本放送:2012年1月28日(土)
再放送:2014年7月26日(土)
再々放送:2025年1月18日(土)
第17週「隠しきれない恋」
花言葉の花「ジギタリス」
あらすじ
昭和23年(1948年)12月、糸子は隣町に周防の紳士服店「テーラー周防」を開くことにしました。年末には店はほぼ完成し、年明けの開店を待つだけとなりましたが、周防は浮かない顔をしています。
その頃オハラ洋装店は大繁盛していたものの優子は周防の息子から「父ちゃんを返せ」と詰られつらい思いをしていました。周防自身も自分の家族のことを案じていることに糸子は気がつきました。
そして、周防の紳士服店の完成を当の周防が喜んでいないことを糸子は察っするのでした。自分の店を持つという周防の夢を周防自身に叶えさせず自分が叶えてしまった、周防の夢をとってしまったことを悟り、周防にそのことを詫びる糸子。
12月30日の夜、糸子は生まれて初めての無断外泊。明くる朝、店を周防に売る契約書に調印すると「さようなら、お元気で」とお互いに別れを告げる糸子と周防。帰宅した糸子は日常に戻って前に進もうと心を固めるのでした。
感想
いつもは優しい木岡のおっちゃん、木之元のおっちゃん。更に神戸の叔父さんや、亡き勝の兄弟まで来て糸子を諌めるものの、諌言を頑なまでに受け入れようとしない糸子。反対されるほど燃え上がるという状態だったのでしょう、その時は。
しかし、自分で好きなようにさせてもらうことになり、誰も糸子に何も言わなくなると、かえって罪の重さを感じはじめたようです。頭に血が上った状態で周防によかれと店まで出したものの、ここに来て冷静さを取り戻したようです。
一方の周防も冷静さを取り戻しつつあるのでしょうか。息子が「お父ちゃんを返せ」なんて言いに来るくらいだから、家庭でも親子関係はかなり気まずい状態になっているかと。息子の悲しそうな顔を見て周防も我に返ったのかも知れません。
かつて糸子の店の看板が上がった時の嬉しさが全くない「テーラー周防」の開店。何故、あの時みたいな嬉しさを感じないのか。どこで自分は間違ってしまったのか。熱がさめて自分の暴走の結果に唖然としはじめたのでしょうか。
最後に出来上がったお店を周防に売却しましたが、売却を前提にあの店をつくったのでしょうか。もともとは糸子の新店で周防を雇うつもりが、罪の重さを感じて計画変更?勘違いしているかも知れないので、もう一回みてみようかな。
生まれて初めての無断外泊を最後に自分に許すことでけじめを付けた糸子は「さようなら、お元気で」。無断外泊から帰ると、愛する娘たちの間に入ってもう一眠り。やっと日常に戻った糸子の決意が爽やかでした。
「うちはまた前に進みます」