あんぱん

嵩が手嶌治虫と遭遇する / あんぱん 第95回

2025/8/8(金)第19週「勇気の花」

あらすじ

ある日健太郎とカフェに行った嵩は、会社をやめるつもりであることを打ち明けました。そこで嵩は天才漫画家・手嶌治虫と遭遇。手蔦治虫と実際に会った嵩はいたたまれない気持ちになり、会社に戻ると退職届を提出しました。

一方、そのころ鉄子は政策を通すために国会の中でうまく立ち回るのに必死でした。ある日のぶは、理想を追う余裕を失った鉄子に意見しました。すると鉄子は激怒し、自分のやり方に文句があるならやめてもいいと言い放ちました。

鉄子を怒らせ落ち込むのぶが家に帰ると、いつになく上機嫌な登美子が待っていました。嵩から大事な話があると知らされていた登美子は、嵩が言う大事な話とはのぶのおめでたか嵩の出世と思い込んでいたのです。

しかしのぶが嵩の退職の意思を登美子に告げると登美子は猛反対。帰宅した嵩は退職願を出したことを告げ登美子と対立しました。その日の夜、嵩はのぶに弱音を吐きました。そんな嵩をのぶは励ますのでした。

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感想

今週も、そして今回も次週以降の展開のフラグが随所に立ちまくる週でした。

いせたくや

今週、いせたくやという新キャラが登場。

初登場場面は月曜日の回。

嵩くんがカフェでお芝居のポスターの打ち合わせをしていると声をかけてきました。

次の登場場面は火曜日の回。

健ちゃんがメイコちゃんに「のど自慢」予選参加を勧めていると、その会話に聞き耳を立てていたたくやくんが歌のレッスンをメイコちゃんに申し出。

次が木曜日の回。

嵩くんはカフェでたくやくんと再会。

木曜日は時間が5年スキップし、たくやくんとの再会は5年スキップした後のこと。

スキップした5年の間に嵩くんとたくやくんは会う機会があったのか。

それとも5年ぶりの再会だったのか。

そのあたりは不明ですが、5年スキップした直後に再び登場させることで、いせたくやというキャラクターは視聴者に強い印象を残したと思います。

この強い印象は、次週以降に重要キャラとして回収されるのでしょう。

ヤムおじさん

今週いくつも立ったフラグの中でブログ主が最も楽しみにてしているフラグはヤムおじさんの再登場フラグです。

健ちゃんの目撃情報によればヤムおじさんは今は東京にいるらしい。

しかも、酒種を入れた壺を抱えたのでパン職人として復活もしているらしい。

健ちゃんがヤムおじさんを目撃したのが、美村屋がある銀座の隣町の新橋である点もとても気になります。

ヤムおじさん、どんな再登場場面を見せてくれるのでしょうか。

以上が今週のフラグですが、今回も重要なフラグが立ちました。

以下は今回立ったフラグです。

手嶌治虫と遭遇

嵩くんが手嶌治虫本人と遭遇。

これまで名前だけの登場だった本人がついに画面に姿をあらわしました。

天才は驚くほどの好青年でした。

編集者と打ち合わせしている最中でありながら見知らぬ人の靴ひもがほどけていることまで気が付くこまやかさ。

そして、靴ひもを結んでくれただけでなくほどけない結ぶ方まで教えてくれる。

これまで嵩くんは手嶌治虫の才能にプレッシャーを感じていました。

いつも意識し続けていました。

しかし手嶌治虫は、靴ひもがほどけているサラリーマンが誰なのかを知らない。

そして天才と呼ばれる存在でありながら、気遣いまでできる。

嵩くんのプレッシャーは大きくなるばかり。

次週、会社をやめてしまった嵩くんのプレッシャーはさらに大きくなることが予想されます。

一方、この先の展開の中で嵩くんは手嶌治虫と仕事をすることに。

そのときのフラグが立ちました。

薪先生が激怒

のぶちゃんが薪先生を激怒させました。

のぶちゃんは薪先生にスカウトされたころからのぶちゃんのまま。

一方の薪先生は、のぶちゃんをスカウトしたころとは別人のようになっています。

のぶちゃんと薪先生のギャップ。

これまで少しづつは描かれてきましたが、今回そのギャップが顕在化。

これは次週へのフラグです。

のぶちゃんと薪先生の二人の間にあるギャップ、次週には埋められないところまで行ってしまうようなのですが、そのフラグが立ちました。

クライマックスのフラグ?

今回の最後にのぶちゃんが嵩くんに言いました。

「うちには分かる、ちっぽけな嵩がいつか天才もびっくりするような作品を作るって」

のぶちゃんのこの言葉を嵩くんは根拠がないと言いました。

確かに、のぶちゃんが何か根拠があってこんな言葉を言ったわけではないでしょう。

しかし本作のクライマックスは、嵩くんが「天才もびっくりするような作品を作る」ころになるものと思われます。

クライマックスのフラグ。

これがのぶちゃんの最後のセリフ。

その時もしかすると手嶌治虫がびっくりする場面が用意されているのかも。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

今週、嵩くんが三星百貨店をやめて漫画家として独立します。

しかし、すぐに漫画家として売れるわけではありません。

次週以降、嵩くんの漫画家としての「売れない苦悩」が描かれます。

ではリアル嵩くんは三越をやめた後、どのような状況だったのか。

当時のリアルエピソードをまとめてみました。

リアル嵩くんの漫画家としての仕事

三越をやめた後も仕事はあったものの、漫画家としてヒット作を生み出すことが出来ないことが悩みだったリアル嵩くん。

「困ったときの柳瀬さん」と呼ばれ漫画以外の様々な仕事を手掛けていたころ、リアル嵩くんは漫画家としてどのような仕事をしていたのか。

以下、不遇の時代の漫画家としての主な仕事をまとめてみました。

昭和29年(1954年)『ビールの王さま』
三越をやめて独立した翌年、ニッポンビール(現・サッポロビール)の広告としての漫画『ビールの王さま』の連載がスタート。

ニッポンビールが「ビールの王さまコンクール」を開催。

この企画で使われた漫画です。

昭和31年(1956年)『週刊漫画TIMES』
日本初の週刊漫画雑誌『週刊漫画TIMES』が創刊。

リアル嵩くんは創刊初期から表紙や漫画を手がけ、昭和35年(1960年)の一年間を通して表紙を担当。

主な掲載作品は『暗黒星の恐怖』『とんでもナイ子さん』『泣きツラのカレ氏』など。

同誌に連作された漫画の中で、昭和41年(1966年)に連載された『ウルトラ.P 怪人ナメラー』が有名。

昭和31〜32年(1956〜57年)『トンガラ氏』『マックロちゃん』
昭和31年(1956年)『北海タイムス夕刊』に『トンガラ氏』が連載。

昭和32年(1957年)『高知新聞』に『マックロちゃん』が連載。

昭和33年(1958年)『ミルキーまんが』
不二家の社内報『FUJIYA MONTHLY』に「ペコちゃん」を主人公にした『ミルキーまんが』が連載。

昭和34年(1959年)『メイ犬BON』
三越在籍中から書き続けていた犬を主人公にした『メイ犬BON』を自費出版。

昭和35年(1960年)『珍犬ミミ』
『主婦と生活』に『珍犬ミミ』が連載。

犬の主人公「ミミ」はその後、『アンパンマン』に登場する「レアチーズ」のモデルとなった。

昭和42年(1967年)『ボオ氏』
『ボオ氏』が週刊朝日マンガ賞を受賞に、リアル嵩くんの代表的な漫画作品の一つに。

帽子を目深にかぶり顔が見えない主人公「ボオ氏」は、リアル嵩くんにとって初の代表的なキャラクターに。

リアル嵩くんは「ボオ氏」というキャラを晩年まで描き続けた。

また『ボオ氏』はリアル嵩くんの漫画家としてのキャリアの転機にもなりました。

転機となった『ボオ氏』

昭和40年(1965年)、『週刊朝日』が漫画賞を開催しました。

優勝者は賞金100万円と『週刊朝日』での半年間の連載の機会を得られるものでした。

募集対象はプロアマ問わず。

リアル嵩くんも応募はできるわけですが、チャレンジするかどうか迷いに迷いました。

すでにプロ漫画家として活動していながら落選して人に笑われるのが怖かったのです。

迷った末にリアル嵩くんは応募を決意。

「某氏」と「帽子」をかけ合わせたキャラクター「ボオ氏」が主人公の四コマ漫画を半年分の24個書き上げました。

そして「ボオ氏」は最高賞に当たるグランプリを受賞。

漫画家としての評価も一気に高まりました。

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POSTED COMMENT

  1. リアル嵩さんがお絵描きの先生で、故立川談志師匠がMCしてたTV番組の件り、実写化するのかな?

  2.  まさに、とういかこれ以上無いタイミングで天才との未知との遭遇。遂に退職する嵩さん。のぶさんはのぶさんで、普通の政治家に変貌した薪鉄子さんと対立。夫婦で失業の危機?

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