NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『風、薫る』
2023年4月20日 〜 4月24日放送

看護婦養成所入学の提案

捨松が貧民街で行う炊き出しにりんと直美も参加。食べ過ぎで嘔吐した子供へのりんと直美の対応に感心した捨松は、二人にナースの養成所に入学しないかと提案。

捨松の申し出を直美はその場で断り、りんは答えを保留。その後もりんは、捨松の誘いを受けるかどうか迷い続けました。

騙されていた直美

ある日、直美は見知らぬ女性と腕を組んで歩く小日向と遭遇。小日向は、華族の娘に近づくため直美を利用して鹿鳴館に入り込んだのだと白状しました。

小日向は直美が身分を偽っていることも見抜いていました。失望した直美は、捨松にすべてを打ち明けると、鹿鳴館のメイドの仕事をやめました。

環が連れ去られる

一方、環が奥田の家の者に連れ去られました。りんは一人で奥田家に乗り込むと、ナースになって自力で環を育てると宣言。環を取り戻すことに成功しました。

4ヶ月後。『瑞穂屋』をやめたりんが看護婦養成所の入学式に向かうと、会場には髪を短く切った直美がいました。

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今週の展開

16: 4/20(月)
17: 4/21(火)
18: 4/22(水)
19: 4/23(木)
20: 4/24(金)

予習レビューと史実のリアルエピソード

トレインドナース

今週、大山捨吉の口から「トレインドナース」という言葉が出てきます。

本作のメインテーマとも言える言葉の登場です。

そこで今週の本欄では「トレインドナース」についてまとめました。

「トレインドナース(Trained Nurse)」とは、明治時代に西洋式の看護教育を正式に受けた「訓練された看護師」を指す言葉です。

それまで主流だった、知識や技術が十分でない「看護人」や「看病婦」とは区別され、専門的な教育を受けた看護のパイオニアとして位置づけられました。

明治初期、日本ではコレラなどの感染症が流行していましたが、看護は家族の付き添いや世話人が担うことが多く、社会的地位も高いとはいえませんでした。

ときには「賎業(卑しい仕事)」と見なされることさえありました。

そうした状況を変えるために、欧米式の看護教育を導入し、正規の訓練を受けた専門職としての看護師を育てようとする動きが始まります。

この流れの中で誕生したのがトレインドナースです。

明治期に設立された看護婦養成所、たとえば慈恵看護専門学校の前身などで教育を受けた卒業生たちが、日本最初のトレインドナースとなりました。

大関和や鈴木雅らは、その先駆者として近代看護界で活躍します。

「トレインドナース」という呼び名には、単に訓練を受けたという意味だけでなく、看護を専門職として確立し、社会的地位を高めようとする強い意志が込められていました。

近代日本の看護は、こうした志から始まったのです。

婦人慈善会

大山捨吉の口から「トレインドナース」という言葉が出てきたきっかけとなったのは、婦人慈善会の炊き出しでした。

史実では婦人慈善会は鹿鳴館などでも積極的に慈善バザーなどを行っていました。

下記、婦人慈善会のバザーについてまとめてみました。

明治時代、文明開化の象徴といわれた鹿鳴館は、外国との親交を深めるために建てられた社交の場でした。

麹町区内山下町、現在の内幸町に建つ二階建ての煉瓦造りの洋館で、舞踏室や客間を備え、夜会や舞踏会、演奏会が頻繁に開かれていました。

開館式には約1300人の紳士淑女が招かれ、花火や臨時列車まで用意されるほどの盛大な催しでした。

その華やかな行事の中でも、とりわけ評判を呼んだのが婦人たちによるバザーです。

1884年(明治17年)6月、3日間にわたって開かれた婦人慈善会では、二階の部屋に13の陳列棚が設けられ、緑葉や日章旗で飾られました。

各棚には30〜40種類、総数3000点以上の品物が並び、手袋や巾着、人形、扇子など多彩な品が販売されました。

価格を記した紅白の札が添えられ、茶店や休憩所も設けられるなど、来場者を楽しませる工夫が凝らされていました。

棚ごとに担当の夫人が付き、松方夫人、西郷夫人、大山夫人などが名を連ねました。

家庭で夫を支える役割が一般的とされていた上流夫人たちが、このような社会活動を行うことは当時としては珍しく、世間の大きな注目を集めました。

翌年以降も慈善会は続き、皇太后・皇后の行啓もありました。

収益は有志共立東京病院や訓盲唖院などに寄附され、慈善事業の支援へと活用されます。

のちに婦人慈善会は慈恵医院の賛成員となり、継続的な支援を行う形へと発展しました。

鹿鳴館の催しは西洋文化の模倣とも言われましたが、このバザーは社会奉仕の動機から生まれた婦人運動の先駆けでもありました。

華やかな社交

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