2024/6/13(木)第11週「女子と小人は養い難し?」
あらすじ
ある日の夜、寅子は酔い潰れて眠ってしまった汐見を多岐川とともに自宅まで送り届けました。そして、玄関に出てきた汐見の妻・香子の姿が寅子を驚かせました。香子は、明律大学の同窓生で戦前に朝鮮半島に帰った香淑でした。
寅子は香淑との再会を喜ぶものの香淑は寅子を歓迎せず、寅子は多岐川に追い返される形で汐見の家を去りました。寅子は自宅に帰っても納得がいかなかったものの、そんな寅子をはるは、生きていれば色々あると諭しました。
その翌日、寅子は汐見が香淑と結婚するまでの経緯を聞かされました。汐見と香淑の結婚に香淑の家族は反対。戦後、香淑は汐見とともに来日。二人は多岐川の家に身を寄せ、香淑は香子と名乗るようになりました。
月日は流れ昭和23年(1948年)11月。家事審判所と少年審判所の対立は続いていました。対立する両者に対して正論が通じないと嘆く寅子に桂場は言いました。正論とは純度が高ければ高いほど威力を発揮するのだと。
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感想
ヒャンちゃんと魔女ファイブ
ヒャンちゃんが日本に来た経緯が明らかに。
いつも穏やかな汐見さんと同じくいつも穏やかなヒャンちゃん。
この二人がお互いに惹かれ合ったのはよく分かる気がします。
二人は幸せみたいです。
多岐川さんも二人を見守ってくれている様子。
しかし・・・
ヒャンちゃんはトラちゃんとの再会を喜ぶどころか拒みました。
自分がここにいることをトラちゃんには言わないでほしいと多岐川さんに頼んでいたほどです。
トラちゃん、ヒャンちゃんから拒まれてしまいました。
ヒャンちゃんがトラちゃんとの再会を拒む理由は何なのか?
ヒャンちゃんとトラちゃんが再会を心から喜びあえる日はいつ来るのか?
ヒャンちゃんのこれまでのことは汐見さんの口から明らかになったものの、ヒャンちゃんのこれからのことという新たな謎が発生しました。
以下、少しだけネタバレが含まれます。
次週あたり、トラちゃんはよねちゃんとも再会を果たします。
しかし、よねちゃんもまたトラちゃんのことを拒むことに。
魔女ファイブの2人から拒まれてしまうトラちゃん。
魔女ファイブの2人との関係修復までのプロセスがどのように描かれるのか。
そのあたりのことはまだ公開されていません。
魔女ファイブが笑顔で集まる日はくるのか。
ブログ主が今日現在、本作に対して最も気になっているのはこの点です。
桂場さん
前回だったか前々回だったか、絵画展を開催した花岡夫人の記事が掲載された新聞が、桂場さんの机の上に乗っていました。
あのときは、花岡くんの死に桂場さんはいつまでも胸を痛め続けているのかな?と思ったのですが、どうやらそれだけではないのかも。
今回、夏子さんが言いかけました。
「たくさん絵をご購入・・・」
すると桂場さんがあわてて夏子さんを制止。
それ以上、しゃべらせないようにしました。
どうやら桂場さん、夏子さんの絵を購入した模様。
しかも何枚も。
桂場さんが夏子さんの絵を何枚も購入する目的は何なのか?
桂場さん、これまで描かれてこなかったけれど絵画コレクターだったのか。
それともご主人を亡くした夏子さんを応援したい一心からの行動なのか。
それとも・・・
桂場さんの行動の動機がどうにも気になるブログ主です。
一方で桂場さんが桂場さんらしからぬ言葉を使いました。
「正論は純度が高ければ高いほど威力を発揮する」
この桂場さんの言葉の中でも注目すべきは「純度」。
通常、「純度」という言葉は数値で計測できることに対して使います。
メタファーとして「純度」を使うこともありますが、桂場さんみたいな左脳タイプらしき人間が数値で計測できないことを「純度」と表現してしまうのが実に面白い。
でも、もしかすると桂場さんは左脳タイプではなく右脳タイプなのかも。
夏子さんの絵画をたくさん買った、すなわち絵画が好きな右脳タイプということです。
以上、考えれば考えるほど、よくわからなくなる桂場さんです。
予習レビュー
今週、あのヒャンちゃんが再登場します!
変人の多岐川さんは独身のはずなのに「香子(きょうこ)ちゃん」が家で待っていると謎の発言。
その香子ちゃんの正体がヒャンちゃんという展開。
高等試験の再受験を断念し故郷の朝鮮に戻ったはずのヒャンちゃんが、どのような経緯を経て日本に戻ってきたのか。
どうして「香子」という日本人名なのか。
今の時点でわかっている情報を以下にまとめます。
ヒャンちゃんよりひと足先に故郷に戻った兄の潤哲さんは、現地で労働争議の扇動をした容疑で逮捕されました。
潤哲さんの事案の予審判事が、当時朝鮮に渡っていた多岐川さんでした。
多岐川さんは潤哲さんの紹介でヒャンちゃんと知り合いました。
そして多岐川さんは現地で法律を教えている学生たちの世話をヒャンちゃんに託しました。
そのころから、多岐川さんの部下の汐見さんは、多岐川さんのもとにいました。
ほどなくして汐見さんは恋仲になり二人は結婚。
しかし日本人と結婚したヒャンちゃんに注がれる周囲の目は冷たく、兄の潤哲さんも妹の結婚を良くは思いませんでした。
そして終戦。
多岐川さんと汐見さんは日本へ引き揚げることになり、ヒャンちゃんは汐見さんと一緒に日本へ。
ヒャンちゃんは日本人名の香子と名乗るこになりました。
日本に引き揚げてきた汐見さんと、汐見さんについてきたヒャンちゃんの夫婦は、多岐川さんの家に居候することになりました。
ここまでが、ヒャンちゃん再登場までの経緯です。
さて、トラちゃんはヒャンちゃんと再会します。
しかし残念ながらヒャンちゃんはトラちゃんとの再会を喜びはしない。
それどころか、ヒャンちゃんは日本に戻ってきたことをトラちゃんたちに知られないようにしていました。
ヒャンちゃんの心の中で何が起こっていたのか?
それらが明らかになるのはストーリー後半に入ってからになるものと思われます。
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本名で呼ばれたくないヒャンちゃん。
祖国を捨ててきたからなのか、朝鮮人だということを知られたくないからなのか。
憲法という形は整っても、まだまだ実情は追いついていない。
それは今でも同じかもしれません。
トラちゃんの邪念は、もしかすると「家庭裁判所設立に成功したら裁判官になれる」ということ?
今トラちゃんが一生懸命なのは、少年たちのためでも困っている人たちのためでもなく、自分が裁判官になるため。
本心がそこにあるから伝わらない、ということを、桂場さんは言いたいのかしら?
あのう多岐川さんの粗忽なミスですが、香子さんの態度の理由はやはり気になる。はるさんの一言流石に重い。汐見さんの気遣い。汐見さんと香子さんの純愛。この経緯だけでも一本のドラマになる。多岐川さんの叱責至極当然。ぴんぴんぴん。一体何やってるの。桂場さんと仲立ちで花岡さんの奥さんと再会。喜びも束の間、またまた桂場さんからのきつい指摘。今日は怒られてばかり。