2023/12/25(月)第13週「今がいっちゃん幸せや」
あらすじ
愛助が喀血し、スズ子はあわてて医者を呼びに行きました。愛助は結核と診断されるものの、その診断をスズ子は受け入れることができませんでした。愛助はスズ子に言いました。自分は昔から結核で、再発してしまったようだと。
医者は、結核を治す特効薬はないこと、手の施しようがないことをスズ子に告げました。ほどなくして愛助は入院。入院してから数日を経て連絡を受けた坂口が愛助の病室に見舞いにやってきました。
早く連絡しなかったことを坂口は怒るものの、献身的に愛助の看病をするスズ子の姿を見て、坂口は心を動かされていました。一方の愛助は、病気が治ったら結婚してほしいとスズ子に告げ、その言葉をスズ子は受け入れました。
その数日後、坂口が再びやって来て愛助とスズ子に告げました。三鷹に家を借りたのでそこで療養してほしい、三鷹の家でスズ子に看病してほしいと。ほどなくしてスズ子は住み慣れた下宿を離れ、愛助とともに三鷹で暮らし始めました。
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感想
あの坂口さんがスズ子ちゃんの味方になりました。(祝)
坂口さん
愛助くんが結核で入院。
小夜ちゃんの言葉から推測すると、愛助くんが入院したことを坂口さんに知らせたのは入院から4〜5日経過したころのこと。
連絡が遅れたことを坂口さんは起こりました。
それは当たり前です。
愛助くんは坂口さんが支えているトミ社長の息子で、村山興業の跡取りです。
跡取りにもしものことがあったら、取り返しのつかないことになります。
ところで入院の知らせが遅れてしまい、坂口さんを怒らせてしまうことは事前の情報でわかっていました。
しかし、ブログ主は怒り狂うレベルでもっと怒るのではないかと予想していました。
意外にも坂口さんが怒りを向けた対象は小夜ちゃんだけで、スズ子ちゃんの姿を見た次の瞬間から怒りが静まった様子。
坂口さんは小夜ちゃんに尋ねました。
福来さんは結核がどんな病気は知っているんだろうなと。
坂口さんは言いたかったのでしょう。
結核は近くにいると感染し、うつされたその人も危うくなる病気だ。
そのことを承知した上で、ボンにつきっきりでいるのかと。
坂口さんの質問に小夜ちゃんは答えました。
離れさせようとしても離れないと。
この小夜ちゃんの言葉で、坂口さんの中のスズ子ちゃんへの見方が完全に変わったのでしょう。
そして、そのときに坂口さんは考え始めたはずです。
ボンを療養させる場所を探そう。
そこで福来さんに看病してもらえばボンも療養を受け入れるだろう。
そして二人が一緒にいればボンは回復するのではないかと。
「あんたも一緒だす」
その数日後、病院に再びやって来た坂口さんが、三鷹に家を借りたこと、そこで療養にするようにと愛助くんに告げました。
続けて坂口さんがスズ子ちゃんに一言。
「あんたも一緒だす」
このときの坂口さんのスズ子ちゃんを見る目は、それまでの坂口さんとはまるで異なっていました。
スズ子ちゃんが愛助くんにつきっきりの姿を見て、坂口さんはほだされてしまいました。
坂口さん、利害が対立する相手には冷酷な男にも見えましたが、実は情に厚い人物のようです。
さらに坂口さんは「今までの無礼お許しください」とスズ子ちゃんに詫びもました。
坂口さんは情に厚いことに加えて、礼儀正しい紳士であることも判明。
さらに坂口さんは、あれほど恐れていたトミ社長に対して嘘をついてまで、愛助くんとスズ子を守ろうとしました。
というわけで今回は坂口さんの変身ぶりにすべてを持っていかれた回でした。
トミさんの反応
一方で坂口さんの嘘がバレてしまったときのトミさんの反応が怖い。
坂口さんはどうやら腹をくくっているようですが、トミさんの性格から考えて嘘をつかれことは許せないはず。
ただその一方で、坂口さんの真意は、スズ子ちゃんの献身的な看病の事実を知れば、トミさんならわかってくれるのかなという期待もあります。
予習レビューと史実のリアルエピソード
愛助くんが、当時は死の病と考えられていた結核と診断されます。
ドラマの中の愛助くんのセリフによれば結核は以前から患っていたものの、最近はすっかり良くなっていたので黙っていたということです。
一方、史実だh吉本頴右さんはどうだったのか?
吉本頴右さんは笠置シヅ子さんと出会う前の18歳のころに肋膜炎を患い慶應病院に入院していたことがあります。
それ以来、肺が弱っていました。
史実では終戦後の昭和21年(1946年)春、そのころ吉本頴右さんのお母上の体調が思わしくなく、吉本頴右さんは帰阪をすすめられていました。
その年の6月、帰阪を決めた吉本頴右と笠置シヅ子さんは琵琶湖のほとりの宿へ。
琵琶湖の宿で過ごした後、吉本頴右さんは大阪へ、笠置シヅ子さんは東京へ。
琵琶湖で別れる際に吉本頴右は言いました。
秋には東京へ戻れるだろう、と。
しかし秋になり、冬になっても吉本頴右は東京に戻って来ませんでした。
吉本頴右は結核を患い悪化の一途をたどっていたのです。
そして昭和22年(1947年)5月20日、吉本頴右は永眠。
その十日後の6月1日、笠置シヅ子さんは吉本頴右との間にもうけた女の子を出産しました。
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阪口さん、ほんとにボンのこと大好きなんだね。
ボンが良くなるのなら、今の状況を壊すべきではないとの判断。
せめて自分の目の届く範囲にいてほしい。
都内近郊でサナトリウムならば清瀬から所沢辺りのエリア(となりのトトロでは所沢辺りが舞台で母親は清瀬の病院にて療養中という設定だったかと?)になるけど当時の交通事情を考えたらまあ遠いわな、当たり前だが関西よりは近いけどね
結核患者と同居して巡業で歌う
現代ならばネットでめちゃくちゃ叩かれてしまうんだろな
吐血と言えば結核。やはり言いたくなかったのか。もしもの事って最初から分かってたでしょ。坂口氏の言う通り高地への転地療養で安静にするしか手が無い。また空襲。ある軍事評論家が日本の防空部隊が多数の米軍機を撃墜したと誇っていたけど日本の残り少ない国力と人命を絞り出しての戦果。でも日本が焼け野原になるのを防げず。坂口さん精一杯の嘘。でも社長なんか察してる。
予告より
結核は当時不治の病だったからね
新撰組や奇兵隊関連の作品では必ず描かれてきた病、小説では「風立ちぬ」「斜陽」「不如帰」等々、私の好きな横溝作品では「蔵の中」、ジブリアニメでは「風立ちぬ」と「となりのトトロ」
50年代になり抗生物質ストマイが上市され不治の病ではなくなったんだよね、国民皆保険制度が成立するまでは薬剤高額だったけど、まあボンの実家なら余裕で購入していたのでしょうけど