2024/1/12(金)第15週「ワテらはもう自由や」

あらすじ

スズ子とその楽団には、久しぶりの公演以来、公演依頼が殺到するようになりました。そんな中、楽団にはある問題が発生し始めていました。楽団員の中には、他の楽団の仕事を入れる者や遅刻者も出始めていました。

楽団員たちのまとまりがなくなるその一方で、小夜も体調不良を訴え早退を繰り返すようになっていました。しかし小夜の体調不良はウソでした。小夜は仕事を抜け出すと米兵のサムと会っていたのです。

そんな楽団の状況に対してスズ子は、ある大きな決断を下しました。そしてある日の朝、スズ子は楽団の面々に楽団の解散を宣言しました。スズ子はこれまでの楽団員たちの活躍に感謝し、楽団員たちもまたスズ子に感謝の言葉を述べました。

楽団を解散したスズ子は、小夜と山下との付き合いは続けるつもりでいました。スズ子はそのことを小夜に告げるものの、小夜の反応はスズ子にとって意外なものでした。小夜は付き人をやめると行ってスズ子のもとを去ってしまったのです。

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感想

終戦を迎えた今週。

今週のサブタイトル「ワテらはもう自由や」が示すように、自由に歌える環境を手に入れたスズ子ちゃんの週。

しかし週の前半は茨田りつ子の苦悩と復活。

週の後半は小夜ちゃんの恋。

それぞれのエピソードが主人公以上に目立つ週となりました。

今週の振り返り:茨田りつ子

あの茨田りつ子が歌っている最中に泣き崩れてしまったのが前週。

そして茨田りつ子は心に深い傷を負っていました。

自分の歌が、出撃する少年兵たちの背中を押してしまったのではないかと。

『エール』の主人公も、戦後になって同様に苦悩していました。

そして、その苦悩の描写にかなりの時間を割いていました。

茨田りつ子は本作の主人公ではありません。

なので、戦後の苦悩の描写は、終戦の知らせを受ける場面、戦後初の公演で歌う直前の場面、二つの短い場面に集約されていました。

本当はもっと長く深く苦しんでいたはずです。

しかし、二つの短い場面に集約された苦悩の描写だけでも十分すぎるほ茨田りつ子の苦悩は伝わってきました。

茨田りつ子はわずかな出番しかありませんでしが、前週から今週の前半にかけてすべてを持って行ってしまうほどの熱演でした。

茨田りつ子が主人公に見えてしまうような一連の描写でした。

今週の振り返り:小夜ちゃん

今週の後半は、小夜ちゃんのエピソードの数々が際立っていました。

いつの間にか英語を勉強していたり。

覚えたばかりの英語で米兵からチョコレートをせしめることに成功したり。

また、宝くじが当たったときに何をしたいかと夢を語り、その夢が食べることばかりなのを恥じてみたり。

小夜ちゃんの意外な行動や言動は何かのフラグだろうと考えていたら。

そのフラグは今回早くも回収されました。

宝くじを買ったことがきっかけとなって知り合った米兵のサムと、小夜ちゃんは距離を縮めていたらしい。

ウソをついてまで仕事の早退を繰り返すまでに。

そしてついに付き人をやめると宣言。

サムについて行くと心に決めたのかな?

一方でサムが小夜ちゃんのことをどう考えているのかが、今のところ見えてきません。

次週予告

次週予告の中でもっともインパクトの強いセリフは「結婚」の2文字。

小夜ちゃん、どうやらサムと結婚するつもりらしい。

ただし、小夜ちゃんとサムの結婚の話が出る前には、小夜ちゃんはサムに捨てられたと泣きながらスズ子ちゃんのもとに戻ってくる場面も。

サムとの結婚を決意するまで、話は順調に進とは限らない模様。

また、サムとの結婚を決意しても、今度はスズ子ちゃんがその結婚に反対。

小夜ちゃんとサムの関係が、最終的にどのような形で収まるのか。

二人の関係は、史実のモチーフがないオリジナルエピソードなので今後の展開がまるで見えないことが楽しみでもあります。

次週はまたスズ子ちゃんが女優業を開始。

新たな才能が開花する瞬間が描かれるのでしょうか。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

ドラマの中の戦後の描写がどのようなものになるのか詳細はまだ不明ですが、リアルの笠置シヅ子さんの戦後とは異なる点が多々生じることになると思われます。

そこで終戦から1年ほどの間の笠置シヅ子さんの出来事を時系列にまとめてみます。

昭和20年(1945年)8月15日、笠置シヅ子さんがその日を巡業先で迎えたのはドラマの中で描かれるのと同じです。

その約3ヶ月後に行われた公演で戦後初のステージに立つドラマの中の描写も史実と同じ。

年が明けて昭和21年(1946年)。

このあたりからドラマと史実との間で相違点が出てくるようです。

史実では昭和21年(1946年)1月から笠置シヅ子さんは吉本頴右さんとの共同生活を終了しています。

昭和21年(1946年)1月、笠置シヅ子さんは服部良一氏の家に身を寄せることに。

しかし、服部良一氏に気をつかわせ過ぎることを案じた笠置シヅ子さんは、昭和21年(1946年)4月に大田区洗足の荘村宅に転居。

笠置シヅ子さんのファンを名乗る荘村正栄という女性が、笠置シヅ子さんが住まいに困っていることを知り自宅に住まわせることにしました。

笠置シヅ子さんは昭和21年(1946年)の暮れまで荘村宅に住み続けました。

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