2024/8/26(月)第22週「女房に惚れてお家繁盛?」

あらすじ

昭和31年(1956年)春。寅子と優未の、星家での新しい暮らしが始まりました。航一と百合は二人を迎えた新しい暮らしを喜んで受け入れました。しかし航一の長男・朋一と長女・のどかは、二人を迎えた暮らしに違和感を感じていました。

そんな中で寅子は、星家の家事のあり方に疑問を感じました。百合は朋一とのどかの言いなりになりながら家事をしていたのです。寅子は疑問を百合にぶつけるものの、意見を言うのは時期尚早と優未は寅子をいさめました。

その日の夜、朋一の夕食の支度をして待っていた百合に対して、帰宅した朋一は食事は外で済ませたと告げました。寅子は思わず苦言を口にしました。外で食事するなら百合に連絡したらどうだと。

寅子の苦言に朋一は言い返しました。母親づらしないでほしい。家族のようなものは受け入れたが、それ以上のことは望むなと。そんな朋一をのどかは咎めるものの、のどかもまた寅子を迎えた暮らしへの不満を口にしました。

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感想

百合さんの孤独

星家での新しい生活が始まりました。

そして新生活の2日目(?)から受難の日々の始まりです。

いつだったか、優未ちゃんが百合さんのことを初めて「おばあちゃん」と呼んだとき。

百合さんは涙を流すほど喜んだと記憶しています。

必死になって涙を隠そうとはしていましたが。

あのときは、「おばあちゃん」と呼ばれたことが何故それほど嬉しいのか疑問に感じたものです。

その疑問が今回ようやく解消しました。

星家の二人の子供たちは百合さんのことを「おばあちゃん」ではなく「百合さん」と呼んでいる。

これは百合さん本人がリクエストしたのだから仕方のないこと。

今になってはつらいだろうとは思いますが。

しかし、どうやら星家の二人の子供たちは百合さんのことを女中か何かとして見ていないらしい。

これは明らかにつらい。

女中として星家に入ったのなら、女中として扱われても何の疑問も感じないでしょう。

それに女中ならば自分の家族はいるかもしれない。

しかし百合さんの目の前にいる二人の子供たちは血のつながりがないとはいえ孫です。

ところが孫から家族としての扱いを受けていない。

家族のはずなのに家族ではない。

家族のようなもの以下。

これでは、星家の中に自分の居場所はないも同然です。

優未ちゃんから「おばあちゃん」と呼ばれた百合さんが嬉し泣きしたのには、こんな背景があったのかと納得です。

星家の二人の子供

星家の二人の子供たちは、今回はどちらかと言えば悪者的なポジションに立ってはいましたが、この二人も気の毒なのかも。

間違いなくこの二人はお父さんからかまってもらえずに育ってきたのでしょう。

トラちゃんと優未ちゃんが星家を初めて訪問したときのこと。

トラちゃんと優未ちゃんの二人が航一さんとお祭りに行った時のことを楽しそうに語りだすと、朋一くんとのどかちゃんの表情は凍りつきました。

今回、優未ちゃんが航一さんから麻雀を教わったことを話すと、朋一くんとのどかちゃんの表情は再び凍りつきました。

朋一くんとのどかちゃん、お父さんとそんな時間を過ごしたことがないのは明らか。

そして、のどかちゃんはついに本音を口に出しました。

「お父さんたちにこの家を出て行ってほしい」
「お父さんがいてもいなくてもいい」

この言葉に航一さんは深いショックを受けた様子。

そして、かつて航一さんが言った「埋められない心の溝」がようやく明らかになりました。

航一さんと二人の子供たちの間には埋めがたい溝があるようです。

しかし、一つだけ救いもありました。

のどかちゃんは次のようにも言いました。

「お父さんが私たちに何かお願いしたのは初めて」

お父さんにお願いされたことが、のどかちゃんは嬉しかったらしい。

だから、少なくとものどかちゃんは、心のどこかでお父さんとの間の溝を埋めたいと願っているに違いない。

しかし一方で、こじらせ方はのどかちゃんの方が深いということも事前にアナウンスされています。

星家の深すぎる溝は埋まるのか。

よその家の不幸を喜ぶようですが、面白くなってきました。

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今週の主なトピック

今週、第22週で描かれるエピソードは主に3つ。

まだ、他にも描かれるエピソードはあるとは思うのですが、現時点で判明しているのは以下の3つです。

1つ目:トラちゃんと優未ちゃんの星家での暮らし

航一さんと「夫婦のような」関係になったトラちゃんと、航一さんと「親子のような?」関係になるはずの優未ちゃんの、星家での新生活が始まります。

星家の人々はどんな人たちなのか。

それは星家の人々が初登場した週で表と裏の両面が描かれました。

星家での生活が始まるまで、トラちゃんは星家の人々の裏の顔を知りません。

優未ちゃんは裏があることを察してはいますが、まさか裏の顔があるとまでは考えていないかと思います。

そんな星家での新生活。

もしかすると星家の人たちは最初のうちこそ、新しい「家族のような」二人を笑顔で迎えるのかもしれません。

しかし、偽装した笑顔をいつまでも続けられるとは思えない。

裏の顔、すなわち本当の顔を星家の人々が見せるのは時間の問題です。

そのときトラちゃんはどんな反応を示すのか。

人間関係についてはトラちゃん以上に達観している優未ちゃんは、星家の人々とどのように付き合っていくのか。

そして、最終的には星家の人々と佐田家の二人の関係は丸く収まるものと思われます。

その落とし所はどうなるのか。

星家での群像劇、目が離せません。

2つ目:トラちゃんと百合さんの関係

星家での新生活の中でもとりわけ注目のトピックは、トラちゃんと百合さんの関係です。

表の顔はトラちゃんのファン。

しかし裏の顔は航一さんとトラちゃんの結婚にどうやら反対らしい百合さん。

今週、そんな微妙な関係のトラちゃんと百合さんの意見の対立が描かれるそうです。

星家では、それまで家事の一切を百合さんが引き受けていました。

トラちゃんはそれに異を唱えるのだとか。

具体的にどのような意見をトラちゃんが述べるのかは今のところ不明。

子供たちにも家事を手伝わせたらどうかと言うのか。

自分も手伝いましょうと提案するのか。

いずれにせよ、トラちゃんの意見を百合さんは一蹴。

そこから対立が始まるものと思われます。

ただし対立とは言っても、あの百合さんのことです。

トラちゃんには裏の笑顔を見せたまま、第三者には対立に見えない対立をするのかもしれません。

3つ目:女性裁判官の労働環境の改善

3つ目はトラちゃんの仕事の話です。

東京地裁の女性判事補が妊娠します。

その妊娠は予期せぬ妊娠でした。

昭和30年代当時の価値観をブログ主は知りませんが、おそらく職場で女性の妊娠が判明したら、即退職ということは十分に考えられます。

しかし、どうやらその女性は仕事をやめたくないらしい。

そこでトラちゃんが「女性法曹の労働環境の改善」に乗り出します。

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