2024/2/29(木)第22週「あ〜しんど♪」

あらすじ

スズ子のマネージャーを辞めると言い出した山下が、後任のマネージャーとして甥の柴本タケシをスズ子に紹介しました。しかし、やる気だけで経験のないタケシをマネージャーとして迎えることがスズ子は不安でした。

スズ子は改めて山下を引き留めようとしました。しかし、山下の決意をくつがえすことはできませんでした。スズ子はやむなく山下の決断を受け入れ、タケシを新たなマネージャーとして迎え入れました。

その数日後、スズ子が不在のときに山下がスズ子の家にやって来ました。山下は家政婦の大野に愛助への愛情や愛助を亡くしたときの気持ちや、マネージャーを辞めると決めた気持ちを打ち明けました。

そんな中でスズ子の新曲『買い物ブギ』を羽鳥が完成させました。ほどなくしてスズ子は新曲を披露するワンマンショーに向けて稽古を開始。しかし稽古中にタケシは居眠りをし、スズ子を怒らせてしまいました。

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感想

山下さんが引退

前回「心の戦友」を失った山下さんが引退を宣言しました。

山下さんが言いました。

「マネージャー人生はトミ社長のもとで始まった」
「ボンの面倒を見るようになった」
「ボンの頼みでスズ子ちゃんの手伝い」

しかしトミさんが亡くなってしまった。

トミさんの死去によって、山下さんとスズ子ちゃんの二人がいなくなってしまった。

そのため心の糸が切れてしまった、と。

今にして思えば山下さんがスズ子ちゃんのマネージャーを引き受けたのは、スズ子ちゃんのためではなく愛助くんのためです。

その愛助くんが亡くなってしまった。

しかし愛助くんが幼いころから面倒を見てきた山下さんにとって、愛助くんのための仕事はトミさんのための仕事に等しいものだったのでしょう。

ところがトミさんも亡くなってしまった。

直接仕えていた愛助くんも亡くなり、間接的に仕えていたトミさんも亡くなった。

なので山下さんは心の拠り所を失ってしまったのかもしれません。

あるいは、単純に「戦友」を亡くしたことでガックリきてしまった、ということも考えられます。

山下さんの人生の最盛期の思い出は、おそらくトミさんのもとで働いていた思い出が大部分を占めているかと思います。

そんな大事な存在のトミさんがこの世からいなくなった。

なので山下さんの心の真ん中にポッカリと大きな穴が空いてしまったのかもしれません。

山下さんの心の中は様々な解釈ができるかと思いますが、確かなことが一つ。

前回の、トミさんの遺影の前でたたずむ、心なしか小さくなってしまった山下さんの姿が今回の山下さんの宣言によって回収されました。

山下さん、おつかれさまでした。

タケシくん

山下さんの甥っ子の新しいマネージャー・タケシくん。

彼の危なかったしい姿を見てふと思いました。

もしかしてタケシくんは山下さんの若い頃の姿?と。

長い年月、あのトミさんに鍛え上げられただけのことはあって山下さんのマネージャーとしての仕事ぶりは確かなものでした。

しかしブログ主には一つだけ解せない点がありました。

どうしてそんな優秀なマネージャーに、トミさんはチビ愛助くんの子守りを託したのだろうかと。

愛子ちゃんがタケシくんにすぐになついてしまう姿を見てふと思いました。

愛子ちゃんがタケシくんにすぐになついてしまったように、チビ愛助くんもまた山下さんにすぐになついてしまったのだろうと。

ところがその当時、山下さんはあんまり仕事はできなかった。

だからトミさんは愛助くんの子守りを山下さんに任せた。

愛助くんの子守りをしながら山下さんは少しづつ仕事を覚え、ついにできるマネージャーとして成長した。

そんな山下さんの過去を、タケシくんの姿を見ながら妄想してしまいました。

もしそんな過去があったとしたら、今のタケシくんは危なかったしいですが近未来のタケシくんは、スズ子ちゃんを支える立派なマネージャーになるのはほぼ確定。

最終週も近づいてきましたがタケシくんの成長、どこまで見られるのかな?

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予習レビューと史実のリアルエピソード

『買い物ブギー』発想の源・上方落語『無いもん買い』

『買い物ブギー』発想の源となった上方落語『無いもん買い』のお話はざっくりと次のとおりです。

ヒマを持て余す清八と喜六の二人は「無いもん買い」という遊びをするために街へ。

かつての大阪の商家では、その日の最初の客が買い物をしないのは縁起が悪いと考えられていました。

そこで、清八と喜六は店にまずないであろうものを買うと言って店主を困らせます。

例えば、金物屋では

「歯がギザギザになっていないノコギリ」
「引き出しのついた金ダライ」

古手屋(古着屋みたいなもの)では

「半袖・半ズボンになったモーニング」
「三角形の座布団」

また、和菓子屋では巨大なぼた餅を作らせ、その巨大なぼた餅を竹の皮で包めと注文するものの、そんな巨大な竹の皮は存在しない、といった具合。

オチは魚屋のやり取り。

鯛(タイ)をめぐって清八と喜六にやり込められてしまった魚屋の店主。

その様子を見ていた店主の妻は呆れて「あんたはホンマに体(たい=威厳)のない人や」と店主をなじる。

妻の言葉に対して店主は

「いや、タイ(=鯛)があったさかい、こんな目におうたんや」

と応えるというものです。

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