2024/5/21(火)第8週「女冥利に尽きる?」
あらすじ
昭和17年(1942年)3月、直言が経営する工場は途切れることなく軍からの注文が入り続けていました。そんなある日、仕事を休んだ寅子は、はるに頼まれて書類を直言に手渡すために登戸の工場に足を運びました。
工場を訪れた寅子は、優三に誘われ二人だけで貴重な鶏肉を味わいました。そして優三の優しい言葉に触れ、寅子は優三に恋をしました。それまで形ばかりの夫婦だった寅子と優三の二人は、ようやく心を通い合わせることができました。
昭和18年(1943年)5月、寅子の妊娠がわかりました。寅子は引き続き仕事に励むつもりでしたが体調がすぐれないのが悩みでした。そんな中、寅子は久保田と遭遇。久保田も中山も弁護士をやめるつもりであることを知らされました。
法律の道を去っていた仲間たちの想いをを背負うのは自分しかいなくなったと考える寅子はますます仕事に没頭しました。そして雲野法律事務所の仕事が多忙を極める中、寅子は久保田が手がけていた婦人雑誌の連載まで引き受けました。
第13週
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感想
ネタバレあり:優三くん
優三くんが優しい。
そしてトラちゃんは、優三くんに恋をしました。
結婚してからの恋(笑)
でも見合い結婚が主流だった当時はよくあることだったのかも。
それはともかく、河原で二人きりで鶏肉をほおばるトラちゃんと優三くんの図。
とても優しい時間でした。
ところで、トラちゃんと優三くんが二人きりの時間を過ごしたあの河原。
本作の第1回冒頭で、トラちゃんが新憲法が公布されたことを報道する新聞の記事を読み涙を流したあの河原?
だとすると、あの河原は優三くんとの思い出の詰まった河原というわけですね。
トラちゃんが優三くんに恋に落ちた瞬間の記念すべき場所です。
次週の火曜日は、その大事な場所がますます大事になってきてしまう展開に。
優三くんはなんと・・・
今回、優三くんの優しさがいつになく強調される回でしたが、次週の優三くんについてのある出来事を際立たせるために今回があったのかもしれません。
先の展開を知ることで朝ドラを安心して観ることができるのは確かです。
しかし今回ばかりは、一週間先で起こることを知らないでいたかった。
優三くんについての記述はここまで。
これ以上の詳細は今回の本欄では伏せておくことにします。
久保田さんと中山さんが離脱
久保田さんが弁護士として初めて法廷に出た際の記者会見で感じた違和感が回収されました。
学生時代は男装の麗人・よねちゃんと同じくらい男性的は話し方をしていた久保田さん。
その久保田さんが、上記の記者会見ではそれまでにないほど女性らしい話し方をしていることに違和感を感じていました。
その違和感の正体が判明。
久保田さんがトラちゃんに語ったところによれば「ご婦人らしいしゃべり方をしろ」と注意されていたらしい。
さらに久保田さんは女性ならではの苦悩を語りました。
弁護士として完璧なことが求められるのはもちろんのこと、妻として母としても完璧を求められる。
よくよく考えてみれば男性は基本的に職業人としてしか完璧さを求められません。
夫として父として、という要素が求められる機会はそれほどない。
特にトラちゃんや久保田さんが生きた時代は、そんな傾向があったのではないか。
仕事と家庭の両立というテーマは朝ドラのヒロインのテーマの一つでもあります。
その難題を前に久保田さんは心が折れてしまったらしい。
泣き虫の中山さんも泣きながら心が折れたのでしょう。
同期のヒャンちゃん、涼子さま、梅子さんももういない。
よねちゃんも高等試験に合格できない。
ついにトラちゃん一人となってしまいました。
そのトラちゃんも今は無理に無理を重ねている様子です。
今回の前半は優しい優三くんに癒されましたが、後半は苦しい展開に。
時代も時代だけに、これからますます苦しくなるのでしょうか。
予習レビューと史実のリアルエピソード
離婚訴訟のリアルエピソード
今週、次のような事案がトラちゃんに依頼されるエピソードが描かれます。
依頼人は女性。
夫と離婚できるようになることがその女性の依頼の内容。
子供の面倒も見ず、外で遊び歩いてばかりで借金ばかりしている夫に愛想を尽かした、というのがその女性の言い分です。
しかし、当時の法律では女性側から離婚を成立させることはほぼ無理だったとか。
その点、よねちゃんがトラちゃんに鋭く指摘します。
よねちゃんに鼻で笑われながらも、トラちゃんはその女性の依頼を引き受けることに。
そしてトラちゃんが準備を始めようとした途端に、その女性から依頼を断る連絡が。
その女性のご主人に召集令状が届き、離婚を切り出せなくなったというのがその女性の言い分です。
ここまで記したエピソード、これはリアルトラちゃんが実際に体験した事案がモチーフになっています。
実際の事案はドラマの中で描かれたものとは相違があります。
実際の事案は次のとおりです。
リアルトラちゃんが離婚訴訟を受任したところまでは同じです。
離婚訴訟を申し立てたのは夫の側で、訴訟の理由は妻の不貞です。
リアルトラちゃんは妻の代理人になりました。
そして裁判が始まってまもなく、夫に召集令状が届きました。
すると憂いなく出征できるようにと、あっという間に協議離婚が成立。
離婚訴訟は取り下げになるという実際の事案が脚色され、上に述べたドラマの中のエピソードになったようです。
第13週
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久保田先輩、鳥取に行くと言ってました。
ということは、中田正子さんと同じ道を歩むことにならないかな。
今は諦めたようでいて、ずっと鳥取で根を張って、鳥取弁護士会を支えてゆく。
寅ちゃん、一人のようで一人じゃないから。肩の力を抜いてね。
「おいしいものを食べたら気が晴れるよ。」優三さん、名前通り優しい。それに人生に達観してるし。でも、寅子さんも、もともと優三さんに?あれっ、なんか「釣りバカ日誌」みたいになったぞ。祝懐妊。久保田さんの苦渋。彼女は中田さんがモデル?雲野先生は人権派。久保田さんの仕事も引き継いで明らかなオーバーワーク。時期が時期だけに体調が心配。
直言「取引先に渡さなきゃいけない物が・・・・・・・。」
直言父さんの工場は戦争が終わった後にどういう方向に行くのかな。
今からなんとなく気になってしまいました。