ブギウギ

脅迫の電話が再びかかる / ブギウギ 第115回

2024/3/14(木)第24週「ものごっついええ子や」

あらすじ

脅迫の電話がかかってきった明る日の朝。スズ子は愛子に学校を休むように言うものの、愛子は友達と遊ぶ約束があると言って学校を休むことを拒みました。そんな中、男から再び電話がかかって来ました。

午後3時までに日帝劇場のロビーに3万円を持ってこい。マネージャーか家政婦に現金を運ばせろ。男の指示に従いタケシは日帝劇場のロビーに足を運びました。そして現場に張り込んでいた刑事に、その男・小田島はあっけなく刑事たちに逮捕されました。

取り調べの後、刑事の髙橋は小田島を諭しました。出所後は、息子のためにも心を入れ替えて働け。仕事は紹介してやると。小田島は自分がやったことを涙ながらに反省。髙橋は福来家を訪問し、その一部始終をスズ子に報告しました。

一方、愛子が友達になった一は転校することになり、愛子と約束した場所にもその姿はありませんでした。落胆しながら帰宅した愛子はスズ子と髙橋の会話を耳にしました。そして一がいなくなったのはマミーのせいだと言ってスズ子を責めました。

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感想

犯人はあっけなく捕まりましたが、また新たなに厄介な問題が・・・

犯人はあっけなく捕まる

前回、脅迫電話をかける姿が描かれ。

さらに一くんの父親としても登場し、一くんのために犯行に及んだことも暗示された小田島があっけなく逮捕されました。

前回、福来家にやって来た三人の刑事が真っ先にやったのはカーテンを閉めること。

カーテンを閉める動作を見て、同様の誘拐事件を描いた映画『天国と地獄』を思い出しました。

あの映画でも刑事が真っ先に権藤家のカーテンを閉めたはず。

そんな共通点にニヤリとするものの、犯人の小田島の手口はあまりにも稚拙。

『天国と地獄』の中の犯人は、特急のトイレの窓から現金が入った鞄を落とさせました。

その鞄を受け取るのも自分自身では行いませんでした。

それに比べて小田島の手口と言ったら・・・

史実でも同様の手口だったので、ドラマの中ではそれを再現したのでしょう。

誘拐犯にプロも素人もありませんが、ずさんな計画のもとで行われた犯行。

それほど小田島は切羽詰まっていたのかな?

さて、小田島は髙橋刑事に諭され涙ながらに反省しました。

そして、心を入れ替えてほしいという刑事たちの願いを込めて特上のカツ重まで出される。

ちょっとネタバレになりますが、次回では小田島はまさかの形で人生が好転します。

これら一連のエピソードに対してブログ主の中には不安があります。

誘拐未遂事件を起こしたら人生が好転するという誤ったメッセージを送ることにならないかと。

そんな短絡的な発想をする人がいると思いたくない。

しかし、ずさんな計画と稚拙な手口で犯行に及んだ小田島は、極めて短絡的な発想で発想で犯行に及んだはずです。

『天国と地獄』の中の犯人のように厳しく断罪される場面もほしいなと思った、小田島の反省場面でした。

新たなに厄介な問題

犯人が捕まって一件落着かと思ったら、新たなに厄介な問題が浮上。

一連の出来事を理解するにはまだ幼すぎる愛子ちゃんは、一くんがいなくなったのはマミーのせいだと思い込んでしまいました・・・

福来家にやって来た髙橋刑事がスズ子ちゃんに言いました。

誕生日パーティーで招待された一くんが福来家がどれほど裕福かを小田島に語ったことが犯行のきっかけになったらしい。

今後はパーティーやら取材やらで誰でも気軽に家に招かないようにと。

この髙橋刑事とスズ子ちゃんの会話を、愛子ちゃんがどこから聞いていたのかは定かではありません。

しかし誕生日パーティーが犯行のきっかけになったという髙橋刑事の言葉を聞いていたら。

あれほど誕生日パーティーを嫌がっていた愛子ちゃんのことです。

あんな誕生日パーティーをやったから一くんは転校を余儀なくされたのだ。

父親と離ればなれになったのだと考えてもおかしくない。

愛子ちゃんの中でのマミーへの不満はますます大きくなるばかり。

誘拐騒動は未遂に終わり犯人も捕まったものの、なかなか心が休まらないスズ子ちゃんです。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

誘拐未遂事件を時系列で整理

昭和29年(1954年)に発生したリアルの誘拐未遂事件を時系列に沿って整理しました。

3月31日
笠置家に脅迫状が届くものの、笠置シヅ子さんは名古屋巡業中のため自宅に不在。

4月1日
笠置シヅ子さんはお嬢さんの声を聞くために自宅に電話をし脅迫状が届いた事実を知る。しかし笠置シヅ子さんはエイプリルフールの冗談だと思っていた。

4月2日
犯人が指定する身代金受け渡し日。刑事が受け渡し場所に張り込むものの犯人は姿をあらわさず。この日の夜から笠置シヅ子さんの自宅に脅迫の電話が入るように。

4月3日
用心のためにこの日からマネージャーが笠置シヅ子さんの自宅に泊まり込む。

4月4日
笠置シヅ子さんが巡業先から帰宅。その後も脅迫の電話が続く。

4月7日
脅迫の電話が続く中、犯人とマネージャーの電話での応答の録音。また、マネージャーが犯人との交渉の末に、身代金の要求額6万円を3万円に値切ることに成功。

4月8日
犯人から新たに指定された身代金受け渡し日。受け渡し場所も自由が丘駅前の銀行に変更。

マネージャーが紙幣の大きさに切り揃えた紙の束を持っていると、犯人が到着。しかしその場に張り込んでいた刑事にあっけなく逮捕される。

結果として笠置シヅ子さんのお嬢さんに危害が加えられることなく事件は解決。

一方の犯人は、翌年に同様の犯行を繰り返し再び逮捕されています。

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POSTED COMMENT

  1. うーん、「酔いどれ天使」の続いて「天国と地獄」。連続黒澤監督作品ネタ。東宝映画ついでに祝「ゴジラ-1.0」アカデミー賞受賞。

  2. 丹善人 より:

    「天国と地獄」で誘拐されたのは、江木俊夫君ではなくて、間違えられた子。
    で、他人の子なのに見捨てられずに会社の危機奪回のための資金を提供して、
    結果、犯人は営利目的の誘拐には当てはまらないために軽微な罪になるため、
    警察は工夫して殺人未遂容疑で追い詰めることに。煙のシーンだけがカラーに
    なるという演出が際立っていましたね。

    賢い誘拐犯なら、家のカーテンが閉められた時点で警察が居ることに気がつく
    でしょうが。いかにも「犯人」らしい容貌と態度。まるでほっかぶりに唐草模様の
    風呂敷を背負った泥棒のようなわかりやすさ。あれで成功するとは思えないし。

    一君、学校には通っていないはずなのに転校の連絡だけはしていた。
    教室の前を通ったと言っても学校にいるはずもないのに、と思うのだが。
    それに1クラスしかなかったのかな。まあ細かいツッコミはやっても
    仕方が無いけれど。

  3. 犯人無事逮捕、人情刑事の面目躍如。定番のかつ丼、って本当はかつ丼出さないらしいけど。「一君おらんようになったのはマミーのせいや。」おやじさんのせいだが,スズ子さんどう納める。

  4. 名乗る程の者ではないでおま より:

    内藤さん、ソッコーでカツ丼食ったのか?
    ガツガツ食ったらブタになるぞ
    内藤沢口コンビの初共演(多分)だった「千と千尋の神隠し」の両親役を思いだしたわ

  5. 名乗る程の者ではないでおま より:

    誘拐事件といえば映画「天国と地獄」
    誘拐される少年演じたのは子役時代の江木俊夫さん
    ター坊といえば青山孝史さんの愛称
    なんかフォーリーブス思いだしたわ
    愛子ちゃんに言ってやりたい
    はじめくんと離れれば離れるほど近づいてくんだよ、だって地球は丸いんだもん

    • 名乗る程の者ではないでおま より:

      いやぁ失敬、てっきり誘拐される少年が江木俊夫さんと思っていた
      というか江木さんが「マグマ大使」に出ていた際にマモル少年とマグマ大使の息子の識別できないガキだったワイ、地頭悪かったんだろうなあ😅
      因みにだって地球は丸いんだもんのセリフ担当は江木さんだったんだ、てっきりワイは作詞したコーちゃんが担当だと思ってたわさ

  6. 丹善人 より:

    刑事ドラマと言えば、何でカツ丼なんだよ・・・って、あんたが食うのか!

    賢い子だから、あんな断片的な会話から事情をすべて察してしまった。

    娘と折り合いが付かない刑事。まあ娘を虐待してたしね。同情するなら・・・
    なんて言わせて。

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