NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『あんぱん』
2025年9月1日 〜 9月5日放送
あらすじ
漫画が描けずに落ち込む嵩
嵩が脚本を書いたラジオドラマ『やさしいライオン』は評判になり、それがきっかけで嵩への仕事の依頼は増えるものの、肝心の漫画は描けていませんでした。
そのころ嵩は、登美子からは漫画をやめるように言われ、さらに所属している独創漫画派の仲間たちが嵩を置いて世界旅行に出かけたことで落ち込んでいました。
そんな中、のぶが漫画コンクールを見つけ嵩に応募するようすすめました。のぶに背中を押された嵩は応募を決めたものの漫画のアイデアが浮かびませんでした。
嵩の漫画がコンクールで大賞を受賞
漫画のアイデアが出ずに苦悩する嵩は、のぶが結太郎の形見の帽子をかぶっている姿を見て、漫画の着想を得ました。
嵩は、帽子を目深にかぶった正体が分からない男「某氏」を主人公にした漫画『ボオ氏』を完成。その作品はコンクールで大賞を受賞しました。
その数日後、手蔦治虫が嵩を訪問。アニメ映画『千夜一夜物語』のキャラクターデデザインを嵩に依頼しました。
蘭子が草吉と再会
蘭子がのぶと嵩が暮らすマンションの階下に転居。そのころ蘭子は八木の会社の手伝いをしていましたが、あることを理由に八木の会社にもう行くまいと決めていました。
そんなある日、蘭子が草吉と再会。のぶと嵩が結婚したことを聞かされた草吉は喜ぶものの、一方で草吉の心の傷はまだ癒えてはいない様子でした。
草吉とは会えなかった嵩は、草吉の話を聞かされました。そして、草吉のように心にトゲが刺さったままの人のために漫画を描きたいと決意を新たにしました。
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今週の展開
111: 9/1(月)
112: 9/2(火)
113: 9/3(水)
114: 9/4(木)
115: 9/5(金)
予習レビューと史実のリアルエピソード
眞栄田郷敦さん演じる手蔦治虫の実在モデルは、言うまでもなく漫画の神様・手塚治虫氏です。
史実ではリアル嵩くんと手塚治虫氏はどのような関係だったのか。
二人の史実をまとめました。
リアル嵩くんと手塚治虫氏のファーストコンタクト
リアル嵩くんと手塚治虫氏の関わりの始まりは、手塚治虫氏が製作総指揮、原案、そして共同脚本を手がけた虫プロのアニメ映画『千夜一夜物語』です。
リアル嵩くんと手塚治虫氏の関わりが始まる以前。
両者の間には「漫画集団」に所属しているという接点がありました。
しかし、手塚治虫氏は当時すでに漫画の神様でした。
一方でリアル嵩くんは漫画の世界ではヒット作をまだ出していない無名の漫画家。
それほど隔たりのある二人でしたが、ある日、リアル嵩くんのもとに手塚治虫氏から電話がかかってきました。
電話の内容は次のとおりです。
・近く長編アニメ映画を製作することになった
・皆で話し合った結果、美術監督をやなせ君に任せることになった
アニメの経験が皆無のリアル嵩くんは、この電話を冗談だと思ったのだとか。
しかし、それからしばらくして虫プロのプロデューサーから改めて連絡があり、虫プロへの出社の要請がかかりました。
手塚治虫氏からの電話は冗談ではなく本当のことだったわけです。
以上がリアル嵩くんと手塚治虫氏のファーストコンタクトです。
リアル嵩くんを驚愕させた手塚治虫氏の仕事
リアル嵩くんが任された具体的な仕事はキャラクターデザインでした。
シナリオを読み込み、それぞれのキャラクターの顔つきや表情、仕草や服装などのイメージをふくらませて具体化するのがキャラクターデザインの仕事です。
この仕事を手がけるうちに、リアル嵩くんはキャラクターデザインに没頭。
映画だ大好きだったリアル嵩くんは海外の映画俳優なども参考にしながら、キャラクターデザインを次々と描き上げました。
そんな中で、おびただしい数の女性を描く場面に手がけた際のこと。
あまりにも多くの女性の顔を描いたリアル嵩くんは、頭の中で女性の顔のネタが尽き、無数の女性を描き分けることができなくなりました。
行き詰まったリアル嵩くん。
そんなリアル嵩くんを救ったのが他ならぬ手塚治虫氏でした。
手塚治虫氏は、リアル嵩くんの手に負えなくなった仕事をすべて引き取ると、瞬く間に大量の女性のキャラクターデザインから絵コンテまでを完成。
当時、手塚治虫氏は映画『千夜一夜物語』以外にも複数のプロジェクトを同時進行させていました。
そんな多忙を極める状態の中での、度肝を抜かれるようなスピードと完成度の高い仕事。
こんな超人的な仕事ができる人物を、それまでのリアル嵩くんは見たことがなかったそうです。
映画『千夜一夜物語』完成後
映画『千夜一夜物語』は公開され大ヒットを記録しました。
しかし、手塚治虫氏の妥協を許さぬ仕事ぶりで、制作期間は伸びに伸び予算も超過。
大ヒットしたにも関わらず虫プロは赤字を出してしまいました。
そんな中で、手塚治虫氏はリアル嵩くんの仕事を高く評価し、リアル嵩くんの貢献に心から感謝しました。
そこで手塚治虫氏はお礼として短編アニメを制作しないかとリアル嵩くんに提案。
『千夜一夜物語』が赤字を出したこともあり虫プロの面々が反対する中、手塚治虫氏はポケットマネーで制作に必要な資金を提供しました。
しかも、リアル嵩くんが好きなものを自由に作っていいという条件付きで。
リアル嵩くんはこの申し出を喜んで受け、完成させたのが自身のラジオドラマの脚本を原作にした28分間の短編アニメ『やさしいライオン』でした。
『やさしいライオン』はその後、映えある賞をいくつも受賞。
文部省選定を受けて昭和45年(1970年)に一般公開されました。
なお、アニメ映画『やさしいライオン』が一般公開される前年、同作は絵本としても出版されました。
そして出版されヒット作となった『やさしいライオン』が、『アンパンマン』誕生のトリガーとなるのでした。
『やさしいライオン』あらすじ
『アンパンマン』誕生のトリガーとなった絵本『やさしいライオン』あらすじは次のとおりです。
ある動物園に子供のライオンがいた。
そのライオンは生まれてすぐに母ライオンと死別し、ミルクが飲めずにいつもブルブルと震えていたことから「ブルブル」と名付けられた。
ブルブルがいる動物園には、我が子を亡くした犬がいた。
ブルブルはこの犬に育てられた。
ブルブルは成長すると母犬から引き離され、都会の動物園を経てサーカス団へ。
ある日、サーカス団の檻の中で眠っていたブルブルの耳に、懐かしい母犬の子守唄が聞こえてきた。
ブルブルは母犬を探すために檻を破って町に出た。
ブルブルは母犬と再会。
しかし、警官隊の隊長がブルブルを射撃する命令を下した。
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