2023/11/30(木)第9週「カカシみたいなワテ」
あらすじ
梅吉は相変わらず酒浸りの日々を送っていました。そんな梅吉にスズ子は激怒。ついにスズ子と梅吉は大げんかし、二人は口もきかなくなってしまいました。スズ子と梅吉の間にチズが入ルものの、二人の対立は収まりませんでした。
そのころ梅丸楽劇団では徴兵によって楽団員が減り続け、羽鳥は少なくなった楽団員に合わせた編曲に追われ続けていました。一方で羽鳥の新曲は、検閲を恐れたレコード会社の上層部によって宣伝が取りやめになりました。
梅丸楽劇団がつぶれてしまうのではないかとスズ子は心配でした。そんな中でスズ子は三尺四方の枠の中でも歌える『蘇州夜曲』を歌わせてほしいと羽鳥に願い出ました。しかしスズ子の願いを羽鳥は拒みました。
スズ子が心配していたことが起こりました。梅丸楽劇団が解散することになったのです。その日、スズ子が家に戻ると梅吉が警察に捕まったことをチズに告げらました。しかし梅吉は警察に捕まった理由をスズ子に語ろうとはしませんでした。
第14週
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感想
梅丸楽劇団の受難。
壊れた梅吉さん。
双方とも行き着くところまで行き着いてしまいました。
カラポンの苦悩
梅丸楽劇団の解散を告げたカラポンの涙がつらい。
本作はスズ子ちゃんが主人公の物語なので、当然といえば当然ですが今週はスズ子ちゃんの苦悩を中心に描かれてきました。
でも、その間もカラポンはスズ子ちゃん以上に苦しんでいたに違いない。
スズ子ちゃんが三尺四方の枠から出ずに歌えと警察から厳しく指導された際、一番反発したのはスズ子ちゃんでした。
でもあのとき、一番危機感を感じていたのはカラポンではなかったか。
カラポンは興行のプロとして間違いなくわかっていたはず。
楽団の売りは縦横無尽に動きまわりながら歌うスズ子ちゃんのステージです。
その売りが規制されてしまったら観客は激減することを。
一方で、観客の激減を避けるためにスズ子ちゃんに自由に歌わせてしまったら、今度は公演そのものが中止にされてしまうこともカラポンはわかっていました。
公演が中止になった際の返金の損害をカラポンは必死になって訴えていたので。
スズ子ちゃんを三尺四方の中に押し込めれば観客が激減する。
スズ子ちゃんを三尺四方の外に自由に出せば公演中止にされかねない。
他に選択肢がないカラポン、どれだけ苦しかったか。
それに加えて自粛警察たちからの苦情の投書です。
苦情の投書がいつころから増え始めたのかは定かではありません。
しかし苦情の投書によってカラポンは観念したのかも。
スズ子ちゃんを三尺四方の中に押し込めて警察からの厳しい指導を免れても、世間の厳しい目から逃れることはできないと。
ところで、梅丸楽劇団を解散すると最終的に決定を下したのは、カラポンではなく梅丸の社長・大熊さんのはずです。
カラポンに決定権があるとは思えない。
カラポンだけでなく、大熊社長の苦悩も見てみたかったです。
大和礼子を追放したときのような苦悩の名演を見てみたかった・・・。
追伸:梅丸の組織の中ではカラポンの上司にあたる大阪の林部長はどうしてるのかな?
カラポンのことを書いていて、ふと林部長のことを思い出しました。
以下、少しだけネタバレが含まれます。
翌々週あたりに林部長が久しぶりに登場するはずです。
大阪の劇団の懐かしい顔ぶれも登場します。
そのころ林部長は、マムシの生き血が手に入りにくくなり、他の生物の生き血を飲んでいるという設定。
そして、そのせいか劇団の若い女優さんたちよりお肌がツヤツヤしているのだとか。
今週はつらい場面の連続ですが、久しぶりの大阪の場面で明るさが取り戻されることを期待しています。
梅吉さん
今週に入ってから、スズ子ちゃんは度々おまわりさんのお世話になっていますが、ついに梅吉さんまでもがおまわりさんの世話になることに。
でも警察を出て家に帰るときの梅吉さんの表情がいつになく毅然としていました。
今週に入ってから今回の冒頭に至るまで、梅吉さんは壊れっぱなしでした。
しかも壊れ具合が日に日にひどくなる。
そんな中での警察署への連行。
ところが警察署から出てきた梅吉さんの表情が不思議といつになく凛々しい。
晴れやかな表情とまでは言えませんが、ここ数回の腐り切っていた梅吉さんとは明らかに異なる表情を浮かべていました。
しかも、これまでの梅吉さんはスズ子ちゃんに責め立てられると言い訳か言い逃れに終始していました。
警察署から出てきたばかりの梅吉さんは、またしてもスズ子ちゃんから責め立てられるものの言い訳がましいことは一言も言わない。
これはもしかして梅吉さんが立ち直るフラグなのかな?
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週のサブタイトルは「贅沢は敵だ」。
今週、日中戦争が泥沼にハマる中で世の中の自由が少しづつ奪われ、スズ子ちゃんが敵性歌手として糾弾されるなどの場面が描かれます。
そんな中で梅丸楽劇団が解散に追い込まれます。
今週のドラマの中で描かれる梅丸楽劇団の解散は史実に基づいたエピソードです。
史実では・・・
昭和16年(1941年)1月、松竹楽劇団が解散しました。
松竹楽劇団が旗揚げ公演を行ったのは昭和13年(1938年)4月。
なので松竹楽劇団は三年足らずで解散に追い込まれたことになります。
発足当時、松竹楽劇団が目指していたものは、アメリカで流行っているジャズをとり入れた大人向けのレビューでした。
しかし、松竹楽劇団が旗揚げ公演を行った3ヶ月後に日中戦争が勃発。
芸能分野への統制が厳しくなる直前のタイミングの劇団の旗揚げは、最悪のタイミングでした。
逆風が吹く中、松竹楽劇団の経営は行き詰まり、先行きが見えず経営改善の見通しが立たないことなどを理由に、解散が決定されました。
第14週
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羽鳥先生。
どこまでも、自分の音楽を追求するのですね。
本当にやりたい音楽だけを、やり続ける。
スズ子ちゃんにも、その姿勢を求める姿は、やっぱり鬼。
笑う音楽の鬼。
梅吉さんの喧嘩の原因は、スズ子ちゃんではないかしら。
スズ子ちゃんを貶されたか何かで、スズ子ちゃんを守るために、スズ子ちゃんの名誉のために、喧嘩したように思います。
父として。
ヤバ山とネットで言われていたダンスの中山さん、もう出番なしかな?
同時期に最低とネットで叩かれていたドラマ「セクシー田中さん」笙野さんが前回放送で「流石、笙野さん!」等と絶賛されていたからふと思い出した
けど、「らんまん」ヤバの元祖高藤さんがヤバ藤のままフェードアウトしたから以降の出番はなしかな
悪い事ばかりの木曜。さらに悪い事が起きそう。「どこまで続くぬかるみぞ♬」このころはまだあった本物の珈琲、後々大豆などを使った代用珈琲に取って代わられる。そう言えば「カムカム」のマスター世良さんは、とっておきの豆を隠し持っていた。