ブギウギ

スズ子にトミの訃報届く / ブギウギ 第104回

2024/2/28(水)第22週「あ〜しんど♪」

あらすじ

トミが亡くなりました。知らせを受けたスズ子は、愛子を連れて葬儀に参加。葬儀の席で、スズ子は久しぶりに坂口や矢崎と再会しました。矢崎はスズ子に言いました。生前のトミはスズ子のレコードを集めタナケンとの共演映画も見ていたと。

トミの葬儀には山下も参加しました。長年トミに仕えてきた山下は、トミの遺影の前でいつまでも佇んでいました。帰宅したスズ子は愛助の遺影にトミの葬儀に参加したことを報告。一方、東京に戻った山下はすっかり力を落としていました。

その数日後、スズ子は羽鳥から新曲『買い物ブギ』の楽譜を渡されました。これまでの羽鳥の曲と比べて難しい歌の練習にスズ子が励んでいると、山下が改まった態度でスズ子を訪ねてきました。

スズ子と向き合った山下が口を開きました。マネージャーをやめさせてもらいたいと。スズ子は拒むものの、山下の決意はくつがえりませんでした。その数日後、山下は後任のマネージャー候補を連れてスズ子のもとにやって来ました。

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感想

トミさん

トミさんが亡くなりました。

生前、トミさんは坂口さんと矢崎さんに厳命したのだとか。

病気のことは社外に漏らすな。

スズ子ちゃんにも言うなと。

スズ子ちゃんも言ってましたが、自分の病気のことで誰かに心配かけまいとするその姿勢。

亡き愛助くんにそっくりです。

というか愛助くんがトミさんにそっくりなのでしょうが・・・

そんな似ている母と子は、趣味もまた似ているのでしょうか。

生前のトミさんはスズ子ちゃんのレコードを集めたり、タナケンの映画を観に行ったりしていたらしい。

母と子で趣味が似ているからトミさんもまたスズ子ちゃんの歌や芝居を好んだのか。

それとも愛助くんが心を震わせたものに触れてみたかったのか。

福来スズ子に心を驚かせた愛助くんの心の追体験をしてみたかったのか。

もはやトミさんの気持ちは誰にも分かりませんが、愛助くんを亡くした後に福来スズ子ファンになったトミさんの姿をじっくりと見てみたかった。

また、スズ子ちゃんはトミさんともっと話をしたかったとも言ってました。

視聴者としても、スズ子ちゃんとトミさんの会話の場面をもっと見てみたかった。

とりわけ福来スズ子ファンになったトミさんとスズ子ちゃんとの会話を。

また、福来スズ子ファンでありつつもその道のプロ中のプロとしての立場からのトミさんによるスズ子ちゃんの仕事への評価も聞いてみたかった。

トミさんとスズ子ちゃんの会話は今となっては望めません。

しかし福来スズ子ファンになったトミさんの日々をスピンオフで見てみたい。

そんな気持ちでいっぱいになったトミさんの葬儀場面でした。

山下さん

山下さんの姿があまりにも切ない。

自分の病気のことを社外には決して口外するなとトミさんは厳命しました。

すでに村山興業を退職した山下さんは確かに「社外の人」です。

しかし山下さん自身は自分が「社外の人」という意識はまずないでしょう。

山下さんは今もなお自分の人生を捧げた村山興業を愛しているはずです。

退職はしたけれど心は村山興業の一員のままでいることでしょう。

しかし「社外の人」であることは厳然たる事実。

山下さんは大人なので、そのことを重々に承知しているはずです。

また、坂口さんが山下さんについてこうも言いました。

「村山興業を盛り上げた戦友」と。

まだ現役の坂口さんや矢崎さんよりも退職まで勤めあげた山下さんの方が村山興業で過ごした時間は長いはず。

さらに考えられるのは山下さんが村山興業に所属していたのは村山興業の草創期であることも考えられます。

坂口さんや矢崎さん以上にトミさんと苦楽をともにしたこともあり得ます。

そんな山下さんですが今は「社外の人」。

「社外の人」でありながらもわずかに残っていた心のつながりもトミさんの死によって消えてしまった。

トミさんの遺影の前でたたずむ山下さん、何を想っていたのでしょうか。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

『買い物ブギー』誕生

今週の後半では『買い物ブギー』完成までのストーリーが描かれます。

さらなるヒット曲をレコード会社から求められたスズ子ちゃんが羽鳥先生に新曲の相談。

しかし、そのころ羽鳥先生の中ではブギの曲はネタ切れ状態。

そんな中、買い物カゴを持つスズ子ちゃんの姿に羽鳥先生は着想を得て『買い物ブギー』を作曲。

それがドラマの中で描かれる『買い物ブギー』誕生の瞬間です。

一方、史実での『買い物ブギー』誕生の瞬間は次のとおりです。

昭和24年(1949年)ごろ、羽鳥良一氏はひょう疽(ひょうそ)で入院していました。

ひょう疽とは指先に炎症と強い痛みを起こす細菌感染症です。

入院中の羽鳥良一氏を笠置シヅ子さんが見舞いに訪問し新曲の依頼をしました。

そのときに羽鳥良一氏がひらめいたのは上方落語の『無いもん買い』。

レコーディングは昭和25年(1950年)2月11日。

レコードの発売は同年6月15日。

同年5月21日に公開された松竹映画『ペ子ちゃんとデン助』劇中でも、ペ子ちゃんを演じる笠置シヅ子さんが『買い物ブギー』を歌う映像が挿入されています。

また笠置シヅ子さんは昭和27年(1952年)の「第2回NHK紅白歌合戦」で『買い物ブギー』を歌っています。

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POSTED COMMENT

  1. ひまじん より:

    今までの曲の譜面には何故か調子記号入ってない場合が多かったけど、今日の「買物ブギ」の譜面にはちゃんとCマイナーのフラット三つ入ってるし、すず子もちゃんとキー外さずCマイナーで自宅練習してて不思議?

  2. ふー#さん より:

    なんか、今日の回が「わろてんか」の最終回だったような感じをしています。

  3. 丹善人 より:

    山下さんが「社外の人」というよりも、坂口さんも矢崎さんもスズ子とは
    接触がないから漏らすことはないけれど、山下さんは表情に出たり、
    何かの拍子で気づかれてしまう可能性もあったから話さなかったのでしょう。
    スズ子の身近にいた経験を持つ坂口さんだから、そういう配慮を
    していたのだと思います。決して村山とは過去の人、などと思ったのでは
    ないと思います。

  4. 還暦のたつお より:

    名乗る程の者ではないでおま様、石野真子さんは今の大河に平安貴族の奥方役で出ておられます。旦那様役は益岡徹さん、娘さん役は黒木華さん。真子さんの顔立ちと雰囲気はドラマに良く合ってます。

  5. 還暦のたつお より:

    葬儀の席、病の事をスズ子さんに教えなかったのは、トミさんなりの矜持。親族で後継者だった林正之助さんは出てこない。「買い物ブギ」羽鳥先生天才のひらめき。なぜか先生大阪弁に戻り。山下さん辞職、トミさんの死が影響。後任は甥、中の人はキングカズの息子?

  6. 名乗る程の者ではないでおま より:

    もうね後ろ姿がキングカズの私服姿そのものなんよ、カズ世代のワイとしてはそれがたまらなく嬉しいんよ

  7. 丹善人 より:

    東京人と春日部人(シンチャンと同郷)がそろって大阪弁。
    そんなときに、山下さんの引退。ややこし、ややこし。
    まあ、トミさんが頑張っているから自分も頑張れたのでしょうが。

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