2024/1/17(水)第16週「ワテはワテだす」
あらすじ
スズ子は女優として舞台に立つことに不安を抱えながら芝居の稽古を続けていました。自分の芝居がこれでいいのか納得できないスズ子はタナケンに助言を求めました。しかしタナケンが助言してくれることはありません。
そんなある日、小夜が泣きながらスズ子を訪ねてきました。小夜は恋人のアメリカ兵のサムに捨てられてしまったとスズ子に訴えました。小夜から一部始終を聞かされたスズ子は、サムを探すために町中に出て行きました。
スズ子はすぐにサムを発見。そしてスズ子はサムを問い詰めました。サムは小夜を捨てたわけではありませんでした。サムは小夜に求婚。小夜もサムと結婚してアメリカに渡るつもりでいました。
スズ子は小夜がサムと結婚し渡米することに反対しました。一方の愛助はサムから話を聞き出しました。サムはアメリカに帰国したら父親の農場を引き継ぐつもりであることがわかりました。愛助は、小夜とサムの結婚に理解を示しました。
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感想
タナケンの意図が見ない
今回もタナケンがスズ子ちゃんに無関心。
史実ではエノケンが笠置シヅ子さんの中に女優の才能を見出したとのことですが、ドラマの中ではタナケンは羽鳥先生の推薦に乗っただけ。
だからタナケンはスズ子ちゃんに何も期待していないのか。
それとも、あえてスズ子ちゃんを放置することで、スズ子ちゃんの中から何かを引き出そうとしているのか。
しかし、タナケンは放置して役者から演技を引き出すようなことはしないらしい。
今回タナケンは、自分が演じる助監督の上司役の役者を交代させました。
しかも交代のさせ方は半ば強引に。
役を降ろされた役者は、タナケンには口ごたえできないので交代を素直に受け入れたに見えましたが、実は深く落胆していました。
それぐらい強引なこともやるのがタナケンです。
そんなタナケンがスズ子ちゃんだけは関心を示さない。
タナケンの意図が見えません。
なお、次回もスズ子ちゃんはタナケンから助言をもらえないらしく、思い詰めた末に自分をタナケンに推薦した羽鳥先生に相談。
羽鳥先生の一言によって、ある決意を固めるということですが・・・
スズ子ちゃんが羽鳥先生と出会ったころ
思えば、スズ子ちゃんが羽鳥先生と出会ったころも、スズ子ちゃんは今と同じような状況にありました。
羽鳥先生はスズ子ちゃんの歌い方に簡単に納得してくれませんでした。
タナケンとは異なり羽鳥先生はスズ子ちゃんに助言らしい言葉はくれるものの、その助言が何を意味するのかスズ子ちゃんにはさっぱりわからない。
羽鳥先生はスズ子ちゃんを放置し、スズ子ちゃん「福来スズ子になる」ことを待ち続けていました。
当時、行き詰まってたスズ子ちゃんを救ったのは演出家の松永氏。
松永氏のアドバイスにヒントを得たスズ子ちゃんは、羽鳥先生に殴りかかるような勢いで歌を歌い、それによって羽鳥先生はようやくスズ子ちゃんの歌を認めた。
そんなことがあったのを思い出しました。
次回、羽鳥先生はスズ子ちゃんに助言するということですが、上に述べた当時のことを羽鳥先生はスズ子ちゃんに思い出させるのかな?
明後日の回では、スズ子ちゃんとタナケンの舞台の初日を迎えます。
なので次回にはスズ子ちゃんの行き詰まりは解消されるはずです。
次回、どんな形でスズ子ちゃんはタナケンから認められるのでしょうか。
小夜ちゃん
小夜ちゃんは自分がサムに捨てられたと泣いていましたが、サムは小夜ちゃんに求婚。
小夜ちゃん、サムがアメリカに帰ると言い出したところまで聞いて、自分がサムに捨てられたと思い込んでしまったらしい。
スズ子ちゃんへの第一声は
「捨てられた」
「アメリカに帰ると言い出した」
だけ。
「捨てられた」はあくまでも小夜ちゃんの感想。
「アメリカに帰ると言い出した」は事実。
サムは「アメリカに帰る」とは言ったものの「別れよう」とは言ってない様子。
サムは言いたかったのでしょう。
自分はアメリカに帰る、だから結婚して一緒についてきてほしいと。
小夜ちゃん、どうやらサムの言葉の後半を聞かないまま、捨てられたと思い込んだらしい。
あるいはサムの言葉の後半を聞き取れなかったのか。
愛助くんが英語ができたおかげで、サムが信用できる好青年らしいこともわかりました。
小夜ちゃんの渡米、ほぼほぼ確定か?
予習レビューと史実のリアルエピソード
笠置シヅ子さんとエノケンの初の共演が実現した昭和21年(1946年)前後の演劇界、映画界について簡単にまとめてみました。
終戦当時、人気を二分していたエノケンと古川ロッパは、終戦後すぐに活動を開始。
終戦からわずか1ヶ月後の昭和20年(1945年)9月12日から、古川ロッパは東京宝塚劇場で『東宝芸能大会』に出演。
長谷川一夫、高峰秀子なども出演したこの公演は大ヒットし同年10月いっぱいまでのロングラン興行。
そして同年11月から、エノケンも一座を率いての公演を東京宝塚劇場で一ヶ月間行い、こちらも連日満員に。
この年の大晦日にはNHK『紅白歌合戦』の前身『紅白音楽試合』がラジオ放送。
この番組は当初『紅白歌合戦』のタイトルで放送される予定だったものの、進駐軍が『合戦』とい言葉の使用を禁止。
『紅白音楽試合』に変更されました。
この年の『紅白音楽試合』の司会は古川ロッパと、元松竹歌劇団の水の江瀧子がつとめています。
そして昭和21年(1946年)正月、エノケン一座は日劇で『エノケンのサーカスキッド』を上演。
続いて同年3月、エノケン主演の『舞台は廻る』を上演。
前述したとおり、この作品で笠置シヅ子さんとエノケンが初共演しました。
なお、笠置シヅ子さんとエノケンが初共演をしたころ、笠置シヅ子さんはすでに妊娠していました。
初共演の公演が始まった二ヶ月後、笠置シヅ子さんは出産。
その数日前に、ドラマの中の愛助くんの実在モデル・吉本頴右さんが亡くなっています。
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2022年に櫻井剛さんが脚本を担当された夜ドラ『あなたのブツが、ここに』(以下、あなブツ)は人生に於いて負け続けていたヒロインが奮闘して自分の“居場所”を見つけて行く物語でした。
小夜「オレはずっと何者でもながったんだ」このセリフに既視感を感じ、思い出しました…『あなブツ』にも同じ様なセリフがあった事を。
録画を引っ張り出して確認したら、第一話でキャバクラ勤務時代の主人公(仁村紗和さん)のセリフ「ホンマにコロナのせいなんかな?…バレただけちゃう?うちらがもともと何様でもないということが」確かにありました。
“何者でもない自分”という思いを抱いていた点は亜子ちゃん・小夜ちゃん共通。小夜ちゃんもようやく自分の“居場所”(サムさんと人生を共に歩む道)を見つけた訳ですね。
足立紳さんのヒロインがスズ子ならば、櫻井剛さんのヒロインは市井に生きる小夜ちゃんであり、タイ子ちゃんであり、ラクチョウのおミネさん含むパンパンガール達…のような気がしています。
欲を言えば、タイ子ちゃんやおミネさん達の人生ももっと見てみたかったな。
コメント中の「亜子ちゃん」は『あなブツ』ヒロインの名前です…失礼しました。
健一「どこ見て言ってんだ·········私は浮いてんのか·········フハハハ面白いなこれで行こう·············。」
全くあの世界は何がきっかけでスポット浴びるかわかりませんね。
あのちゃんもあの不思議キャラがかなりモノ言っているし。
萩本欽一さんも自分の番組の本番やリハーサルの中で「自分的」に面白いなと思ったキャラを鶴の一声で採用してしまうケースがかなりあるようですね。
讃岐うどん食べて一言。「ああ美味しかった。ごちそうさま。」の変哲のないセリフで起用されたのが「欽ドン」のワルオこと西山浩司さんだし、倒れる演技させたところ間を外して起用されたのが見栄晴君だし。
小夜ちゃんとサムがどうなるかはあまり興味ないんだけど・・・
サムの中の人ジャックケネディ選手は新日移籍を目指してほしい、ガタイもあるし見た目も良いしね
現在の新日ならジャックにあったユニットやブック設定してくれそうだし、プロレス自体を学ぶ機会は格段に上がるかと
山下さんじゃないけどプロレス長年見てきたワイ、レスラーを見抜く眼力はそれなりにあると断言!
舞台稽古自体がコントになってる。脇役からの言いがかり。でも素人同然のスズ子さんに対応できなかったあんたが悪い。プロだろ。山下さんのアドヴァイス適切。小夜ちゃんどうした。雨降って地固まる?スズ子さんサムさんの話最後まで聞けよ。朝イチで富田さん出てたから小夜ちゃんアメリカへ?
戦後、アメリカ人に誘われて、アメリカに渡ったのが安子。戻ってくるのに
何十年。元々英語を学んでいて日常生活には不自由はしなかったから
決心できたのでしょうが。
「小夜ちゃん取られるのが悔しい」。安子にそういう人がいてたら
事情も違ったのでしょうね。
実の娘から縁を切られた安子に対して、赤の他人に必要とされる小夜ちゃんの
違い。