本放送:2012年1月19日(木)
再放送:2014年7月17日(木)
再々放送:2025年1月9日(木)
第16週「揺れる心」
花言葉の花「ホテイアオイ」
あらすじ
北村の既製服工場の初日を迎えた朝、糸子は監督がどんな人物なのかを案じながら工場に向かいました。一番乗りで工場に到着した糸子。そこに工場の監督として姿を現したのは周防でした。糸子は心から驚いてしまいます。
北村が糸子に仕事を指示を出したものの、糸子がつくれと言われたのは2年前に糸子が流行らせた水玉模様のワンピース。婦人服の流行を知らないのかと糸子は詳しく説明をはじめるものの、後は任せたと北村は逃げ出してしまいました。
説明の続きを求める周防に糸子は世界で流行している「ディオール」を紹介。しかし周防と工場で二人きりになったことに後ろめたさを感じ、帰宅後に千代や昌子に監督のことを尋ねられても、思わず周防の名前を隠してしまう糸子。
翌日、工場で再び周防と二人きりになった糸子は、北村の工場の仕事を引き受けた理由を周防に訪ねます。テーラーの仕事が忙しすぎたこと、給料が多かったこと、そして糸子が指導に来るからとの周防の答に糸子は激しく動揺するのでした。
感想
再会したジャガイモと里芋が組合事務所で激突した時、両芋初対面から2年も経過していたんですね。その間、周防さんに顔を会わせないように一回も事務所に来ていなかったとは。その周防さんはもう組合にはいないらしい。
さて、ジャガイモ北村さんの仕事の手伝いを引き受けた糸子。手伝う仕事はデザインと工場の監督への指導。まだ見ぬ工場の監督はまともに仕事が出来る人なのかと心配する糸子の眼の前に、監督として現れたのはなんと周防さん。うまい脚本です。
前回88話では、レディーメイドも知らないのかとジャガイモ北村さんから無知を馬鹿にされた糸子でしたが、今回は反撃。2年前に大流行した水玉模様のワンピースをつくれといわれ、2年前に流行ったものなど今更犬も食わないと糸子。
それにしても今回の糸子の剣幕はすごかった。剣幕もすがったですが、雑誌の切り抜き帳の几帳面さもすごかった。流行の変遷を記録にとどめていたとは。プロの仕事ぶり、おおいに学ばせてもらいます。
糸子の剣幕に圧倒され逃げ出してしまったジャガイモ北村さん、案外小心者だったんですね。逃げだしたことで周防さんと二人っきりになってしまった糸子。ディオールのスタイル画を描き始めると周防さんがにじり寄って来る。
好きになってしまいそうだから二年も遠ざかっていた人と一緒に仕事をすることになり、しかも密室で二人取り残された上にじわじわと距離を縮めて来る周防さん。そんな濃密な時間、後ろめたさを感じるには十分過ぎるかと。
家に帰って昌ちゃんから監督がどんな人だった訪ねられた時に、思わず口ごもってしまったのは、周防さんという存在に後ろめたさを感じたというよりは、周防さんと過ごした濃密な時間に後ろめたさを感じたのかも。
そして翌日。周防さんの顔を見るなり赤面する糸子、しかもその赤面を周防さんが指摘。更にジャガイモ北村さんの仕事を引き受けた理由の一つが、糸子が指導に来ると聞いたから。この二人、次回はどこまで行ってしまうんでしょうか。