2023/11/10(金)第6週「バドジズってなんや?」
あらすじ
演出家の松永のアドバイスに従いながら歌ったスズ子は歌うコツをつかみ、羽鳥もようやくスズ子の歌を認めました。スズ子の変化に辛島が目を見張るその一方で、松永はスズ子がまだまだ伸びると信じていました。
そんな中、松永はスズ子を励まし、そしてスズ子の額にキスをしました。それがきっかけとなってスズ子は松永のことを異性として意識しはじめていました。一方の秋山もダンサーの中山のことが気になりはじめていました。
そして迎えた梅丸楽劇団の記念すべき旗揚げ公演『スウィング・タイム』の日。スズ子や秋山らが緊張する中、ステージの幕が上がりました。秋山と中山のタップダンスに続いて、スズ子がステージに立ちました。
スズ子は「福来スズ子をつくれ」という羽鳥の言葉を胸に歌い踊り拍手喝采を浴びました。翌日、スズ子は「スウィングの女王」として新聞で報じられ、大阪の「花湯」の面々もスズ子を祝福。しかし、そのころツヤは体調を壊して寝込んでいました。
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感想
スズ子ちゃんが「福来スズ子」をつくり出した記念すべき瞬間が描かれた回でした。
今回の後半のスズ子ちゃんのステージは呼吸をするのを忘れるほど。
指揮棒を振る羽鳥先生も嬉しそう。
スズ子ちゃんを「もやし」とまで言い切ったバンドマスターの一井さんもノリノリ。
至福の時間でした。
今週の振り返り
今週は東京編の最初の週。
スズ子ちゃんが「大和礼子を目指すまあまあ売れている歌手」が「スウィングの女王・福来スズ子」になるまでが描かれました。
スズ子ちゃんは前週まで、梅丸歌劇団の顔だけれど大和礼子ほどには華がない。
取材を受けるのはもっぱら秋山美月。
ファンからの花束が届くのはもっぱらリリー。
スズ子ちゃんには取材陣が集まるわけでもなく、多くのファンの熱い視線を浴びるわけでもない至って地味な存在でした。
そのせいか、スズ子ちゃんが主役に見えないときも。
スズ子ちゃんが大阪で活動を続けていたら、いつまで経っても上に述べたようなポジションのままだったのかもしれません。(史実では違いますが)
しかし、東京の梅丸楽劇団にスカウトされ、作曲家の羽鳥先生と出会い、スズ子ちゃんの人生が一気に動き始めました。
特に羽鳥先生との出会いは大きい。
仮に羽鳥先生がいなかったとしてもスズ子ちゃんは上京していたでしょう。
スズ子ちゃんを東京の劇団にスカウトしたのは演出家の松永さんなのだから。
しかし羽鳥先生がいない中で、上京したスズ子ちゃんが「福来スズ子」をつくれたかどうかといえば、まずつくれなかったかと。
そもそもスズ子ちゃんが「福来スズ子」をつくるという発想自体ができなかったはず。
また、羽鳥先生のビジョンがなければ松永さんがスズ子ちゃんを発見することもなかったかもしれません。
松永さんは羽鳥先生のやりたいことがわかっていました。
なので羽鳥先生が探している歌手がどんな歌手なのかもよくわかっていたはずです。
羽鳥先生のビジョンがあったから実現した松永さんによるスズ子ちゃんのスカウト。
そして羽鳥先生は、松永さんが見つけてきた原石に磨きをかけて「福来スズ子」をつくりあげました。
羽鳥先生、これからさらに「福来スズ子」に磨きをかけて行くのかな?
朝ドラの中で描かれる師弟関係の描写が大好物のブログ主ですが、羽鳥先生とスズ子ちゃんの師弟関係は、ブログ主の中でトップクラスの師弟関係になるかもです。
次週以降へのフラグ
スズ子ちゃんが「福来スズ子」になり、主人公の人生が動き出した今回は、次週以降へのフラグもいくつか立ちました。
まずは、演出家の松永さんとスズ子ちゃんの二人だけのやりとり。
松永さんがスズ子ちゃんにチョコレートを食べさせた上に、スズ子ちゃんのおでこにキス。
その瞬間「キスの味はチョコの味」というリリーの言葉がスズ子ちゃんの頭の中をかけめぐる。
次週のサブタイトルは「義理と恋とワテ」ですが「恋のフラグ」が立ちました。
一方の秋山美月もまたスズ子ちゃん以上にわかりやすい「恋のフラグ」が立ちました。
そして、ワンカットだけ登場して「下品」という捨て台詞を吐いた茨田りつ子。
次週以降、主要登場人物になりそうな匂いを存分に漂わせての登場。
強烈なライバルがあらわれることで「福来スズ子」はさらに磨きがかかるのかも。
最後のフラグは悲しいフラグ。
いつもは銭湯の番台にいるはずのツヤさんがそこにはいない。
どうしたのかと思ったら寝込んでいる。
六郎くんはツヤさんの状態を「ただの風邪」と言っていたけど、六郎くんの言うことはまったくあてになりません。
翌々週のサブタイトルは「母の死」です。
そのフラグも早くも立ってしまいました。
予習レビューと史実のリアルエピソード
今回、ドラマの中で東京の梅丸楽劇団(UGD)の旗揚げ公演を迎えます。
史実の松竹楽劇団(SGD)の旗揚げ公演はどのような様子だったのか、以下に簡単にまとめてみます。
笠置シヅ子さんが上京したのが昭和13年(1938年)4月21日。
その一週間後の昭和13年(1938年)4月28日、帝国劇場にて松竹楽劇団(SGD)の旗揚げ公演が行われました。
旗揚げ公演の出し物は『スウィングアルバム』。
笠置シヅ子さん「ロケットガールズ」と呼ばれる30人からなるラインダンスチームと交互にステージの上に登場しました。
なお今週のサブタイトル「バドジズってなんや?」の由来である楽曲『ラッパと娘』は、旗揚げ公演の翌年、昭和14年(1939年)7月に帝劇で上演された『グリーン・シャドウ』の挿入歌です。
下宿先
ドラマの中で上京したスズ子ちゃんは小村夫妻が営む下宿屋に下宿します。
一方、史実の笠置シヅ子さんの下宿先はどこだったのか?
史実では大阪の松竹歌劇団で演出を担当していた山口國敏氏が、東京の松竹楽劇団の創設にともない上京。
山口國敏氏の東京・中野の自宅に笠置シヅ子さんは下宿していました。
なお、笠置シヅ子さんの月給は200円で当時の20代女性の給料としては高額でした。
しかし200円のうち150円を実家に仕送り。
20円は下宿の家賃。
残りは30円。
30円では、同僚たちと食事など行くこともできずもっぱら稽古に打ち込んでいたため、劇団内では孤立していたと、笠置シヅ子さんの自伝に記されています。
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朝から圧巻のステージパフォーマンス!
ドラマということを忘れさせるような『ラッパと娘』の、しかもフルコーラスは、あたかも歌番組を観ているようでした。
バンドとの息もぴったりで、羽鳥先生もノリノリ。
スウィングの女王・福来スズ子爆誕の瞬間でしたね。
美月ちゃんのタップとダンスも、見ごたえバッチリでした。
そして、茨田さんの存在感!
あのおでん屋さん、やっぱり二人の行きつけになりましたね。
ツヤさん、寝込む。
心配。
スズ子さんスイング加速。ただ好事魔多し。松永さんとの距離感接近。ただ片思いっぽい。秋山さん何言い出す。やけ酒?気付酒?段々、趣里さんが笠置さんに見えてきた。東京での初公演、見事なタップ。初舞台スズ子さん絶好調。ツヤさん心配。大丈夫か?
ステージシーン、何と関西ジャズテナーサックスの重鎮、宮 哲之さんがバンドメンバーでご出演??
わて、ほんまに、良ぅ云わんわ!!
いや~見いっちゃったよ
すんばらしい歌とダンス
それを一瞬で持っていった茨田さんの圧倒的存在感
「下品ね」、お~っ背後に批判されてる清水アキラさんと淡谷先生を隣で介助している生田悦子さんが見える
今日は明と暗。
見応えのある舞台を丸ごと見せて、大盛況で盛り上がる中、ひっそりと
お母さんが寝込んでいる。次週予告でスズ子が涙流して歩いている映像。
視聴者は不安で週末を送れないじゃないですか。