2024/9/24(火)最終週/第26週「虎に翼」
あらすじ
家裁に送致された美雪を寅子が担当することになりました。そして迎えた美雪の面談を行う日。美雪は自分のやったことをすべて認めた上で、どうして人を殺してはいけないのかと寅子に尋ねました。
その問いに答えた上で寅子は美雪に告げました。美佐江を恐ろしい存在だと思ったことが間違いだった。もっと美佐江に寄り添うべきだった。美雪は親にとらわれないで生きてほしいと。しかし寅子の言葉を美雪は受け入れようとはしませんでした。
寅子は美雪を試験観察にして民間の施設で生活させることにしました。寅子がその決定をした半年後、寅子は再び美雪と向き合いました。その日、美雪は施設での生活を続けることを希望しました。
美雪は、自分が祖母の負担になりたくないと言いました。しかし美雪は、本心では祖母と一緒に暮らすことを望んでいました。一方、祖母の佐江子も美雪の努力を受け入れました。美雪と佐江子の様子を見て、寅子は美雪を不処分としました。
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感想
美佐江ちゃんのエピソードがほぼ回収されました。
美佐江ちゃんの事案が回収
美雪ちゃんにとことん向き合おうとするトラちゃんに対して音羽さんは言いました。
「佐田さんがそこまで向き合うことではない」と。
トラちゃんも美佐江ちゃんの時に同じように考えていたことを打ち明けました。
美佐江ちゃんの心の闇を背負うべきでないと線を引いた。
ところが、美佐江ちゃんのことが巡り巡ってここまできてしまったと。
思えば、トラちゃんが美佐江ちゃんと最後に会ったのは、三条支部で優未ちゃんと咄嗟にかばったときのことでした。
それっきり美佐江ちゃんには会わずじまい。
ドラマの中で美佐江ちゃんのことに触れられたのは、美佐江ちゃんが東京大学に合格した知らせを森口さんが三条支部に伝えにきたときが最後。
それっきり、ドラマの中から美佐江ちゃんの姿は消えました。
姿だけでなく気配すらなくなりました。
そして何より、トラちゃんが美佐江ちゃんのことを何も語らなくなりました。
トラちゃんは、実は意図的に線を引いていた。
だから美佐江ちゃんのことが一切出てこなくなったのだと納得です。
しかし、それだからこそ美雪ちゃんが美佐江ちゃんの娘だったという事実。
美佐江ちゃんは苦悩の末に命を絶ったらしいことが分かり、トラちゃんにとっては大きなショックだったはず。
美佐江ちゃんについて線を引いたことでこんな結末を招いてしまった。
だからこそ美雪ちゃんについては線を引けない。
その思いが伝わったのか、美雪ちゃんの今回の涙は本物の涙でしょう。
というか本物の涙であってほしい。
まだまだ油断できない美雪ちゃんではありますが、少なくとも美佐江ちゃんの事案はほぼ回収されたと考えて良さそうです。
美雪ちゃんの回収はあるのか?
以下、ちょっとだけネタバレが含まれます。
美雪ちゃんを不処分とする決定を下した後、トラちゃんは音羽さんに言いました。
美雪ちゃんはきちんと人生を歩んでいけると判断したものの、だめな時はその時に考えるみたいなことを。
トラちゃんは美雪ちゃんの未来については確信を持ててはいません。
なのでトラちゃんの中での美佐江ちゃんの事案は回収されたものの、美雪ちゃんの事案は未回収です。
では最終回までに美雪ちゃんの事案は回収されるのか。
結論、間接的な形で回収されます。
回収されるのはトラちゃん亡き後のこと。
50代になった優未ちゃんが職を失って困っている見知らぬ女性を助けるのですが、その見知らぬ女性が将来の美雪ちゃん。
その時は職を失いはしたものの、美雪ちゃんはそのころ真面目に働いているようです。
ただし、優未ちゃんは美雪ちゃんが何者であるのかを知らない。
美雪ちゃんもまた優未ちゃんの正体を知りません。
そんな場面が今週の木曜日か金曜日あたりに登場するはずです。
予習レビューと史実のリアルエピソード
最終週、トラちゃんの最後の場面は女性初の裁判所長として横浜家裁所長に就任する日。
就任した日の朝の出勤前の場面と、その日の夜の就任祝いの場面です。
昭和49年春、トラちゃん60歳のときのことでした。
一方、リアルトラちゃんの実際のあゆみは次のとおりでした。
リアルトラちゃん:女性初の裁判所長就任から退官まで
リアルトラちゃんが女性初の裁判所長になったのは、ドラマよりも二年早い昭和47年。
リアルトラちゃん57歳のときでした。
ちなみにリアルトラちゃんが裁判所長に就任したのは新潟家庭裁判所。
ドラマの中では新潟はトラちゃんの初の地方勤務地でしたが、リアルトラちゃんの初の地方勤務地は名古屋でした。
新潟家庭裁判所長に就任したリアルトラちゃんは、翌年には浦和家庭裁判所に異動。
それから四年半が経過した昭和53年に横浜家庭裁判所に移動。
昭和53年、リアルトラちゃん63歳のときに横浜家庭裁判所長に就任しています。
そして、その翌年の昭和54年に定年退官しています。
まとめると、ドラマの中のトラちゃんは
・昭和49年:横浜家庭裁判所長(女性初の裁判所長)
・その後の描写はなし
一方、リアルトラちゃんは
・昭和47年:新潟家庭裁判所長(女性初の裁判所長)
・昭和48年:浦和家庭裁判所長
・昭和53年:横浜家庭裁判所長
・昭和54年:定年退官
退官までのリアルトラちゃん
ドラマの中では描かれなかった、女性初の裁判所長就任の日以降から定年退官まで。
その期間にどのようなことがあったのかを以下に簡潔にまとめます。
昭和47年6月、リアルトラちゃんは新潟家庭裁判所長に就任。
女性初の裁判長ということで注目が集まり、就任の会見の日には地元報道機関の記者たちが大勢集まりました。
ところでそれまでの裁判所長の着任会見はいつもお決まりの形式がありました。
新所長が抱負を述べ、報道機関からの質問には「具体的な内容は差し控える」の一言で回答をかわす。
そんな会見が半ば慣例のように行われ続ける中、リアルトラちゃんの就任会見は異例づくめだったと記録に残されています。
報道機関からの質問には逐一答えるばかりか、家庭環境のことまで回答したのだとか。
また、名古屋に異動になったときと同様に新潟でもリアルトラちゃんは注目の人物となり、講演の依頼が殺到。
リアルトラちゃんはほぼすべての講演依頼を引き受けたということです。
公務中のリアルトラちゃん
リアルトラちゃんの前任の所長が、所長室にこもり切りで仕事をしていたのに対して、リアルトラちゃんは所長室を開放。
特に女性職員たちが所長室に集まりお菓子を食べながら会話を楽しむ、そんな場面も少なくなかったと言います。
なお、公務中のリアルトラちゃんの様子については、当時若手調査官だった女性が数々の言葉を残しています。
調査官の仕事に対する助言を所長の立場でしてくれたこと。
所長になっても少年事件を取り扱っていたこと、などなど。
おそらく、これら証言を残した若手調査官をモチーフにして、ドラマの中の女性若手調査官の音羽さんのキャラクターが造形されたものと思われます。
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1回ぐらい見てみるかと本日初めてこのドラマを見たけど、まあ確かにXなんかに「おむすび大丈夫か?」という呟きが目立つのも分かるわ、雰囲気が違い過ぎかつ高低差ありすぎて頭キーンとなるわな
まあ、ワイは「ブギウギ」→「おむすび」でテレ東深夜ドラマ大好きだから何の違和感もなく入り込める自信あるけど(みりちゃむちゃんによる罵倒シーンはないみたいだなという物足りなさはあるけど、まああれは錦鯉・渡辺さんとの様式美だけどね)
喋るリンゴちゃん、久々に見ました
老けたなあと感じたのは役づくりと老けメイクと着物の色なんだろうね、先日「翔んだライバル」で共演していた柳沢慎吾さんのことコメントしたけど令和の現在は男女問わず62歳は柳沢慎吾さんタイプの62歳の方が多いんじゃないかと個人感(おむすび初週コメント欄に浜田麻里さんのことコメントしたけど浜田さんも62歳)
単に物を盗むなどの犯罪と違って、美雪ちゃんや美佐江さんのように,なぜ人を殺してはいけないのか,という闇を持っている子供を更生させるのは難しいですね。普通なら,あともう少し様子を見るところでしょうか。寅子さんは大きな賭けをしたのでしょう。命懸けで。ここまで自分を投入するのは,いくら裁判官でも,できないことです。
美雪さんからの根源的な質問。美佐江さんからも同じ質問が。ジャックナイフ、身体検査しなかったのか?美佐江さんの東京での挫折は彼女が他人より頭がいいだけの凡人だったことを物語っていた。
あの親子は自分を過大評価していたのか。美雪さん更生に向かっている気がするのだが、大きな課題が一つかたずいたが、さらに大きな課題が。