あんぱん

絵本「あんぱんまん」出版 / あんぱん 第121回

2025/9/15(月)第25週「怪傑アンパンマン」

あらすじ

のぶと嵩の悲願だった『あんぱんまん』がついに絵本として出版されるものの、まったく売れませんでした。そんな中、八木がのぶに言いました。アンパンマンは未就学児童に人気がある。これまで同様に読み聞かせを続けてみてはどうかと。

雑誌『詩とメルヘン』は創刊から一年が経っていました。嵩は『詩とメルヘン』に加えて他の雑誌の編集長も務め、これまで以上に忙しくなっていました。そんな中で八木の提案によりアンパンマンが『詩とメルヘン』で連載されることになりました。

昭和50年(1975年)。『詩とメルヘン』で連載された『怪傑アンパンマン』も注目されることはなく最終回を迎えました。そんなある日、たくやが柳井家にやって来ました。たくやは『詩とメルヘン』の連載をすべて読んでいました。

たくやは嵩に提案しました。『怪傑アンパンマン』をミュージカルにしてみないか。その場に居合わせたのぶとメイコは、たくやの提案に心から感激しました。そして嵩は、たくやの提案を受け入れることにしました。

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感想

編集者の詩織さん

編集者の詩織さん、ずいぶん厳しいこと言いますね。

「二度とああいうものは書かないでください」

あんパンの顔を食べさせるという描写によって、出版社には残酷だのグロテスクだなどといった苦情が殺到したのでしょう。

その苦情を受けて、詩織さんは上司や同僚たちから散々言われたことが想像できます。

あるいは詩織さんご自身も読者の方からの苦情を受けたのかもしれません。

その溜まりに溜まったストレスが詩織さんの厳しい言葉から見え隠れしていました。

「二度とああいうものは書かないでください」

この言葉の裏にある本音は「二度とあんな思いはしたくない」といったところでしょうか。

嵩くんはアンパンマンの話には続きがあると言いかけるものの、詩織さんは聞く耳を持たず。

アンパンマンはこれで日の目を見る機会を失った。

嵩くん、そんな気持ちだったかと。

商業主義の経営者

しかし「商業主義の経営者」である八木さんは、しっかりと現場を観察していました。

前週の最後、他の子供たちが見向きもしない絵本のアンパンマンを、未就学児童の女の子だけは夢中になって見ている姿を八木さんは目撃。

この女の子の姿に八木さんはどうやら商機を見出したらしい。

絵本になったので読み聞かせをやめることにしたのぶちゃんに八木さんはアドバイス。

まだ読み聞かせが必要な未就学児童に向けて読み聞かせを続けてみよと。

さらに「商業主義の経営者」である八木さんは、『詩とメルヘン』誌上での『怪傑アンパンマン』の連載を提案。

未就学児童にしか知られていないキャラクターでは生き残れないのがその理由。

そして、その理由の背景にあるのが、嵩くんにアンパンマンをあきらめさせたくないという熱い思い。

八木さん、物語後半になってこんな活躍をするなんて前半の時点では想像もできませんでした。

話変わって女性従業員が口にした「商業主義の経営者」」という言葉。

経営者が商業主義でなかったら、あなたは給料をもらえなくなるよと女性従業員に言いたい。

たくちゃん

たくちゃん、私生活はかなり残念なことになっているものの、仕事面ではかなりのやり手らしい。

最近になってビルを建てたとか。

たくさんもなかなかの「商業主義の経営者」です。

そんなたくちゃんもまたアンパンマンに何かを見出したらしい。

『怪傑アンパンマン』のミュージカル化を提案。

しかもこの提案は単なる思いつきではありません。

『詩とメルヘン』誌上での『怪傑アンパンマン』の連載をすべて読んだ上での提案です。

しかもたくちゃんはこれまで嵩くんと何度も一緒に仕事をしたことがあるため、たくちゃんは嵩くんの良き理解者でもあります。

のぶちゃんや八木さんに次ぐ強力なアンパンマンのファンがあらわれました。

アンパンマンのブレイクの予感がいっぱいの月曜日。

本作は今週を含めて残り2週です。

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今週の主なトピック

第25週「怪傑アンパンマン」の主なトピックは次の4つです。

1:絵本『あんぱんまん』
2:雑誌『詩とメルヘン』
3:ミュージカル『怪傑アンパンマン』
4:ばいきんまん

【その1】『あんぱんまん』が雑誌に掲載

前週から今週にかけて絵本『あんぱんまん』エピソードが描かれます。

のぶちゃんと嵩くんの長年の願いであった「あんパンを配る太ったおじさん」がついに出版されるわけです。

しかし、売れません。

小学生たちの反応も悪い。

しかしアンパンマンをなんとかして人気ヒーローにしたいと切望するのぶちゃんは、子供たちに絵本『あんぱんまん』の読み聞かせを開始。

こののぶちゃんの地道な努力が今週の後半になって思わぬ形で実を結びます。

そしてアンパンマンがブレイクする瞬間が刻一刻と近づいていきます。

【その2】雑誌『詩とメルヘン』

嵩くんが八木さんに頼み込み、八木さんの会社から投稿雑誌『詩とメルヘン』を創刊。

読者から投稿された詩を載せる雑誌を嵩くんは創刊するわけです。

嵩くんは新聞や雑誌の漫画懸賞に応募することで、漫画家への道を見出しました。

そんな経験を持つ嵩くんは、詩人への道を開く雑誌として読者からの詩の投稿を募る雑誌の企画を思い立つわけです。

なお『詩とメルヘン』の創刊と同時期に八木さんは会社の社名を変更。

旧社名は「九州コットンセンター」でした。

新社名は「キューリオ」です。

ちなみにドラマの中に登場する「キューリオ」の実在モデルは「ハローキティ」で有名な「サンリオ」です。

実在モデルの社名「サンリオ」。

この「サン=3」を「キュー=9」に差し替え。

「キューリオ」にしたものと思われます。

【その3】ミュージカル『怪傑アンパンマン』

絵本『あんぱんまん』はそれほどの評判にはならず。

また『詩とメルヘン』で『怪傑アンパンマン』を連載するものの、こちらも評判は思わしくなく連載は打ち切りになります。

絵本と連載まではこぎつけたものの、なかなか人気が出ないアンパンマン。

しかし絵本『あんぱんまん』と『詩とメルヘン』での『怪傑アンパンマン』の連載が、アンパンマンのブレイクのきっかけの一つを作ります。

絵本『あんぱんまん』と『怪傑アンパンマン』の連載で、たくちゃんはすっかりアンパンマンのファンに。

そしてたくちゃんは嵩くんに提案します。

『怪傑アンパンマン』をミュージカル化しようと。

たくちゃんの提案は嵩くんに受け入れられ、ミュージカル化のプロジェクトが始動。

上演されたミュージカル『怪傑アンパンマン』は盛況のうちに終わり、ついにアンパンマン人気に火がつきます。

なおミュージカル『怪傑アンパンマン』のエピソードでは、思いがけない人物が関わってきます。

なんと、あの岩男くんの息子さんです。

岩男くんが戦場にいるころに生まれた岩男くんの長男です。

岩男くんの長男がミュージカル『怪傑アンパンマン』にどのように関わってくるのか。

その詳細は本欄では伏せておきます。

【その4】ばいきんまん

今週のサブタイトルは「怪傑アンパンマン」ですが、最初の発表では「ばいきんまん誕生」でした。

悪役キャラクターであるばいきんまんの誕生を意味するサブタイトルです。

ミュージカル『怪傑アンパンマン』を見た嵩くんは、アンパンマンには何かが足りないと気がつきます。

その何かが悪役キャラクター。

嵩くんの気づきの中で誕生するのがばいきんまんです。

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POSTED COMMENT

  1. HKS より:

    女性従業員ってありますが、蘭子さんじゃないですか?

  2. 名乗るほどの者ではない より:

    サンリオって
    サン(山)リ(梨)オ(王)
    と「山梨王にオレはなる」みたいなノリでつけられた会社名じゃなかったっけ?
    知らんけど

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