2025/6/13(金)第11週「軍隊は大きらい、だけど」
あらすじ
嵩が配属されている小倉連隊に動員が下令されました。小倉連隊が向かう先は、かつて父の清が取材の旅をした中国方面でした。出陣の前夜、嵩の部隊の面々は酒を飲みながら大騒ぎをしました。
そん中で一人で夜空の星を眺めている八木に嵩は話しかけました。嵩は八木にこれまで自分にかけてくれた温情への礼を述べました。嵩の礼に答えて八木は言いました。井伏鱒二の詩集を見たとき、同じ匂いを感じたのだと。
嵩はその場で描き上げた八木の横顔のスケッチを贈りながら尋ねました。自分のような弱い者が生きて帰るににはどうしたらいいのかと。嵩の問いかけに対して、卑怯者になれ、仲間がやられてもかたきをとるなと助言しました。
嵩たちの部隊が向かったのは中国福建省の奥地でした。そして福建省の駐屯地で部隊は治安維持に当たることになりました。駐屯地で嵩は岩男と再会。そんな中、軍曹が嵩に尋ねました。八木の横顔の絵を描いたのはお前かと。
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感想
八木さん
八木さんが嵩くんに温情をかけてきた理由がやっと分かりました。
井伏鱒二の詩集を見て、八木さんは嵩くんが自分と同類だと考えたらしい。
言われてみれば八木さんも、夜に読書する姿が多かった。
しかし、文学好きという点では同類の八木さんと嵩くんですが、別の点では真逆です。
八木さんが嵩くんにはっきりと言いました。
「お前は俺と違って弱い」
同類ながら自分と違って弱い嵩くんを、同類として助けたい。
そんな気持ちが八木さんの心の中で働いたようです。
そこで八木さんが考えたのが「弱い者が軍隊でやっていくには進級して力をつけるしかない」ということ。
進級するためには幹部候補生試験を受けるのがただ一つの道。
その道をつけるために『軍人勅諭』の暗記を命じた。
そんなところでしょうか。
さて、どうしても自分は生きて帰りたいという嵩くんの言葉を聞かされた八木さん。
戦場でも嵩くんに生き残る道をつけてあげました。
それが今回の最後の場面です、
どこまでも嵩くんに優しい八木さん。
後半の戦後編にも登場するようです。
後半ではどのような存在になるのか、ブログ主は今から楽しみでなりません。
御免与尋常小学校の同窓会
駐屯地にまさかの岩男くん。
再会した瞬間こそ「たっすいがの嵩か?!」とタメ口をたたいたものの、嵩くんの階級章を見た岩男くん、態度を一変。
「嵩どのは伍長でありますか!」
しかし、彼らはやっぱり幼馴染み。
嵩くん、岩男くん、そして康太くんの三人は、途端に同窓会みたいな空気に包まれました。
小学校時代、嵩くんのお弁当を横取りする悪ガキたちに腹が立ちましたが、今になってみれば懐かしい思い出。
そして岩男くんがのぶちゃんに殴られたのも懐かしい思い出。
思い出を共有する三人が戦場で一緒に。
次週、戦場でこの三人の身に何が起こるのか。
それを考えると悲しくもなりますが、これ以上のことはここでは伏せておきます。
横顔のスケッチ
嵩くんが八木さんの横顔のスケッチを描いてそれを八木さんんに贈ること。
八木さんは何も言わずにそれを受け取ること。
ここまでは事前に知ってました。
そしてブログ主は、このスケッチが戦後になって回収されるものと予想していました。
しかしその予想は見事にはずれ。
なんとその回のうちに早くも回収されてしまいました。
福建省の駐屯地に到着して早々、軍曹のもとに足を運んだ八木さん。
その折に八木さんは、軍曹にそのスケッチを見せたようです。
その後、軍曹が嵩くんを呼びつけ「これを描いたのはお前か?」と迫る。
今回はここで終わり。
以下、ネタバレが含まれます。
予告映像では戦闘場面や血まみれの負傷者の映像、焼け跡ののぶちゃんなどが写し出されました。
直視するのがつらくなるような映像ばかりでしたが、実は次週の火曜日あたりまでは駐屯地では平穏な日々が描かれます。
そんな中で嵩くんは現地の人々に見せるための紙芝居を作る任務を命じられます。
この任務のきっかけとなったのが八木さんの横顔のようです。
今回の軍曹、きっと嵩くんに紙芝居を描けと命じるのでしょう。
あまりにも怖そうな口調だったので、嵩くんは吊し上げられる勢いでしたが。
そんなわけで今回の最後の場面の直後の展開は安心していて大丈夫。
でも、次週の水曜日あたりから地獄が始まります。
次週の後半の三日間は厳しい三日間になりそうです。
予習レビューと史実のリアルエピソード
小倉連隊が出動
千尋くんが出撃したのが昭和19年(1944)夏。
その一ヶ月後、嵩くんが所属する小倉連隊も出動する日を迎えます。
連隊が小倉を出発する日の前の夜。
嵩くんは八木さんと二人きりになる機会を得て、会話を交わす場面が描かれます。
嵩くんは、八木さんに目をかけてもらえたので今日まで来れました。
もし八木さんがいなければ、八木さんの言うとおり嵩くんはどこかで首を吊っていたかもしれません。
嵩くん本人にもその自覚があるのでしょう。
嵩くんは八木さんと二人きりになれた機会にこれまでの礼を述べます。
そして、どうして自分に目をかけてくれたのかと尋ねる嵩くんに対して八木さんが一言。
「井伏鱒二の詩集を見て同じ匂いを感じた」
八木さん、嵩くんを自分と同類だと感じたようです。
ただし、同類というのは文学を愛する点だけ。
それ以外は正反対とも考えていました。
八木さんが嵩くんに言います。
「お前は俺と違って弱い。弱い者は進級して力をつけていくしかない」
文学を愛する者として嵩くんに対してシンパシーを感じたらしい八木さん。
そんなシンパシーを感じた相手は見るからに弱い。
そこで八木さんは、シンパシーを感じた相手を守りたい気持ちになったのかもしれません。
嵩くんは、お礼にと八木さんの横顔をスケッチを贈ります。
会話しながら描き上げるようです。
八木さんはそのスケッチを何も言わずに受け取ってくれるのだとか。
ところで、八木さんは戦後編になって再登場します。
戦後編では嵩くんだけでなくのぶちゃんにも影響を与える人物になるそうです。
その頃も八木さんは、嵩くんが描いてくれたスケッチを大切に持っているかもしれませんね。
小倉連隊は中国に上陸
八木さんと語り合う出発の前の夜の描写を経て、嵩くんや健ちゃんたちが所属する小倉連隊は中国に上陸し福建省の奥地へ。
そして、運よく敵兵に出会わず駐屯地に到着することができます。
敵兵に遭遇せずに済むというエピソードは史実に基づいたものです。
リアル嵩くんが実際に所属していた小倉連隊は、上陸地点が人里離れたところだったため、上陸に際しても敵兵からの攻撃はなし。
上陸後、駐屯地までの道のりでも敵兵に遭遇することはなかったようです。
話をドラマに戻します。
駐屯地は、嵩くんにとってちょっとした同窓会状態になります。
嵩くんが配属されている小倉連隊には小学校時代に一緒だった康太くんがいます。
さらに・・・
なんと駐屯地に岩男くんがいるんです。
蘭子ちゃんに「食パンの角に頭をぶつけて・・・」と言われてフラれてしまった「俺たちの岩男」がいるんです。
岩男くんは四国師団所属の工兵連隊に配属されていました。
一年前、そこから分遣され野戦任務に当たっているという設定です。
小学校時代も、パン食い競争の時も、岩男くんにとって嵩くんはいじり倒す対象の一人に過ぎませんでした。
しかし駐屯地では立場が逆転。
嵩くんは岩男くんの上官です。
軍隊では階級は絶対。
岩男くんが嵩くんに頭がまったく上がらない、そんな場面を楽しめるかもしれません。
ただし同窓会気分の呑気な描写を楽しめるのは今週だけかと思います。
来週は戦場の地獄が描かれるはずです。
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パンツアーボーイ様、私の記憶に間違い無ければ、日本陸軍で使用した手榴弾はピンを抜いてから鉄帽(ヘルメット)で叩いて衝撃を与えないと爆発しない仕組みだったと思います。ピンを抜いてから頭の鉄帽で手榴弾をたたいてから、一、二の三で投げてたわけです。間違ってたらごめんない。
馬場さんは、本当にあれ以来殴るのをやめたのかな。
部屋の雰囲気が、なんだか明るい。
嵩くんの描いた馬場さんの似顔絵は、ちょっとデフォルメされた似顔絵。
そんな似顔絵を贈るくらい、馬場さんとは打ち解けたのでしょう。
一方、八木さんの絵は肖像画のよう。
その絵が嵩くんを、新たな展開に。
軍曹の詰め寄りフェイス、怖いんですけど。
「あんぱん」に戸田恵子さん出演決定!遂に真打登場です。
戸田恵子さんはどうやら架空のキャラ設定みたいですね、個人的には宮城まり子さんモデルで「手のひらを太陽に」を歌唱する姿が見たかったかな、ネットでは戸田恵子さん本人がアニメ化の際に声入れをする姿が見たいという呟きが目立ちましたが
あとアンパンマン主要キャラ声優でまだ出演なされていないのは佐久間レイさん、バタ子さん役で他に有名なお声としては「魔女の宅急便」黒猫のジジ等がありますが、ワイにとっては「美味しんぼ」の花村さんかな(荒川さんとならぴ東西新聞社で栗田さんにとって良き先輩女性社員)
中国の町に駐屯する日本軍。むかしTVでやってたドラマ「遊撃戦」を思い出す、東宝映画の「独立愚連隊」シリーズから派生してできた戦争アクションドラマ。桂林にあるB29爆撃機基地を破壊しに行く個性豊かなはみだし部隊の面々。面白かったなあ。「独立愚連隊」の岡本喜八監督が監修、脚本を手掛け、岡本組の助監督達が演出に当たってた。(この人たちは後々、「太陽にほえろ」の監督陣の主軸になる。)
ひょっとしたら勘違いかもしれませんが、
その「遊撃戦」っぽい連続TV映画を観ていた記憶が。
「コンバット」より喜劇風味が強かった気がします。
唯一、はっきり憶えているシーンが、
待ち伏せ?時に手榴弾のピンを噛んで引き抜き、
伏せている自分の前の地面?に いくつも並べておいて
戦闘開始で連続して投げていました。後年、米作品中での
新兵訓練で、ピンを引き抜いたら数秒で爆発することを知り
「おの兵隊さん、恐ろしいことしてたんや!」と驚きました。
自爆より敵が怖いんですねぇ。