脅迫の電話を受ける大野 / ブギウギ 第114回

2024/3/13(水)第24週「ものごっついええ子や」

あらすじ

ある日、スズ子の家に脅迫電話がかかって来ました。３万円を用意しなければ愛子を誘拐する。警察には決して通報するなと。スズ子はあわてて学校に電話するものの、愛子はすでに下校していました。

スズ子は愛子を必死になって探しまわるものの、愛子を見つけることができません。一方の大野はスズ子の反対を押し切り警察に通報。通報を受け、世田谷署の刑事・髙橋たちがスズ子の家にやって来ました。

そのころ、愛子は下校の途中で、愛子の誕生会に来ていた少年と出会いました。その少年は、翌日も愛子と会うことを約束しました。少年と話し込むことで愛子はいつもより帰りが遅くなり、スズ子を心配させました。

愛子は無事に帰宅。スズ子は、明日は学校を休むよう愛子に言うものの、愛子は学校を休むことを拒みました。同じころ、愛子が会った少年は父と話をしていました。その少年の父はスズ子の家に脅迫電話をかけてきた男でした。

感想

スズ子ちゃんを脅迫する手紙と電話が届いたのが前回の最後。

ただし前回は、手紙は愛子ちゃんがその場にポイ捨て。

電話は大野さんがとったので、前回の段階ではスズ子ちゃんは何が起こったのかわからないまま。

そして今回。

話が一気に進みました。

スズ子ちゃんと大野さん

大野さんから電話を代わったスズ子ちゃんも、ただ事ではない事態になったことを知ることになりました。

そして、電話で手紙を読めと犯人から指示。

愛子ちゃんがポイ捨てしていた手紙は庭で見つかりました。

その手紙を読んで、電話をしてきた相手の目的がはっきりとわかったスズ子ちゃんは、念のために学校に電話。

まだ学校に愛子ちゃんがいれば事情を話して保護してもらうこともできたはず。

しかし愛子ちゃんはすでに下校しているらしい。

犯人は愛子ちゃんが下校する時刻を知っているのか？

さて、愛子ちゃんはすでに学校を出てしまっていることを知り、スズ子ちゃんはあわてて愛子ちゃんを探しに家を飛び出る。

しかし、どこを探しても愛子ちゃんの姿はない。

本作が始まって以来、愛助くんが亡くなったときと同じくらいか、あるいはそれ以上のスズ子ちゃんのピンチです。

こんなときに大野さんがいてくれてよかった。

大野さんも言うまでもなく愛子ちゃんのことが心配です。

電話の主の目的を知ったとき、いつもは冷静で安定している大野さんもさすがに動揺を隠せませんでした。

それでもスズ子ちゃんよりは冷静です。

事態を客観的に見る余裕があるとまでは言いませんが、少なくともスズ子ちゃんよりは事態を客観視できるかと。

大野さんがいてくれてよかった・・・

犯人と少年

犯人が福来家に電話をする姿が登場しました。

暗い建物の中でしかも犯人の顔は汚れているので見にくいながらも、犯人の顔も少しだけ確認できました。

その犯人はまた、名前を尋ねられてうっかり「オダジ・・・」とまで言ってしまう。

電話をしている最中も、うっかり敬語で話してから、あわてて脅迫口調になったりと、刑事さんの言うとおり、この犯人、間抜けかも。

一方、愛子ちゃんはようやく友達ができました。

愛子ちゃんはあまり見慣れない少年らしい。

見慣れないのは理由がありました。

貧しさをバカにされるので学校には行ってないらしい。

服も新調してもらえず汚れたまま、ずいぶん前に買ってもらったらしい一冊のマンガをいつまでも大事に読み続けている。

愛子ちゃんとは真逆の境遇です。

その少年が貧しい家で一人でいるところに父親が帰ってきました。

その父親はどうやら「オダジ・・・」らしい。

父親は少年に言いました。

仕事が見つかったので、服も新しく買ってやる、マンガは100冊も買ってやると。

このときの父親のセリフと、少年が愛子ちゃんに話した少年の家の貧しさが一致。

犯人は愛子ちゃんの友達になった少年の父親であることがほぼ確定。

明日あたり少年の苗字も「オダジ・・・」であることが判明するのかな？

愛子ちゃんと少年

愛子ちゃんはようやく友達をつくることができました。

しかしその友達の父親は愛子ちゃん誘拐をちらつかせる犯罪者。

ややこしい問題がまた一つ加わりました。

予習レビューと史実のリアルエピソード

身代金と犯行動機

今週のドラマの中で発生する誘拐未遂事件。

犯人が要求する身代金の金額は３万円、身代金の受け渡し場所に指定されたのは日帝劇場という設定です。

一方、実際に発生したリアルの誘拐未遂事件での身代金の要求金額は６万円でした。

身代金の受け渡し場所に指定されたのは「向天神橋」。

現在、世田谷区弦巻２丁目にあるバス停に「向天神橋」の地名が残っています。

ちなみに笠置シヅ子さん宅は世田谷区弦巻１丁目。

身代金の受け渡し場所として指定されたのはご自宅のすぐ近くだったようです。

ドラマの中の犯人は、男手ひとつで息子を育ててきたものの、病弱に働けなくなった人物という設定。

働けなくなったことで生活に困窮したことが犯行の動機です。

一方、実際に発生したリアルの誘拐未遂事件での犯人は30歳の無職の男。

結婚が決まった直後に失業し、金に困ったことが犯行の動機として供述されましたが、翌年にも同様の犯行に及んでいます。

なので、犯人が供述した動機が真実かどうかは定かではありません。

ドラマの中では誘拐未遂事件の犯人の息子が愛子ちゃんと友達という設定になっています。

しかしリアルの誘拐未遂事件ではそのようなことはありません。

誘拐未遂事件の犯人の境遇や家族などについては、すべて創作された設定です。