の調査書に目を通して寅子は、美雪とどう向き合うべきか考え続けました。
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感想
いよいよ最終週。
最終週の初日、2つの重要なエピソードが動き始めました。
美雪ちゃんの件、そして美位子さんの裁判です。
美雪ちゃんの件
美雪ちゃんの祖母、佐江子さんがトラちゃんの元にやってきたのが前週の最後。
そのとき初めて、美雪ちゃんの母親が美佐江ちゃんであること。
そして美佐江ちゃんはすでに亡くなっていることが語られした。
今回はその続きから。
美佐江ちゃんの心の闇を佐江子さんがいつ頃から気づいていたのかは不明。
しかし、遺された手帳を見て、自分の娘がどれほどの闇を抱えていたのか、今は深く理解しているようです。
そして、孫の美雪ちゃんが娘と同じ道を歩んでしまいそうな危うさを持っていることも。
ところで、美佐江ちゃんの名前は森口美佐江でした。
三条の名士の森口さんの娘なので。
ところが美雪ちゃんの苗字は並木です。
美佐江ちゃんのお母上、佐江子さんも並木を名乗っています。
設定では、森口さんは美雪ちゃんを孫として引き取ることを拒否。
娘が未婚のまま子供を産んだことを許せなかったのでしょう。
そこで佐江子さんはご主人と離縁し、美雪ちゃんを一人で育てることに。
美雪ちゃんを引き取ったのは、美雪ちゃんが3歳のとき。
その後、二人きりで暮らし続けてきたことが考えられます。
よって、佐江子さんにとって美雪ちゃんは娘みたいな存在でもあるのでしょう。
その美雪ちゃんが、亡き美佐江ちゃんとそっくりな少女に育つ。
見た目だけでなく心の闇までそっくりに。
美雪ちゃんと美佐江ちゃんについてトラちゃんの苦悩も深いが、佐江子さんの苦悩はもっと深いはず。
実の娘であり孫娘なのだから。
佐江子さんのドラマをもっと観たいような気もしますが、放送は残り4回となってしまいました。
佐江子さんの過去十余年の日々を見れないのはちょっと残念かも。
美位子さんの裁判
前週の最後の回で上告がついに受理された美位子さんの裁判が始まりました。
大法廷で現判決の破棄を訴えたのはよねちゃん。
激烈な言葉を並べて現判決の破棄を訴えるものの、勢い余って「クソ」発言まで。
よねちゃんと轟くんの、ドラマの中での最後の大仕事。
明律大学時代、もっとも仲が悪そうに見えた二人が、今こうして一緒になって大仕事に挑む。
こんなクライマックスが用意されているなんて、明律大学時代には想像もつきませんでした。
次回作『おむすび』
次回作『おむすび』のページの更新をはじめました。
第1週と第1回のみ、すでにアップ。
本日、番宣が放送されましたが、重厚な『虎に翼』から一転して、画面にギャルがあふれる作品のようです。
そしてギャルさえもが地味に見えかねないド派手なマツケン。
次回作も一緒に楽しみましょう!
・おむすび
再放送『カーネーション』
再々放送が始まった『カーネーション』のページを用意しました。
2014年に再放送された際、再放送を見ながらレビューをしていたページをしばらく非公開にしていたのですが、再々放送を機に復活。
あわせてこちらのページも楽しんでいただければ幸いです。
今週の主なトピック
今週、最終週/第26週で描かれるエピソードは主に3つ。
1つ目:美佐江ちゃんの回収
心にどす黒い闇を抱えいたサイコパス少女、美佐江ちゃんのストーリーが回収されます。
回収されると言っても、美佐江ちゃんの心の闇が救われるわけではありません。
残念ながら美佐江ちゃんの心の闇は救われないまま。
しかも、心の闇が救われないまま、美佐江ちゃんは自死の道を選びます。
今週、美佐江ちゃんはすでにこの世の人ではありません。
美佐江ちゃんが自死の道を選ぶ三年前に美佐江ちゃんが産んだ女の子。
すなわち美佐江ちゃんの娘によって、美佐江ちゃんのストーリーは回収されます。
美佐江ちゃんの娘・美雪ちゃんも心に闇を抱えています。
美佐江ちゃんとそっくりな心の闇を。
では、美佐江ちゃんの心の闇とは何だったのか?
美佐江ちゃんは自分を特別な存在だと信じていました。
三条編で美佐江ちゃんは、自分自身のことを名士の娘だから誰からも特別扱いされるみたいなことを言いました。
そんな環境の中で美佐江ちゃんは自分が特別な存在だと思い込んだようです。
しかし、それは誤った思い込みでした。
美佐江ちゃんは東京大学に入学し上京しました。
ところが三条という小さな田舎町では特別な存在扱いされていた美佐江ちゃんも、大都会の中では特別でもなんでもなかった。
そのギャップの中で美佐江ちゃんは苦しんだ。
そして、自分の中にわずかに残っている「特別な存在」の感覚が完全に消え去らないうちに自死の道を選んだ、というのが美佐江ちゃんの結末です。
そのギャップを引き継いだのが美雪ちゃんでした。
美雪ちゃんが母親譲りの心の闇とどのように向き合い、どのように闇を解消するのか。
それは見てのお楽しみとしましょう。
2つ目:尊属殺規定
穂高教授が退官する直前、最高裁の尊属殺規定の判決に対して異を唱えました。
尊属殺規定は違憲であると。
しかし穂高教授の主張は顧みられることなく、さらに理想を達成できなかったことをトラちゃんに責めたれられもしました。
あの尊属殺規定に、ついに違憲の判決が下されます。
ところで、尊属殺規定に違憲の判決が下されるきっかけになる事件は、ブログに書くのもはばかられるようなエグい事件です。
簡単にいうと、父親からの長年にわたる性暴力によって5人の子供を生まされた女性が、父親を亡き者にした事件です。
こんなエグい事件が朝ドラで真正面から扱われることになるとは驚きです。
また、この事件の裁判が進行する中で、よねちゃんがこれまで一度も語らなかったある過去も、よねちゃんの口から語られるようです。
よねちゃんの秘密の過去もまたエグい。
しかし、よねちゃんの秘密の過去はここでは伏せておきます。
3つ目:トラちゃんがいなくなった世界
最終回、あるいはその直前の回ではトラちゃんがいなくなった世界が描かれます。
トラちゃんが亡くなってから15年後が描かれるのです。
時は平成11年(1999年)です。
平成11年の場面の直前は、トラちゃんが女性初の裁判所長に就任したことを祝う集まりの場面。
トラちゃんのお祝いの場面に続いて描かれるのは、トラちゃんがいなくなった世界。
つまりトラちゃんの最期は描かれません。
なので、悲しいお別れは回避できそうです。
ところで、平成11年で優未ちゃんは50歳になっています。
もしかすると50歳の優未ちゃんを演じるのは語りを担当した尾野真千子さんが演じるのかも。
50歳になった優未ちゃんが母の人生を語っていた。
そんな設定が最後に明らかになるような気がします。
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美位子さんの裁判の勝訴と、美雪さんの救出両方ともうまくいくか?名乗る程の者ではございません様、早速のお返事ありがとうございます.辻沢杏子さんがもう少しのところでブレイク出来なかったのは、彼女が正統派の美人だったからではないかと、最近では松本若葉さんがブレイクするまで10数年かかったのを思い出します。
よねちゃん渾身の大法廷。
「はて」、からの「クソ」発言。
すかさず轟くんがフォローに入り、謝罪。
でも、取り消しはしない。
つまり、「クソ」ってことで…。
からの、煽り。
轟くん、よねちゃんの気持ちを理解して、全てをよねちゃんに任せ自分は徹底してセコンド役に徹しているのですね。
なんと頼もしい相棒!
朋一くん、家具職人ですか!
ここに来て、優未ちゃんの戸棚の件が回収されるとは。
救えなかった美佐江ちゃん。
その娘の美雪ちゃんは、美佐江ちゃんと同じく闇を抱えているようですね。
犯した罪も美佐江ちゃんと同じ、窃盗と売春。
今度こそ、美雪ちゃんを救ってあげて欲しい。
並木姓という事は佐江子さんは離婚した(させられた?)ということですね。地元の名士の父親には美佐江の言動(未婚の母など)が許せず勘当、庇った母親も追い出したのかも。美佐江と佐江子、名前も似ている、、、、。
いつも楽しく読ませていただいてます。
優未ちゃんの年齢で気になったのですが、
1943年12月生まれですので、
平成11年には55または56才ではないでしょうか。
わたしも同じく事思いました。
50代になりました、ならわかるのですが