2024/1/19(金)第16週「ワテはワテだす」
あらすじ
スズ子が喜劇王・タナケンと共演する舞台『舞台よ!踊れ!』の開演日を迎えました。稽古中にタナケンからすべてを受け止めると言われていたスズ子は、大阪弁で初の芝居に挑み観客を沸かせました。
スズ子はまた、その日の舞台で羽鳥の新曲『コペカチータ』を披露し観客の喝采を浴びました。舞台が終わり、エノケンはスズ子に告げました。スズ子の面白さは天性のものだ。自分らしく演じればいいと。
その舞台は大好評で、タナケン・スズ子のコンビは世間の注目を集めるようになりました。そんな中、小夜がサムと旅立つ日を迎えました。スズ子に見送られ、小夜はサムとともにアメリカへと旅立ちました。
それからほどなくしてスズ子と愛助は村山興業の東京支社に呼び出されました。スズ子を呼び出したのはトミの秘書室長を務める矢崎でした。矢崎は、トミからの伝言をスズ子と愛助に告げました。そろそろ結婚を考えろ。そのためにスズ子は歌手をやめろと。
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感想
小夜ちゃんがサムと一緒に渡米するまで。
スズ子ちゃんがタナケンと共演する舞台の初日を迎えるまで。
そして、小夜ちゃんとスズ子ちゃんが、今週のそれぞれのゴールに向かう中で自分らしさを発見し「ワテはワテだす」と思うまでの2つのストーリーが終わりました。
今週の振り返り:小夜ちゃん
宝くじを買ったのは小夜ちゃんの自分らしさ発見のきっかけでした。
小夜ちゃんが宝くじに託した夢は、好きなものを食べたいというささやかな夢。
その夢を口にした後、自分の夢を小夜ちゃんは恥じました。
しかし、その夢を恥じることはないと励ましたスズ子ちゃんはまた、小夜ちゃんは小夜ちゃんのままでいい、みたいなことを言いました。
自分らしさ、なんていうことを追求できるのは子供の頃か、大人だったらよっぽど経済的な余裕がある人のみ。
小夜ちゃんは子供のころといえども貧しい境遇にあったので自分らしさなんて考えたこともなかったかと。
そして今に至るまで、そもそも自分らしさなどという概念すら頭になかったかもです。
スズ子ちゃんに励まされたあの場面。
わずかな時間でしかも地味な演出だったのでそのときは気がつきませんでしたが、小夜ちゃんにとっては人生の転機だったような気がします。
今にして思えば、小夜ちゃんがスズ子ちゃんに弟子入りを懇願した理由。
弟子入りを懇願した場面では、スズ子ちゃんみたいな歌手になりたいと言ってましたが、本当になりたかったのは自分らしい自分ではなかったか。
しかし、当時の小夜ちゃんは自分が何を望んでいるのか自分でもよくわからなかった。
だから憧れの歌手であった福来スズ子が、自分のなりたい姿になってしまっただけだったのかもしれません。
宝くじのエピソードに戻ります。
小夜ちゃんが宝くじを買った日の夜、スズ子ちゃんに励まされたのが小夜ちゃんの人生の転機でした。
そして、人生の転機を経験している真っ只中で出会ったのがサム。
そしてサムとの出会いが小夜ちゃんの人生を大きく変えることになりました。
こうして今週を振り返ってみて思うこと。
今週は、人生がドラスティックに変わった小夜ちゃん週でした。
今週の振り返り:スズ子ちゃん
小夜ちゃんが自分らしさを発見して人生が変わったのに倒して、スズ子ちゃんはこれまでずっと自分らしく生きてきました。
だからスズ子ちゃんが自分らしさに向き合っても、今さら小夜ちゃんみたいに人生が変わるほどのインパクトはありません。
そんなスズ子ちゃんが今週、自分らしさに向き合うことになった理由は何か?
そこで思い出すのが羽鳥先生の言葉です。
羽鳥先生は「福来スズ子」が、エノケンとの共演によって新境地を開くことを望んでいました。
そして羽鳥先生の願いは達成されました。
羽鳥先生の願いが叶ったことで、演劇界には「福来スズ子」という新しいスター女優が誕生しました。
「福来スズ子」らしさを損なわないまま「福来スズ子」は新たな市場への参入に成功したわけです。
小夜ちゃんは自分らしさと向き合って新しい世界に旅立ちました。
スズ子ちゃんもまた、新境地を開いたことで、これから人生が大きく変わってゆくのかもしれません。
次週予告
女優デビューとはまた別の理由で、次週からスズ子ちゃんの人生が大きく動き出す予感でいっぱいです。
今回の最後で、ついに「結婚」の二文字が出てきたので。
また、歌手だけでなく女優としても「福来スズ子」らしく活動できると確信できた直後に歌手をやめろとトミさんからの伝言。
予告映像の中の羽鳥先生もかなり動揺していました。
ちょっとだけネタバレになりますが、来週と再来週の二週でスズ子ちゃんの人生は大きく変わります。
今週は小夜ちゃんの人生が大きく変わる週でしたが、次週からはスズ子ちゃんの人生が大きく動き始めます。
予習レビューと史実のリアルエピソード
エノケンは戦前、古川ロッパと人気を二分していました。
しかし戦後になって、エノケンも古川ロッパも戦前の勢いを失いつつありました。
そんな中、終戦の翌年にエノケンは笠置シヅ子さんとコンビを組んで勢いを回復。
それに対抗する形で、古川ロッパもエンタツ・アチャコと組んで勢いを回復しました。
それからほどなくして、戦前に人気を二分した二人が終戦の翌々年に初の共演を果たします。
昭和22年(1947年)、エノケン劇団とロッパ一座が有楽座で合同公演を開催。
この合同公演の大ヒットを二人が主演する映画も製作されました。
映画のタイトルは『新馬鹿時代』。
前編・後編の二部からなり、前編は昭和22年(1947年)10月12日、後編は同年10月26日に公開されました。
本作ではまた、主題歌『ちょいといけます』を、エノケンと古川ロッパがデュエットで歌い、二人の初のデュエット曲になっています。
なお本作の音楽を担当したのは『エール』の主人公の実在モデル・古関裕而氏。
また、名優・三船敏郎が初めて映画に出演したのが本作でした。
さらに本作の助監督には『ゴジラ』の本田猪四郎氏。
脚本は後に黒澤明の傑作を次々に執筆することになる小国英雄氏が担当しています。
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「コペカチータ」ってバリーマニロウの「コパカバーナ」と似てますなあ、曲タイトルの響きがなんですがね(曲調も似てるといえば似てるか?)
「コパカバーナ」よく流れてましたね
陽気なリズムに対して歌詞はかなり物騒なモンでしたね、ミルマスカラスでおなじみの「スカイハイ」の歌詞が失恋した野郎のメソメソしたものだったことに匹敵する歌詞と曲調のアンマッチでしたね
ジャックケネディ選手は無精ヒゲ生やしてGIカットにしてタイツも黒にしたらいいんじゃないかなと個人感
思えば小夜ちゃん、宝くじで一等賞を引き当てたんですね。
素敵な感想
舞台は浅草軽演劇風、だけど吉本新喜劇も混ざってる。タナケンさんのくるりんぱ。「答えは自分で探し出すものです。」けだし名言です。「キートンの映画ポスター送って。」この場でそれ?別れの涙。四つ葉のクローバー。「小夜ちゃんに先越されるとは。」坂口さん「嫌味な奴や。」矢崎役の三浦さん確かもともと芸人。来週はまたまた波乱の予感。