2024/6/12(水)第11週「女子と小人は養い難し?」
あらすじ
家事審判所と少年審判所の合併の話し合いは、双方の対立によって進展が見られませんでした。その上、多岐川にはやる気が感じられず、寅子は戸惑いを隠すことができませんでした。そんな状況に違和感を感じた寅子は、意を決して多岐川に直接交渉しました。
すると多岐川は、何故もっと早く言わないのだと寅子を叱責。そして多岐川は久藤のもとに寅子を連れて行きました。アメリカのファミリーコート(家庭裁判所)の話を久藤から聞かされた寅子は、その時初めて多岐川の情熱を感じました。
その日帰宅した寅子は、今取り組んでいる仕事を直明に話しました。すると直明は心から驚きました。直明は多岐川の存在をよく知っていました。そして直明は、多岐川の活動に憧れの気持ちさえ抱いていたのです。
多岐川を見直した寅子は、多岐川が取りまとめる家事審判所と少年審判所の話し合いに同席。しかし、その話し合いはただの飲み会でした。その席で酔いつぶれた汐見を寅子が家まで送り届けると、家の奥から出てきたのは明律大学の同期・香淑でした。
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感想
多岐川さん
前回に引き続き、ブログ主は多岐川さんに夢中です。(笑)
多岐川さんの謎は深まるばかり。
ナレーションでは「将来、家庭裁判所の父と呼ばれる」と紹介されたものの、やる気が見えない。
対立する家事審判所と少年審判所の合併の話し合いを水面下で進めていると聞かされるものの、その話し合いはただの飲み会。
ところがそんな多岐川さんという人物の名を直明くんが知っていた。
頭脳明晰でしかも性格も申し分のない好青年の直明くんは、どうやら多岐川さんに憧れの気持ちすら抱いているらしい。
トラちゃんの目の前にいる多岐川さん。
直明くんが語る多岐川さん。
とても同一人物には見えない。
この手のギャップが大好物なブログ主は、それゆえに多岐川さんに夢中です。
多岐川さんがドラマから退場するころには多岐川ロスに悩まされることになるかも。
そんな心配すらし始めるほど、多岐川さんにどハマりしています。
汐見さん
『カムカム』で、その誠実で物腰のやわらかい語り口が見るものを癒してくれた榊原さんが汐見さんに転生して復活!
榊原さんという存在も、何かとお騒がせなキャラが多かった『カムカム』の中で、安定感を見せてくれる希少なキャラでした。
汐見さんもまた、面倒くさそうな人々ばかりの中での希少な安定キャラ。
面倒くさいキャラは見ていて面白いけれど、そればかりだと胃もたれがしてくる。
そんな中で一服の清涼剤の効いてくる汐見さんです。
ところで安定キャラだった『カムカム』の榊原さんにも、心を揺さぶられるようなドラマがありました。
おそらく汐見さんにもそんなドラマがあるものと思われます。
汐見さんを単なる安定キャラでは終わらせないかもしれないキャラが、今回まさかの形で登場しました。
それがヒャンちゃんです。
魔女ファイブの一人
今週は明律大学の同期で且つ魔女ファイブの一員であるよねちゃんが再登場。
そして今回、魔女ファイブがもう一名、再登場しました。
今回、多岐川さんが「愛しのキョウコちゃん」という言葉を口にしていましたが、これが魔女ファイブのもう一名、ヒャンちゃんの再登場のフラグでした。
多岐川さんのセリフがヒャンちゃんの再登場のフラグであることをブログ主は承知していました。
しかし、今回フラグを立ててその回収は次回。
そんな展開をブログ主は予想していました。
まさか今回のうちにフラグが回収され、ヒャンちゃんが再登場することになるとは。
しかし今回はヒャンちゃんが姿をあらわしただけです。
朝鮮半島に戻ったはずのヒャンちゃんがどうして日本にいるのか。
しかも多岐川さんと汐見さんが暮らしている家にいるのか。
その謎が解けるのは次回あたりなのでしょう。
ヒャンちゃんが日本にいる理由、多岐川さんや汐見さんと同居している理由をブログ主は知っていますが、その理由がどんな様子で語られるのか。
この点は全く見えないので次回が待ちきれません。
予習レビューと史実のリアルエピソード
多岐川幸四郎
今週、クセの強い変人キャラが登場します。
その名は多岐川幸四郎。
トラちゃんの移動先での上司となります。
どれくらい変人なのかというと
・トラちゃんとの初対面の時、仕事中にスルメを焼いている
・部下を結束させるには酒を飲すのが一番と信じている
・会議が紛糾しても議長でありながら居眠りできる
・やる気があるようにはとても見えない
・チョビヒゲが見るからに胡散臭い
・ところが直明くんが絶賛
どう見ても仕事のやる気はなさそうで、トラちゃんも不安でいっぱい。
しかし、直明くんは多岐川幸四郎という人物のことをよく知っているらしく、大絶賛までする始末。
本作始まって以来、最も変人といっても差し支えない多岐川幸四郎というキャラクターには実在モデルが存在します。
その実在モデルの名は宇田川潤四郎氏です。
宇田川潤四郎
多岐川幸四郎の実在モデルである宇田川潤四郎氏もまた個性的な人物でした。
七三にキッチリと分けた髪に丸顔でチョビヒゲ。
演説によって部下たちを鼓舞するのが上手で、部下たちが出すアイデアを目を輝かせながら聞き入る「理想の上司」タイプ。
そんな宇田川潤四郎氏は、昭和24年から32年までの8年間、最高裁判所事務総局の家庭局長を歴任しました。
リアルトラちゃんが働いた場所
ドラマの中の多岐川幸四郎が局長をつとめる最高裁民事局の事務所は、法曹会館の建物の屋上に建てられたバラック小屋という設定。
いかにもドラマを面白くするための設定にも見えますが、リアルの事務所もドラマの中の設定に近いロケーションだったようです。
リアルの家庭局は空襲で全焼した建物を補修したボロボロの4階建ての建物の5階でした。
ドラマの中では屋上に建てられたバラック小屋でしたが、リアルの事務所は4階建ての建物の屋根裏部屋でした。
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たった一年で、ここまでの復興。
食糧管理法の悪法ぶりも、現実のめまぐるしい変化に、国が(法が)追いつくのに時間がかかっていただけだった。
やっぱり、命あっての物種。
考えてみれば、食糧管理法で捕まる人だって、死刑とかじゃないんだったら、いくらでも人生取り戻せる。罰金なり、禁固一年程度で、もうそんな法なんて必要ないところまで世の中は戻ってくる。なるほど、多岐川さんが馬鹿たれだと罵倒するわけです。
ズルでも何でもしたたかに、どんな形でも生き延びて、より良い日本を作る。
そんな風に花岡さんが思えなかったのは、自分のいまの裁判官として、家庭人としての生活に、誇りや自信が持てなかったのかな。出征し、死んでいった同胞を知るからこそ、裁判官として戦争を生き延びた自分に、なおのこと罪悪感があったのかな。
たった一年でここまで。
でも一方で、ここまででしかない混乱もまだ続いているわけで。
法でもって戦後の混乱を戦っていく寅ちゃんたちの動向から目が離せません。
合併紛糾。屋上のバラックなので冬は寒い。なのでダルマストーブ。多岐川さんの「馬鹿垂れ!」は決まり文句。悪意は無いよね。むしろ激励。所で香子ちゃんって誰?説明はライアンさん任せ?アメリカの家裁事情。ウマはまだ合わない。多岐川さん青少年問題のエキスパートだった。三者会談実は飲みにケーション。汐見さん下戸。汐見さんの細君意外な人だった。一体どういう経緯で?