ブギウギ

五木が巡業先で失踪する / ブギウギ 第59回

2023/12/21(木)第12週「あなたのスズ子」

あらすじ

スズ子と楽団の面々が長野に巡業に行ったときのこと。スズ子のファンを名乗る女性が子供を連れて楽屋を訪ねてきました。その女性が連れてきた子供は五木を「お父ちゃん」と呼び、スズ子たちを驚かせました。

五木がその女性と子供の暮らしの面倒を見ていることをスズ子は知りました。事情を知ったスズ子は、お金の工面をすることを提案するものの、その提案を五木は拒みました。しかし長野での公演を終えると、五木は姿を消してしまいました。

五木は書き置きを残して逃亡しました。五木は、楽団の金を持ち出し、面倒を見ている女性と子供を連れてどこかに行ってしまったのです。スズ子が東京に戻ると責任を感じた愛助はマネージャー候補をスズ子に紹介しました。

愛助がスズ子に紹介したマネージャー候補は山下という名の初老の男でした。かつて山下は村山興行で働き愛助の面倒を子供のころから見ていました。一方、愛助の母・トミが愛助と話をつけるために東京までやって来ました。

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感想

初めて見る五木さんの真顔

これまで五木さんの言動のほぼすべてが信用できませんでしたが、今回だけは信用できそうだなとというのが率直な感想です。

五木さんがナツさんと三平くんの面倒を見ていることは本当のことなのでしょう。

三平くんの五木さんへのなつき方。

さらに五木さんを信頼してきっているらしいナツさんの様子。

そのナツさんは、どうやら誠実な女性らしい。

だから、五木さんが「日本中の彼女と縁を切った」と言ったのも本当のことでしょう。

相変わらず「福来スズ子を育てている」などと軽口も叩いているようではありますが。

前回だったか五木さんが、女性と子供が写っている写真を懐から取り出し眺めているカットがありました。

五木さん、あのときからナツさんと三平くんを連れてどこかへ行こうと考えていたのかな。

あるいはその前から?

そんなタイミングでの坂口さんからの包み金。

まとまった金が入った五木さん、いよいよ計画を決行するときと判断したのでしょうか?

今回の冒頭、巡業先の興行主と話をしながらも五木さんは終始上の空。

このときには五木さんは決めていたんでしょうね。

というわけで、五木さんが退場しました。

いつも怪しく何かやらかすのではないかとおいう匂いを放っていた五木さん。

最後にやっぱり何かをやらかしました。

しかし、何かをやらかしたときだけは五木さんからは怪しさが消えていました。

初めて真顔を見せた直後にやったことは楽団のお金の横領と仕事の放棄。

なんとも皮肉な退場の仕方でした。

新しいマネージャー候補

五木さんが失踪した後の楽団の混乱はそれほど描かれることなく、新しいマネージャーの候補・山下さんがやって来ました。

坂口さんの元上司ということなので、退職前の山下さんは東京支社長だったのかな?

あるいは愛助くんが子供の頃に面倒を見ていたというので、山下さんは大阪で勤務していたのかもしれません。

過去はどうあろうと愛助くんは山下さんを信頼しきっているらしい。

愛助くんから見た立場的には、過去の山下さんと今の坂口さんは似たような立場なのでしょう。

しかし、子供のころに面倒を見てもらったせいもあるのか、愛助くんが山下さんに寄せる信頼は坂口さんに対するそれとは比較にならないレベルのようです。

やっと安心できるマネージャーがやって来たものの、今回の段階では山下さんのマネージャー就任は未確定。

そんな中、山下さんのマネージャー就任を猛反対するであろうラスボスが、ついにセリフを持って登場しました。

トミさん

愛助くんのお母上・トミさんが登場しました。

前回はセリフなしの登場でしたが、今回はセリフありの登場。

そして、あの坂口さんを震え上がらせながらの登場です。

次回あたりから次週にかけて、さらに年明け早々の展開の中でトミさんの見せ場がたくさん用意されているのでしょうか。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

なんとマネージャーの五木さんが楽団のお金を持って逃亡します。

ドラマの中で描かれたマネージャーの横領とお金の持ち逃げだけでも、スズ子ちゃんにとっては十分すぎるほどの受難です。

しかし史実ではもっとハードな受難を笠置シヅ子さんは経験したようです。

史実の「笠置シヅ子とその楽団」のマネージャーは中島信という人物でした。

笠置シヅ子さんの自伝によれば、その中島信が、笠置シヅ子には無断で「笠置シヅ子とその楽団」を中澤興行部に売却。

自伝では、はっきりと書かれていませんが、どうやら売却して得たお金を中島信がネコババしたようです。

自伝の中ではネコババをほのめかすような以下のような記述があります。

「家族が多くて物入りなのでしょう。一時の融通だったのでしょうが、これには困りました。」

このとき、笠置シヅ子さん本人も中澤興行部に売り渡されるところでした。

からくも中澤興行部の所属になることだけは免れた笠置シヅ子さんは、その後、楽団を持つことには凝り、ソロ活動を続けるようになりました。

また、この騒動を機に「笠置シヅ子とその楽団」は解散しました。

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POSTED COMMENT

  1. 名乗る程の者ではございません より:

    愛助さんと山下さんって過去は「ちびまる子ちゃん」の花輪くんとヒデ爺みたいな関係だったんだろうね
    短期間ながら「天国の階段」のヒジョンとハン理事みたいな部下であり友人であり父親という関係性が描かれたらいいのにね

  2. 還暦のたつお より:

    三平ちゃん。「やっぱり悪い人だったんだ。」やっぱり小夜ちゃんもそう思ってた。あの感じだと夫婦じゃないな。やっぱり。「ほんまに馬鹿。」両方。五木さん出奔。後任のマネージャーあっさり決まり。五木さんより遥かに有能そう。でも社長にはバレるよな。ゴッドマザー降臨やはりお見通し。

  3. 丹善人 より:

    置き手紙残していくだけまだ良心的でしたか。先にいろいろ言って
    くれていれば、スズ子さんなら判ってくれたかも知れないのに。
    貰ったサインを大事にします。いまなら即ネットオークションに
    出てるかも。

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