本放送:2011年11月25日(水)
再放送:2014年5月28日(水)
再々放送:2024年11月13日(水)
第8週「果報者」
花言葉の花「チトニア」
あらすじ
ある日、善作と清三郎が揃って車で糸子のもとにやって来ました。あれほど仲の悪かった二人が連れ立ってやって来たことを珍しいにもほどがあると訝しむ糸子。清三郎に促され口を開いた善作が切り出したのは川本との縁談でした。
困り果てた糸子は八重子に相談しに行きます。美容師になりたかった八重子は縁談を断るつもりでした。しかし、相手の家は髪結いの店。美容師をしても文句を言われないと勧められ親の言うまま結婚。今では結婚出来たことを感謝していました。
糸子の気持ちとは無関係に周囲はいよいよ盛り上がってきました。祝言の日取りも決まり料亭吉田屋に予約が入りました。父は謡の練習を再びはじめ、神戸の祖母の貞子も婚礼衣装の準備に張り切ります。
祝言の日が近づくほどに周りの騒ぎはひどくなり、さらし者にされることに嫌気が差し始めていたある日のこと、血相を変えた男が糸子の店に飛び込んで来ました。仕事をどこの店でも断られ困り果てているというのです。
感想
糸子の結婚に向けてついに清三郎お爺ちゃんと善作お父ちゃんまでもが仲良しに。娘、孫、姪の縁談が現実味を帯びたことで親族の相関関係が一瞬にして書き換えられてしまう様がリアルで面白い。
清三郎お爺ちゃんと善作お父ちゃんにハルお婆ちゃんまで加わって三人は大いに乗り気。でも三人が心を一つにするほどに、糸子の目には三人の騒ぎが他人事にしか見えて来ない。
髪結い店の八重子さんに相談に行くと、八重子さんの結婚もまさにそんな感じだったらしい。自分の知らないところで親族が盛り上がり、ご主人となる泰蔵さんの顔を見たのは祝言の日が初めてだったとか。
そんな結婚ですが、親の言うがままに結婚して本当に良かった、有り難いと。心から信頼する八重子さんにここまで言われてしまうと、さすがの糸子も観念したのか八重子さんに相談した直後に祝言の日取りが決定。
祝言の日取り決定以降、親族のみならず隣近所の人たちまでがヒートアップ。さらし者状態に。糸子は迷惑かも知れませんが、隣近所の冠婚葬祭に心を配った古き良き時代の人の心の暖かさが心地よい45話でした。