本放送:2012年3月9日(金)
再放送:2014年9月5日(金)
再々放送:2025年2月28日(金)
第23週「まどわせないで」
花言葉の花「ヘラオオバコ」
あらすじ
譲と栄之助が再び、今度は企画書を携えてやって来ました。糸子のデザインした既製服を作る「オハライトコ・プロジェクト」を提案する栄之助は、年配の女性にきっと売れると思うと力説。糸子にスーツのデザインをしてほしいと栄之助は頼み込みます。
金輪際、既製服商売はやらないと決めていた糸子でしたが「はじめて阿呆ボンが絞った知恵を無駄にするわけにはゆかない」と迷い始めます。考えさせてもらうからすこし時間をくれと糸子から告げられ、譲と栄之助は喜んで帰って行きました。
そんなある日、清川が高齢の母親を車椅子で連れて糸子の店にやって来ました。目分量で採寸する糸子に清川の母は「どれ着てもばばあや」と乗り気ではありません。しかし「お母ちゃんはキレイにして笑ってるのが仕事や」と励ます糸子。
喧嘩の時に助けてくれた少年と友達になった里香は一緒にクリスマスケーキを食べに行き、糸子の分のケーキも買って帰って来ました。糸子が感激していると、バイクのエンジン音とともに店のショーウィンドウが壊される音が響き渡るのでした。
感想
阿呆ボン、やっと知恵を絞る。「オハライトコ・プロジェクト」と銘打った企画書をまとめて来るなんて、前回の「三色になった」の時から格段の進歩。糸子の一喝が功を奏したようです。「三色」の時点で引き受けていたら阿呆ボンは阿呆ボンのままだったんでしょう。
阿呆ボンを見る目がちょっとばかり変わった糸子。「はじめて阿呆ボンが絞った知恵」を使ってやりたい、「無駄にするわけにはゆかない」。でも「うちは金輪際、既製服はやらへんねん」このギャップにどう折り合いを付けるのか。楽しみです。
一方の里香。喧嘩から救い出してくれた男の子からクリスマスケーキを食べに。糸子の分までケーキを買ってくる気遣いができるようになるとは。しかし、せっかくのクリスマスケーキはショーウィンドウ破壊の衝撃で見るも無惨な姿に。
原型をとどめていないつぶれたクリスマスケーキをそれでも嬉しそうに食べる糸子。かつて糸子が買って来たクリスマスケーキを善作お父ちゃんがつぶしてしまった場面が蘇ります。あの日の糸子は泣きながら食べてましたね。今回はつぶれながらも嬉しいケーキです。
さて、ショーウィンドウのガラスを割られたことについては里香を一切咎め立てせず「ここがあんたの観念どこ。東京に帰るか、ジャージを脱ぐか、あんたが決め」
「東京に帰る=今まで通りの荒れた生き方=孤独のまま」
「ジャージを脱ぐ=生き方を改める=孤独から解放」
里香はどちらの道を自分で選び取るのでしょうか。また選び取るプロセスにも注目です。