2024/4/28(月)第5週「人生は喜ばせごっこ」
あらすじ
昭和11年(1936年)4月、のぶは女子師範学校に入学。家族に見送られ御免与を発ったのぶは女子師範学校の寮に入りました。女子師範学校では女学校時代の友人・うさ子が同級生になりました。
のぶとうさ子は、軍国主義の担任・黒井雪子や先輩たちの厳格さに圧倒されました。特にうさ子は、来るところを間違ったかもしれないと後悔。そして、のぶとうさ子の厳しい寮生活が始まりました。
一方、浪人生となった嵩は将来の夢を見つけられず悶々としていました。そんな嵩に千代子は懇願しました。もう一回、医者になることを考えてくれないか。医者になれば柳井医院をすべて継ぐことができるのだからと。
そんな中、千尋から将来の夢である法律の道への熱い思いを聞かされた嵩は胸の内を語り始めました。千尋の言葉を聞いた嵩は、ようやく自分は将来どう生きたいのか本音を打ち明けました。本当は絵を描いて生きていきたいのだと。
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感想
のぶちゃんの新生活
のぶちゃんの新生活がスタートです。
これまで二度登場場面があった黒井先生、想像以上に怖そう。
そして黒井先生だけでなく先輩方も怖そう。
先輩方も一年前はのぶちゃんやうさ子ちゃんみたいにビクビクしながら入学したことが考えられます。
一年でこんなに変わってしまったということは、一年後にはのぶちゃんとうさ子ちゃんも怖い上級生になっているのかも。
ちょっとネタバレになりますが、女子師範学校の校風に馴染んでいくのはのぶちゃんよりもうさ子ちゃんです。
そのときにギャップを感じさせるために、今回のところは彼女に後悔するようなセリフをしゃべらせたのでしょう。
一方ののぶちゃんも来週には「愛国の鑑」と言われるようになります。
一年間で大きく変化するのぶちゃんとうさ子ちゃん。
これからどのように変化してゆくのか楽しみではありますが、でもやっぱり黒井先生も先輩方も怖すぎる。
とりわけ先輩のお二人は怖いのに加えて意地悪そう。
ヒロインの幼少期以来の受難の日々が始まりそうです。
追記;話が前後しますが、のぶちゃんが朝田家を出発する場面。
孫娘との別れが悲し過ぎて見送りすら満足にできないカマジイが今日も可愛い。
それにしてもカマジイを上手に操るメイコちゃんの一言には笑いました。
カマジイが泣いている姿を「メソメソしてる」と表現。
カマジイに対してメイコちゃんは今日も最強です。
相変わらずの嵩くん
一方、今週も相変わらずの嵩くん。
今週は登場して早々にヤムおじさんにいじられる。
二度と線路で寝るなよとまで言われ・・・笑
続いて、千代子さんから医者になることを考え直してくれないかと迫られる嵩くん。
登美子さんが去っても受難は続きます。
しかも千代子さんは何浪してもいいとまで言う。
嵩くんの能力を信じてはいないらしい。
千代子さんとしては気遣いの言葉だったかもしれませんが、嵩くんには厳しかったかも。
そして、兄よりも先に進み続ける弟の千尋くん。
自分は何のために生まれて何をして生きるのかをはっきりと自覚しているらしい。
そんな千尋くんが、ますます嵩くんを追い詰める。
でもようやく嵩くんも本音を口にすることができました。
その本音は寛先生と千代子さんに聞かれてしまいましたが・・・
嵩くん、いつも要領が悪すぎます。笑
共亜事件
千尋くんが嵩くんに説明した「共亜事件」。
この事件は実在の疑獄事件をモデルにしてはいますが架空の事件です。
ところで、この架空の事件は『虎に翼』のヒロインの父・直言さんが逮捕されたあの事件です。
直言さんは一銀行員に過ぎないので新聞の一面には顔は出ていませんでしたが。
猪爪家に検察が押しかけたあの頃、高知では義憤に駆られながら法律を目指している若者がいたんですね。
ところで『虎に翼』は『ブギウギ』と同じ世界でした。
茨木りつ子が登場したので。
ということは本作と『虎に翼』と『ブギウギ』は同じ世界。
『ブギウギ』ネタも登場しないかな・・・
今週の主なトピック
第5週「人生は喜ばせごっこ」の主なトピックは次の4つです。
1:のぶちゃんが女子師範学校に入学
2:浪人生の嵩くんの進路が決まる
3:蘭子ちゃんの縁談と恋
4:サブタイトル「人生は喜ばせごっこ」
【その1】のぶちゃんが女子師範学校に入学
今週、のぶちゃんが女子師範学校に入学します。
そしてのぶちゃんは寮生活を始めるため、のぶちゃんの主要舞台は朝田家から女子師範学校に移動します。
女子師範学校では、女学校時代の友人・うさ子ちゃんが引き続き登場。
そして、担任の黒井先生という新キャラが今週から登場します。
この黒井先生がかなり怖い人らしい。
お国のために働く教師を育てることが黒井先生の目指すところ。
そして、そんな人物が出てくる時代になったということです。
世の中の空気が変わりゆく直接的な表現は、今週の段階ではなさそうですが、黒井先生という存在が今後の展開のフラグなのかもしれません。
【その2】浪人生の嵩くんの進路が決まる
今週、のぶちゃんが女子師範学校に入学するのに対して、嵩くんは浪人生。
しかも、何をして生きていくのかが見えない状態のままです。
しかし今週、嵩くんはついに何をして生きていくのかを決めることができます。
人生の指針が決まることで受験する学校も決まります。
嵩くんはこれまで千代子さんから医者になることを期待されていました。
すでに柳井家を出て行ってしまった都美子さんも、嵩くんが医者になることを期待していました。
嵩くんはこの期待に応えるかどうかを考え続け、自分が何をしたいのかということに向き合うことを忘れていたのかもしれません。
そんな嵩くんに千尋くんが言います。
「兄貴は医者になりたくはないのだろう、違う道を探しているのだろう」と。
この千尋くんの言葉で嵩くんのスイッチが入るようです。
千尋くんに図星をつかれたことがきっかけとなり、医者にはなりたくないとはっきり自覚した嵩くんは咄嗟に口にします。
「本当は絵を描いて生きていきたい」
嵩くん、ついに自分の生きる道を見つけました。
【その3】蘭子ちゃんの縁談と恋
今週、のぶちゃんが寮生活を始めることで、のぶちゃんの主要舞台は朝田家から女子師範学校へ。
そんな中でも、朝田家ではエモいストーリーが展開される見通しです。
なんと岩男くんが蘭子ちゃんにプロポーズするんです。
岩男くん、パン食い競争の会場で蘭子ちゃんに一目惚れしたらしい。
さて、岩男くんの実家はお金持ちのようです。
岩男くんは蘭子ちゃんに提案します。
結婚後も郵便局勤めを続けたいなら、毎日郵便局まで車で送迎すると。
そんなお金持ちのボンからの求婚です。
でも蘭子ちゃんには好きな人がいます。
豪くんです。
でも、豪くんは立場上、自分の気持ちを蘭子ちゃんには言えません。
師匠の孫娘が好きだなんて言えません。
そんな蘭子ちゃんと豪くんのすれ違いから生じるストーリーが、今週の一番の注目ポイントになるかもしれません。
【その4】サブタイトル「人生は喜ばせごっこ」
今週のサブタイトル「人生は喜ばせごっこ」は、やなせたかしさんの言葉です。
前々週と前週、サブタイトルに引用されてきたやなせたかしさんの言葉。
第3週「なんのために生まれて」
第4週「なにをして生きるのか」
この二つの言葉が第5週に「人生は喜ばせごっこ」として回収されます。
「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」
その問いかけへの答えが「人生は喜ばせごっこ」というわけです。
そして、
第3週「なんのために生まれて」
第4週「なにをして生きるのか」
それぞれのサブタイトルは寛先生のセリフによって回収されましたが、今週のサブタイトル「人生は喜ばせごっこ」もまた寛先生のセリフによって回収されます。
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ああ、そうか。
ちょうどトラちゃんが自分の置かれた境遇に抗い続ける仲間たちと「魔女ファイブ」として、本格的に法律を学んでいた、それと同じころなんですね。
自分の納得できないことには「はて?」と疑問を呈し続けてきたトラちゃんとは違い、のぶちゃんは素直に立派な軍国少女になりそうな雰囲気。
うさ子ちゃんと同室で、良かったね。
一方の嵩くんは迷い続けて、ようやく寛さんや千代子さんへの忖度なしに自分のしたいことを口に出来た。
口に出して言うって、大事。
悩み続けた嵩くんも、ようやく絶望の隣の希望が見えてきたかな。
師範学校、戦前軍国主義教育あるある展開されるか?瀧内公美さん個人的に好きな女優さんです。