NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『虎に翼』
2024年6月10日 〜 6月14日放送
あらすじ
寅子が家庭裁判所設立準備室へ異動
昭和23年(1948年)10月。桂場が初代最高裁人事課長に就任。そんなある日、寅子は桂場に呼び出され家庭裁判所設立準備室への異動を命じられました。
大正時代から続く少年審判所と新設間もない家事審判所を合併させ、翌年1月1日に家庭裁判所を発足させること。それが寅子の任務でした。
異動を言い渡された寅子は桂場に言いました。家庭裁判所の設立までこぎつけたら、自分を裁判官にしてほしいと。
家庭裁判所設立準備室
家庭裁判所設立準備室のメンバーは、室長の多岐川幸四郎。室長補佐の汐見圭。そして寅子の名律大学時代の同級生、小橋と稲垣。
室長の多岐川は仕事へのやる気を失っていました。さらに東京少年審判所所長・壇と東京家事審判所所長・浦野はともに合併に反対。二人は常に対立していました。
不安になる寅子に、工藤は米国で視察した家庭裁判所の暖かい雰囲気を伝えました。工藤の言葉で、寅子は家庭裁判所を設立する意義を理解することができました。
事務所設立の準備が完了
壇と浦野が少年審判所と家事審判所の合併を受け入れようとしないまま月日は流れ、昭和23年(1948年)12月のある日。
弟の直明が設立準備室を訪問。ボランティア団体によって少年少女の支援が広がっていることを報告し、少年審判所と家事審判所の合併の重要性を訴えました。
壇と浦野は直明の報告に感動。合併はようやく進み始め、事務所設立の準備が完了したのは大晦日の夜、除夜の鐘が鳴り始める直前でした。
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今週の展開
51: 6/10(月) 花岡の死の衝撃が広がる
51: 6/11(火) 寅子が家裁設立に関わる
53: 6/12(水) 米国のファミリーコート
54: 6/13(木) 崔香淑と意外な形で再会
55: 6/14(金) 合併の説得に直明が挑む
予習レビューと史実のリアルエピソード
家庭裁判所設立
今週、家庭裁判所設立に向けた動きが始まります。
ドラマの中でも描かれますが、家庭裁判所は女性や子供などの権利擁護などを目的に設置されました。
設置を命じたのはGHQで、そのあたりのこともドラマで描かれるようです。
リアルの家庭裁判所は、地方裁判所の支部である家事審判所と戦前からある司法省管轄したの少年審判所が統合。
昭和24年(1949年)1月1日に設立されました。
初代最高裁家庭局長は宇田川潤四郎氏。
氏は「家裁の5性格」として
「独立的性格」
「民主的性格」
「科学的性格」
「教育的性格」
「社会的性格」
を提唱しました。
なお、家庭裁判所で取り扱われる事件のおおよその件数の推移は次の通りです。
昭和24年(1949年):約50万件
昭和41年(1966年):約120万件
平成4年(1992年):約50万件
平成12年(2000年):約80万件
平成16年(2004年):約100万件
平成20年(2008年):約100万件
平成25年(2013年):約100万件
室長の多岐川幸四郎
ドラマの中に登場する家庭裁判所設立準備室の室長・多岐川幸四郎には実在モデルがいます。
実在モデルの名は宇田川潤四郎氏。
最高裁の中に新たに設置された家庭局の局長でした。
ドラマの中で、トラちゃんの多岐川幸四郎の第一印象は
「スルメをあぶっているチョビ髭の男」
そして、後に「家庭裁判所の父」と呼ばれるような人物になるとは、想像もできない変なおじさんです。
史実の中のリアル多岐川幸四郎も、実際にチョビ髭の男でした。
昭和の男性によくある七三にキッチリと分けた髪。
顔は丸顔。
そしてチョビ髭。
見た目も個性的なら性格も個性的。
演説上手で、人を仲間に引き入れる才能を持ち、柔軟な発想力を持つアイデアマンだったようです。
ドラマの中の多岐川幸四郎も、家庭裁判所の知名度アップのためにコンサートを企画するなど、前例にとらわれないアイデアを出す人物として描かれます。
そんなドラマの中の多岐川幸四郎のユニークなキャラは創作ではないようです。
サブタイトル「女子と小人は養い難し?」
今週のサブタイトル「女子と小人は養い難し?」の「女子と小人は養い難し」という言葉の意味は次のとおりです。
女子とは女性、小人とは徳のない人間のこと。
女性と徳のない人間とは、近づけると図に乗り、遠ざければ怨む、扱いにくい存在であるという意味。
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