2024/9/26(木)最終週/第26週「虎に翼」
あらすじ
大学院を中退した後、特にやりたいことも定まらない優未を寅子は案じていました。しかし優未は、自分にやりたいことがいっぱいある、何にでもなれると寅子に告げました。優未は、寅子が子育てに失敗したと考えてほしくなかったのです。
ある日、寅子は猪爪家を訪問しました。寅子が横浜家庭裁判所長に就任することが決定。その喜びの報告を寅子は真っ先に花江に伝えたかったのです。そして寅子と花江はお互いの人生を讃え合いました。
そして迎えた横浜家庭裁判所長就任の日。その日、寅子は新調した服を着て登庁。退勤後の夕方には「笹竹」を訪問しました。「笹竹」には明律大学法学部の卒業生たちが集まり、所長に就任した寅子を祝福しました。
寅子たちが歓談していると、すでに隠居の身にある桂場が「笹竹」に来店。寅子は桂場に挨拶するものの、桂場の言葉はその場にいた面々を驚かせました。桂場は言いました。私は今でも、ご婦人が法律を学ことも職業にすることも反対だと。
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感想
残り2回のうちの1回が終わり、残すところ1回になりました。
今回は、主人公の大事な居場所だった猪爪家と明律大学法学部の人々が退場しました。
そして家庭人としてのトラちゃん、法律家としてのトラちゃんのストーリーも実質的に今回が最後なのでしょうか。
猪爪家の人々
本作が始まった頃の猪爪家は、直言さんとはるさん。
直道くん、トラちゃん、そしてまだ幼かった直明くんの五人家族でした。
そして、そこに嫁いできたのが花江ちゃん。
嫁いできたきっかけは、女学校時代の花江ちゃんが直道くんに一目惚れしたこと。
直道くんもまた花江ちゃんに一目惚れしたことでした。
そして直道くんと花江ちゃんの結婚式。
トラちゃんが歌声を披露して幸せいっぱいの結婚式でした。
しかし、猪爪家に入ってから花江ちゃんの受難の日々が始まりました。
何をやってもはるさんが褒めてくれない。
トラちゃんや明律大学女子部の面々とは違って自分はあまりにも普通。
そして直道くんの出征。
あのまま平和な時代が続けば、直道くんが一家の主人として猪爪家を支え続けてきたのでしょう。
花江ちゃんは直道くんを支える人生を送っていたはずでした。
しかし直道くんが戦死。
その後、直言さんもはるさんも亡くなり、トラちゃんも仕事で家に不在がち。
いつの間にか猪爪家の中心が花江ちゃんになっていました。
嫁ぎ先でいつも心細い思いをしていたあの花江ちゃんが、大家族の中心になっている。
花江ちゃん、自分の人生をまっとうしましたね。
明律大学法学部の人々
最終回の直前のタイミングで、明律大学法学部の懐かしい顔ぶれが再び集結しました。
よねちゃんは最後までよねちゃんでした。
涼子さまは最後まで玉ちゃんと一緒。
大学在学中、梅子さんに一番なついていたヒャンちゃんは今も梅子さんが大好きらしい。
その梅子さんはみんなよりも年上なので、もう隠居しているらしい。
久保田先輩も中山先輩も来てくれました。
そして女子部の集まりにはよねちゃんつながりで来るようになった轟くん。
みなさん、これまで大きな挫折を経験しながらここまで来ました。
猪爪家の花江ちゃん同様、それぞれが人生をまっとうしました。
トラちゃん
トラちゃんが最後の最後まで気がかりだったのは優未ちゃんのことでした。
大学院を中退後、特段やりたいことがあるわけでもない優未ちゃん。
自分は子育てに失敗したのではないかと考えていたようです。
しかし優未ちゃんがそれをキッパリと否定。
その優未ちゃんの言葉より力強く感じたのが優三くんの言葉です。
「トラちゃん、約束守ってくれてありがとね」
優三くんの言う約束とは、優未ちゃんを育て上げることです。
優三くんが認めてくれたことで、トラちゃんの子育ては失敗ではなかったことが確定しました。
ついで、横浜家庭裁判所長就任。
裁判官としてもキャリアをまっとうしました。
次回、最終回のトラちゃんは人生を総括するのかな?
桂場さん
そんな多幸感いっぱいの最終回の直前回。
桂場さんが爆弾発言をやらかしてくれました。
この爆弾発言は、次回が始まって早々に回収されるのか。
それとも、次回の終わり頃に回収されるのか。
こんなタイミングでの爆弾発言だけに、重要な意味を持つ発言なのでしょう。
予習レビューと史実のリアルエピソード
ドラマの中では、トラちゃんが女性初の裁判所長として横浜家裁所長に就任する日が描かれ、次の場面はトラちゃんが亡くなってから15年後にスキップ。
トラちゃんの最期はドラマの中では描かれません。
ドラマの中で再現されることがない史実の中のリアルトラちゃんの最期はどのようなものだったのか。
以下に簡単にまとめました。
リアルトラちゃんが発病
昭和58年2月。
定年退官した4年後ごろからリアルトラちゃんは背中と肩の凝りが重くなり始めました。
マッサージや磁気治療を行うものの凝りは改善されず。
3月に入ると肋骨に激痛が走るようになり、腕を上げることすら困難な状態に。
6月に痛みに耐えかね国立国際医療センターに入院。
精密検査を経て下された診断は骨ガンでした。
検査結果を医師から聞かされたのはリアルトラちゃんの長男の芳武さんでした。
しかしリアルトラちゃんから、どのような結果が出ようとも隠さず伝えてほしいと言われていたため、芳武さんはすべてを告げました。
そして抗がん剤治療が始まりました。
リアル航一さんも闘病生活を送る
ドラマの中では、トラちゃんが亡くなった15年後も航一さんは元気な姿で登場します。
しかし、リアルトラちゃんが闘病生活を始めたころ、リアル航一さんも闘病生活を送っていました。
昭和58年9月、リアルトラちゃんは退院。
ところが、リアルトラちゃんと入れ替わるようにリアル航一さんが国立国際医療センターに入院しました。
一方、退院したリアルトラちゃんは歩行は困難な状態となり車椅子が欠かせなくなりました。
そんな中、リアルトラちゃんは昭和58年12月に再入院しました。
入院中のリアルトラちゃん
リアルトラちゃんの見舞いに来る人々に対して、リアルトラちゃんは自分の病名を告げていました。
しかし、告げられた方が大きなショックを受けるため、次第にリアルトラちゃんは間接的な言い方が病名を告げるようになったのだとか。
見舞い客の前では気丈に振る舞っていたリアルトラちゃんでしたが、家族の前では苦痛を訴えていたといいます。
リアルトラちゃんの最期
年が明け昭和59年1月。
リアルトラちゃんの全身の痛みはますますひどくなり、ついには人工呼吸器が取り付けられるほどに衰弱しました。
同年5月28日、リアルトラちゃんは危篤に陥り家族が集められました。
長男の芳武さんが病室に到着すると医師は人工呼吸器を止め、20時16分、リアルトラちゃんの呼吸は停止しました。
享年69歳。
リアルトラちゃんの葬儀
リアルトラちゃんの死亡日である昭和59年5月28日、リアルトラちゃんは勲二等に叙され瑞宝賞を授与。
その翌月に青山葬儀所で、2000名の参列者が集まる中、葬儀と告別式が行われました。
葬儀には当時の最高裁長官や判事。
法曹界の人々、各省庁や大学の関係者たちが集まりました。
遺骨は、生前のリアルトラちゃんの希望を受けて分骨。
一つは神奈川県小田原市のリアル星家の墓に。
もう一つは香川県丸亀市にあるリアル優三くんの墓に、それぞれ納骨されました。
そしてリアルトラちゃんが亡くなった翌年。
昭和60年8月22日、リアル航一さんも亡くなりました。
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ついに家裁所長にまで出世したトラちゃん
真っ先に花江ちゃんと亡きご両親に報告します
「寅子ならこのくらいいくはず」と、家計簿日記で期待していたハルさん、
「でかした」と、トラちゃんの記事を全てスクラップしてた直言さん、
生きていたら、どんなにか喜んだことでしょう
考えるだけで泣けてきます
そして、そんなトラちゃんをずっと支え応援してきた花江ちゃん、
大勢の猪爪家全員の世話をし続け、今やハルさん以上のスーパー主婦に。
トラちゃんと同じように素晴らしい
でかした!と花江ちゃんにも拍手を送りたいです
それにしても、最終回前日になっての
突然の桂場さんの爆弾発言
いったいどういう意味なのでしょう⁉
明日が楽しみでもあり、
もう終わりなのが寂しくもあります
優未さん何にだってなれる。優三さんもあの世で満足。寅子さん所長に昇進。「家族円満のコツ。」一歩間違えるとこじれそう。でも猪爪家円満。所長就任祝い。女子学生全員集合。そこへ渋い顔した桂場さんが。思いを告げる寅子さん。でも飽くまで頑迷な桂場さん。
優未ちゃん、大学院を中退したあと、どんな道を歩むのでしょうか?
それにしても、研究対象が「寄生虫」とは驚きでしたね。
これ、一体どのようなフラグだったのか…?
緊張すると来てしまう「ぐるぐる」は父譲りの精神的なものだから、寄生虫はさすがに関係ないでしょうねえ…
そういえば、リアル寅ちゃんは定年退官後を目黒で過ごしていたと何かで見ました。
目黒といえば…知る人ぞ知るスポット「寄生虫博物館」がある!
ですが、さすがに優未ちゃんのその後とは関係ないでしょうね。