ブギウギ

帰阪を勧められるスズ子 / ブギウギ 第45回

2023/12/1(金)第9週「カカシみたいなワテ」

あらすじ

梅丸楽劇団が解散して数週間。何もすることがないスズ子は大阪に戻ってこないかと誘われました。スズ子を大阪に戻すことを林が希望したのです。しかし、大阪に戻っても自由に歌えない状況であることをスズ子は知りました。

悩み抜いた末にスズ子は羽鳥に相談しました。スズ子から相談を受けた羽鳥は、茨田りつ子の公演のチケットをスズ子に手渡しました。その日の夜、スズ子は茨田りつ子の公演が行われる会場に足を運びました。

公演が終わりスズ子は楽屋の茨田りつ子を訪ねました。感動を伝えるスズ子に対して茨田りつ子は言いました。人の歌に感動していないで自分の歌を歌えと。その後、スズ子は帰り道におでん屋に立ち寄り、梅吉が起こした騒ぎを詫びました。

伝蔵の言葉で梅吉が騒ぎを起こした理由をスズ子は初めて知りました。梅吉と居合わせた客がスズ子を悪く言い、梅吉が激怒したのです。久しぶりに梅吉と向き合ったスズ子はあることを決意。翌朝、一井を訪ねたスズ子は自分の楽団結成を宣言するのでした。

<<前回44回 | 次回46回>>

第9週 | 第10週 | 第11週 | 第12週 | 第13週
第14週
ブギウギ|感想あらすじネタバレトップページ

Sponsored Link

感想

今週の振り返り:梅吉さん

前週、ツヤさんが亡くなり、それを機に梅吉さんが上京。

梅吉さんの上京から一年経たところから今週がスタートしました。

ツヤさんの生前、ツヤさんに甘えっぱなしだった梅吉さんは、ツヤさんを亡くしたらとても一人では生きていないであろう残念なお父ちゃんとして描かれていました。

そんな残念なお父ちゃんの描写が回収され、今週の梅吉さんは残念を通り越して壊れたお父ちゃんに。

そして月曜日から木曜日にかけてその壊れっぷりはますますひどくなることに。

しかし木曜日の回の終わり頃に騒ぎを起こして警察の世話になった梅吉さんは、いつもと少しだけ様子が違いました。

いつもなら言い訳しか口にしない梅吉さんが、そのときばかりは固く口を閉ざして、何があったのかも、なぜ騒ぎを起こしたのかも言おうとはしない。

そんないつもとは違う梅吉さんが今回の終わりで回収されました。

梅吉さん、スズ子ちゃんとは口もきかないほど険悪な状態になってしまいましたが、やっぱり娘のことを悪く言われたら本気で腹が立つ。

梅吉さんの娘への愛情は決してうすらいではいないことがよくわかるおでん屋の会話でした。

今週の振り返り:スズ子ちゃん

三尺四方の枠の中からはみ出さずに歌うことを強要され、観客を退屈にさせてしまい、茨田りつ子からは酷評されたスズ子ちゃん。

福来スズ子はもう終わったと自分で考えていたのかも。

そんな中、今回の終わりに描かれたスズ子ちゃんと梅吉さんの会話。

梅吉さんが警察署に連行されるほどの騒ぎを起こした理由は、おでん屋で居合わせた客が「福来スズ子はつまらない。福来スズ子はもう終わり」の一言に激怒したから。

梅吉さんは、スズ子ちゃんはまだ終わってなんかいないと信じていました。

そんなお父ちゃんの信頼にスズ子ちゃんは何か感じるものがあったのでしょう。

お父ちゃんの言葉に加えて、その直前に茨田りつ子から言われた言葉も心に響いたはず。

「人の歌になんか感動していないで歌いなさい」

自分の歌を歌おうと改めて覚悟を決めたスズ子ちゃん。

『ラッパと娘』に次ぐ、スズ子ちゃんの覚醒の瞬間でした。

そして自分の楽団を結成すると決めたスズ子ちゃんが真っ先に足を運んだのは一井さん。

スズ子ちゃんを初めて目にしたときは失望の色を隠さなかった一井さんが、実に嬉しそうな表情を浮かべてスズ子ちゃんの決意を喜んで受け入れる場面にグッと来ました。

今週の振り返り:羽鳥先生

スズ子ちゃんの前では明るく振る舞っている羽鳥先生ですが、明るいのは言葉だけでその表情にかつての明るさはない。

案の定、羽鳥先生は食事ものどに通らないくらい悩んでいました。

麻里さんがスズ子ちゃんに暴露しました。

食事ものどを通らないくらい・・・ということですが、思えばスズ子ちゃんはそこまでは悩んではいなかった。

なので明るく見える羽鳥先生は実はスズ子ちゃん以上に悩んでいたことになる。

でも、スズ子ちゃんはそれを見抜くことができなかったのか?

もっともスズ子ちゃんもスズ子ちゃんなりに深く悩んでいたはずなので、羽鳥先生の気持ちを察するだけの心のゆとりがなかったのでしょう。

スズ子ちゃんはともかく、あの羽鳥先生があれだけ深く悩んだという事実が、どんな時代になったのかをよくあらわしています。

『エール』の主人公の作曲家は戦後になって苦しみましたが、羽鳥先生は戦中に苦しむことに。

戦後になったら羽鳥先生は今の苦しみから解放されるのかな?

本作第一回の冒頭で描かれた『東京ブギウギ』のステージは劇場に進駐軍もいたので戦後間も無くのころのはず。

早くあの場面にたどり着いて、羽鳥先生には妙に明るいおじさんに戻って欲しいものです。

Sponsored Link



予習レビューと史実のリアルエピソード

今週、梅丸楽劇団の解散を機にスズ子ちゃんは「福来スズ子とその楽団」を結成します。

この楽団の実在モデルは「笠置シヅ子とその楽団」です。

松竹楽劇団の解散により最終公演が昭和16年(1941年)1月に決定。

最終公演が行われる前年、昭和15年(1940年)の暮れに、笠置シヅ子さんは松竹歌劇部長の大谷氏のすすめにより松竹楽劇団を退団。

服部良一氏の援助を受けながら「笠置シヅ子とその楽団」を結成しました。

「笠置シヅ子とその楽団」の旗揚げ公演が開催されたのは四国。

四国での旗揚げ公演を終え東京に戻った楽団は、服部良一氏のプロデュースにより笠置シヅ子さんと淡谷のり子さんの「タンゴ・ジャズ合戦」を邦楽座で開催。

しかし、「タンゴ・ジャズ合戦」の後に笠置シヅ子さんは当局から「敵性歌手」としてのレッテルを貼られ東京での活動が困難な状態になりました。

そこで笠置シヅ子さんは地方巡業を開始。

この地方巡業の中で、笠置シヅ子さんは「運命の出会い」を経験することになります。

なお史実の「タンゴ・ジャズ合戦」はをモチーフにしたエピソードは次週。

笠置シヅ子さんの「運命の出会い」をモチーフにしたエピソードは、翌々週に「運命の出会い」というサブタイトルで描かれます。

<<前回44回 | 次回46回>>

第9週 | 第10週 | 第11週 | 第12週 | 第13週
第14週
ブギウギ|感想あらすじネタバレトップページ

POSTED COMMENT

  1. ばなななち より:

    ダメダメでもお父ちゃんはたった1人のお父ちゃんですね
    娘を思っててくれていて安心しました

    来週も暗い話が続くので楽団立ち上げで楽しいシーンがあることを期待してます
    望み薄だとは思いますが…

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    第三者として客観的かつ公平に考えたら、観劇してその感想や批評を話していたら急に殴られそうになったらたまったモンじゃないわな
    おでん屋台の大将は殴られても仕方ないと言っていたのは娘を貶された父親の心情を汲みとっての台詞なんだろうけど

  3. 丹善人 より:

    お父ちゃんの喧嘩、予想通り。おでん屋の大将、ちゃんとわかってる。
    自分の楽団を持つのは大変。でも自分のやりたいことをやる、という意味では
    賛同者も出て来るだろう。
    次週はまた冨田望生ちゃん再登場。がんばって支えてあげてね。
    次週が一番つらい時になるのかな。

    しかしね、政府批判をしたのなら弾圧もわかるけれど、派手な歌舞音曲禁止ってなんやねん。つったって歌っていても衣裳だけで注意を受けたりって、扇情的な衣裳でもないのに。
    そう言えば、湾岸戦争勃発時に「イマジン」が放送禁止になったっけ。東日本震災の時には「TSUNAMI」が放送禁止になったりとか。「潮騒のメモリー」が上映中止になったりとか(^_^;)

  4. 還暦のたつお より:

    大阪に戻っても同じこと。羽鳥さん悩みを顔を出さない。余計にしんどい。茨田さんのコンサート、場所はクラブかキャバレーか。でも検閲の警官はいる。茨田さん、辛辣なアドバイス。喧嘩の原因は酔っ払いのスズ子さんの悪口だった。本物の柳葉さんなら二人とも叩きのめしていた。親子和解。遂に単独で楽団結成

コメントを残す