あんぱん

薪鉄子と出会うのぶと嵩 / あんぱん 第76回

2025/7/14(月)第16週「面白がって生きえ」

あらすじ

東京出張の最終日。のぶと嵩は雀荘に足を運び、ようやく「ガード下の女王」こと薪鉄子を見つけました。のぶたちが鉄子について行くと、鉄子が足を運んだ雑居部屋には、助けを必要とする女性たちが集まっていました。

すると、そこにガラの悪い男たちが乗り込んできました。のぶは、記者としてその男たちを写真に収めようとカメラを向けて立ち向かいました。男たちは騒ぎを起こすものの、間一髪のところで警察官が駆けつけ、その場は収まりました。

騒動の後、のぶと嵩はようやく薪鉄子の取材をすることができました。薪鉄子もまた、のぶに関心を持ち質問を投げかけました。そして薪鉄子は去り際、のぶに言いました。私の下で働かないか。探しているものを私と一緒に探さないかと。

鉄子の取材を終えたのぶは、帰り道で子供にカメラをひったくられてしまいました。しかし、のぶのカメラをひったくった子供は、孤児たちの面倒を見ているらしい男に取り押さえられました。その男は、八木でした。

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感想

薪鉄子

「薪鉄子」であることを否定し続けていた薪鉄子。

秘書(?)の男性が「薪先生」と呼んでしまったことであっさりと本人であることが判明。

そして、雀荘にいたその人が薪鉄子であることをのぶちゃんは見抜いていました。

さて、「薪鉄子」であることがバレてしまった薪鉄子。

バレた後は意外なほど素直に取材に応じてくれました。

雀荘にいたことだけは記事にするなと嵩くんは釘を刺されていましたが。

そして薪鉄子はのぶちゃんに興味を持ったらしい。

嵩くんが「あの人(薪鉄子)はのぶちゃんと気が合いそう」と言いましたが、薪鉄子本人ものぶちゃんとは気が合うと直感的に思ったに違いない。

とりわけガラの悪い男たちにカメラを向けて立ち向かうのぶちゃんのハチキンの姿に、同じ匂いを感じたかもです。

しかものぶちゃんは速記スキルまで持っている。

当時の代議士の秘書には速記スキルは必須だったそうなのです。

さらに薪鉄子はのぶちゃんの悔やむ気持ちを見抜いたような気がします。

のぶちゃんが薪鉄子に言いました。

自分は「一度間違ってしまった」みたいなことを。

のぶちゃんの犯した「間違い」が何を意味するのかも薪鉄子は見抜いたような気がします。

そして、今後は間違えないように自分の頭で考えたいと言ったのぶちゃんの一言が、決定打になったような気がします。

決定打とは薪鉄子がのぶちゃんを引き抜こうと決めた決定打です。

薪鉄子はのぶちゃんを自分の下で働かないかと提案し、しかも「私は本気」とまで言いました。

のぶちゃん、薪鉄子にロックオンされてしまいました。

嵩くんが頼もしい

今日も嵩くんが頼もしい。

ガラの悪い男がのぶちゃんに手をあげようとすると嵩くんが咄嗟に間に入り、

「好きなだけどうぞ、慣れてますんで」と涼しい顔をして言う。

以前の嵩くんなら、こんな場面では誰よりも先に逃げ出したかも。

でも、今の嵩くんは以前の嵩くんではありません。

嵩くん、軍隊で散々殴られてきたので「民間人」の暴力なんて怖くないらしい。

嵩くん、未回収の広告費を取り立てに言った質屋でも、番頭さんに平然と自分を殴らせました。

あの時も涼しい顔をして。

のぶちゃんを守るために平然と自分を相手に差し出す嵩くん。

植えた人に自分の顔を食べさせるアンパンマンの姿を見たような気がします。

八木さん

先週の予告映像で注目を集めた八木さんの再登場場面が月曜日から登場。

そして軍隊生活の中では決して見せなかった笑顔を八木さんは初めて見せました。

八木上さんは今後も出番があるはずです。

嵩くんだけでなくのぶちゃんをも支える存在として。

今回、八木さんと嵩くんは言葉を交わしませんでしたが、次回はどんな言葉を交わすのか。

そして嵩くんと交わす言葉の中に、八木さんの今後が暗示されているのか。

薪鉄子といい八木さんといい、今後の重要なキャラクターが二人揃って気になる登場のしかたをしました。

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今週の主なトピック

第16週「面白がって生きえ」の主なトピックは次の4つです。

1:ガード下の女王、薪鉄子
2:薪鉄子の実在モデル?
3:八木さんが再登場
4:のぶちゃん上京のフラグ

【その1】ガード下の女王、薪鉄子

キャスティング発表時に注目を集めた戸田恵子さん演じる新しい登場人物が今週ついに本格登場します。

新しい登場人物は高知出身の代議士、薪鉄子。

キャスティングが発表された際の情報によれば、のぶちゃん以上のハチキンで、のぶちゃんの人生に大きな影響を与えるという役どころです。

薪鉄子は前週の時点で少なくともその名前だけは登場します。

後半に本人の登場場面もあるかもしれません。

しかし、のぶちゃんと薪鉄子がからむストーリーが始まるのは今週からのはずです。

では、薪鉄子はどのような影響をのぶちゃんに与えるのか?

一つだけ分かっていることがあります。

それは、薪鉄子はのぶちゃんを自分の部下にするということです。

薪鉄子がのぶちゃんを東京に呼び寄せるんです。

そして、のぶちゃんの上京は嵩くんの上京のトリガーにもなります。

いよいよ、のぶちゃんと嵩くんの二人のストーリーも始まるわけです。

【その2】薪鉄子の実在モデル?

前週から今週にかけて新たに登場するキャラクター・薪鉄子の実在モデルと言い切れる人物はいません。

ただしリアルのぶちゃんが東京で働くきっかけを作った人物は存在します。

リアルのぶちゃんが高知在住時から知り合いだった代議士です。

この代議士が速記ができる秘書が必要となり、リアルのぶちゃんに対して東京に来て秘書をやってもらえないかと打診。

この要請にリアルのぶちゃんは応じ、リアルのぶちゃんの上京が決まりました。

リアルのぶちゃんが東京で働くきっかけを作った、この一点だけが参考にされたものの、その人物像までがモチーフとされた実在モデルはいません。

ただし、人物像がモチーフとされた「アンパンマン」キャラクターは存在します。

そのキャラクターの名は「てっかのマキちゃん」です。

薪鉄子という名前そのままです。

また、「てっかのマキちゃん」にはドキンちゃんが弟子入りするというエピソードがあります。

のぶちゃんはドキンちゃんがモチーフになっていると言われていること。

そして、のぶちゃんは薪鉄子に弟子入りするような形で薪鉄子の仕事に携わる展開が用意されていること。

これらのことから薪鉄子という登場人物は、

・リアルのぶちゃんの上京のきっかけを作った人物
・てっかのマキちゃん

を合わせたキャラクターと言えるのではないでしょうか。

【その3】八木さんが再登場

今週、軍隊時代に嵩くんを守り抜いてくれた八木さんが再登場します。

東京に取材旅行に行った嵩くんが、東京の街角で再会するようです。

ところで、八木さんのキャスティングが発表された際、八木さんに関して次のようにアナウンスされました。

1:嵩が所属する小倉連隊の上等兵。
2:軍隊になじめない嵩を気にかける。
3:戦後、嵩と再会。
4:のぶと嵩の人生に影響を与える。

1と2はすでに描かれました。

3が今週です。

そして次週以降のどこかのタイミングで4が描かれるものと思われます。

4の八木さんの本格的な再登場。

その時のフラグが今週の八木さんの再登場と思われます。

【その4】のぶちゃん上京のフラグ

本作は、中高年期にさしかかったのぶちゃんと嵩くんの夫婦の姿から始まりました。

夫婦になったのぶちゃんと嵩くんが暮らしているのは東京です。

のぶちゃんと嵩くんは、いずれ東京に移り住むのですがそのフラグが今週立つはずです。

ただし、今週立つフラグは、のぶちゃんだけが上京するフラグです。

嵩くんの上京はもう少しだけ時間がかかります。

しかし、のぶちゃんの上京がトリガーとなって嵩くんも上京。

なので、のぶちゃんの上京のフラグは、嵩くんの上京の間接的なフラグと言っても差し支えないかと思います。

本作の第一回の冒頭、中高年期にさしかかったのぶちゃんと嵩くんの描写は、「アンパンマン」誕生前夜、あるいは「アンパンマン」誕生直後の頃と思われます。

いよいよドラマの中でも「アンパンマン」誕生ストーリーが描かれる日が近づいてきました。

そのフラグが今週立つわけです。

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POSTED COMMENT

  1. ずんこ より:

    薪先生のハチキンぶり、お見事です。
    そしてその「ハチキン鉄子」に見込まれたのぶちゃん。
    でものぶちゃんが新聞社を辞めてしまったら、『月刊クジラ』はどうなってしまうのでしょう。
    後釜は琴子さんがいいんじゃないでしょうか。
    琴子さんの情報収集力・交渉力は、大したものですから。
    それに、石清水さん、独身だし(笑)

    嵩くん、逞しくなりました。
    先週の質屋さんに続いて、のぶちゃんを守って…。
    薪先生、嵩くんの男気も褒めてあげて。

    子どもたちに屈託のない笑顔を見せる八木さん。
    でも「八木上等兵」と呼ばれた途端、上等兵の顔に…。
    明日のぶちゃんたちとどんな会話を交わすのか、楽しみです。

  2. 還暦のたつお より:

    まさかの再会、ゴーキリーの「どん底」。小説は読んだことが無いけど、俳優座時代の仲代達矢さんの公演や、黒澤明監督が日本に舞台を移した映画版は見たから凡その話は分かる。まさしくあのガード下に相応しい物語だけど、ロシア文学をどうやって子供に教えるんだろう?
     余談だけど昔NHK名古屋で制作していて日曜の午後1時から放送していたドラマ「中学生日記」。さらにその前身の「中学生群像」に子役時代の戸田恵子さんが生徒役で出演されていました。クラスの中でもずば抜けた美少女だったので強く印象に残っていた。通常は生徒役の人は学年が変わるか、卒業する時点で交代するんだけど彼女は途中で転校するという設定で、学年が終わる前にこの教室から去って行った。一人、校舎を後にする彼女の後ろ姿が脳裏に残っている。その後彼女が「あゆ朱美」という芸名で演歌歌手としてデビューするまでは知ってたけど、あの「機動戦士ガンダム」のマチルダさんの声優になっていたの知ったのは、その遥か後の事、今や、声優はもとより三谷作品、舞台、ミュージカル、ドラマ、映画、バラエティと多方面で活躍される大女優に成長されました。まさに隔世の感有りです。

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