虎に翼

寅子が働きすぎで倒れる / 虎に翼 第38回

2024/5/22(水)第8週「女冥利に尽きる?」

あらすじ

直道が家族に見送られながら出征しました。一方の寅子は、仕事で多忙を極めるにもかかわらず、妊娠して以来体がだるいのが悩みの種でした。さらに寅子は、明律大学での講演を引き受けることになりました。

そして迎えた明律大学での講演会当日。その日も体調がすぐれない寅子は、講演会が始まる直前に倒れてしまいました。寅子は医務室に担ぎ込まれ、医務室で目を覚ました寅子は、妊娠した事実を穂高に打ち明けました。

寅子が妊娠したことを知った穂高は、出産まで体を労わるよう寅子に助言。しかし穂高の助言に対して寅子は激しく反発しました。寅子は心配でした。自分がここでやめたら女性が法の世界に入る道を閉ざすことになると。

そんなある日。轟に召集令状が届き故郷の佐賀に帰ることになりました。轟と別れを告げた寅子が事務所に戻ると、事務所には穂高が訪れていました。寅子が大学で倒れたことを雲野に知らせた穂高は、寅子に詫び始めました。

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感想

直道くんに召集令状

今回、始まって早々のタイミングで直道くんに召集令状が。

赤紙を手に、その場で呆然と立ち尽くす花江ちゃん。

花江ちゃんの異変に気づいたはるさんは、花江ちゃんが手にしたものを見て何が起きたのか察する。

はるさんが花江ちゃんを抱擁。

泣き崩れる花江ちゃん。

その間、交わされたセリフは花江ちゃんの「お母さん」だけ。

召集令状を受け取る妻や母の場面は、これまでたくさん見てきましたが、それらの中でも最も悲しい描写の一つになりました。

直道くんの二つの予言

出征が決まった直道くんが二つの予言をしました。

二つの予言のうち、二つ目は家族に見送られながら戦地に旅立つ場面。

直道くんはトラちゃんに言いました。

「俺にはわかる、お前は元気な男の子を産むと」

この直道くんの予言に対してトラちゃんは即答。

「お兄ちゃんがそう言うなら、生まれてくるのは女の子だね」

このトラちゃんの切り返しが、直道くんの一つ目の予言の暗いフラグとなりました。

直道くんの一つ目の予言です。

「俺にはわかる、日本はこの戦争に勝って・・・」

です。

直道くんが「日本はこの戦争に勝って」というなら、日本は負けるということです。

トラちゃんが女の子を出産した瞬間が、直道くんの予言が外れることが確定した瞬間になるのでしょう。

しかし直道くんの今回の二つの予言には希望が残されています。

直道くんはトラちゃんに対して「元気な」男の子を産むと予言しました。

「元気な」の部分だけは直道くんの予言が当たるようです。

ということは

「日本はこの戦争に勝って・・・」

に続く直道くんの予言は当たるのでしょう。

直道くんは言いました

「日本はこの戦争に勝って、子供たちにとって良い国になる」と。

「元気な」の予言が当たるように、「子供たちにとって良い国になる」の予言も当たりますように。

追い詰められたトラちゃん

トラちゃんが追い詰められています。

久保田さんと中山さんが弁護士をやめたことで女性弁護士は自分一人。

自分がここでやめてしまったら、女性が法の世界に進む道を閉ざすことになってしまう。

自分だけは残らなければ。

しかし、体がだるい、眠い、胃の調子も思わしくない。

そんな焦りの中、トラちゃんは穂高先生の助言が受け入れられなかった模様。

穂高先生に強い言葉で言い返すトラちゃん、意外な姿を見ました。

トラちゃんが穂高先生と再び向き合う場面が次回の冒頭で描かれるようですが、トラちゃんの焦りはそこでどのように回収されるのでしょうか。

轟くんも出征

轟くんも出征することになりました。

召集令状が届いたことを、トラちゃんとよねちゃんに知らせる轟くん。

トラちゃんは世間の慣習に習って、轟くんの報告に対して「おめでとうございます」と返しました。

しかしよねちゃんは、やっぱりよねちゃんでした。

世間の慣習通りの挨拶の言葉は口にしない。

口にした言葉は一つだけ。

「死ぬなよ、轟」

このよねちゃんの言葉、グッときました。

よねちゃんに轟くんは応えました。

「俺を誰だと思ってるんだ?」

俺たちの轟、帰ってきますように。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

直道くんの「俺にはわかる」予言

今週、直道くんが出征します。

史実でも同様の出来事があります。

ただしリアルトラちゃんには兄はいませんでした。

リアルで出征したのはリアルトラちゃんの弟の一郎さんです。

弟の一郎さんは、昭和19年に召集を受け輸送船「富山丸」で沖縄へ。

しかし、その輸送船が米軍の魚雷を受けて沈没し死亡。

遺骨はなく、遺品と戦時広報だけが届いたそうです。

話をドラマの中の直道くんに戻します。

出征する際に直道くんは得意の「俺にはわかる」予言を2つします。

予言のひとつは、トラちゃんのお腹の中の赤ちゃんの性別についての予言です。

直道くんは「俺にはわかる」と言って予言します。

元気な男の子が生まれるだろうと。

ちなみに今週、トラちゃんは女の子を出産します。

直道くんの「俺にはわかる」予言、安定のハズレっぷりです。

そして、そんな安定のハズレっぷりを見せる直道くんのもう一つの「俺にはわかる」がとても恐ろしい。

直道くんは何を予言したのか。

直道くんは言いました。

俺にはわかる。日本はこの戦争に勝って、もっともっと良い国になっていくって。

2つ目の予言の中には、さらに2つの要素が含まれています。

「戦争に勝つ」と「良い国になる」の2つです。

前者は安定のハズレっぷり、すなわち敗戦のフラグなのでしょうか。

後者は・・・

せめて後者の予言は当たってほしいものです。

直道くん、たまには「俺にはわかる」が当たるときがあるので。

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POSTED COMMENT

  1. ずんこ より:

    直道さんの「俺には分かる」は、優しさなのでしょうね。
    相手に希望を持たせるための、彼の優しさ。
    悲しい優しさ。

    穂高先生、優先順位を考えて、と言っているのだと思いますよ。
    自分のお腹に宿った子どもを産むことは、他人に代わってもらえないから。
    自分にしかできないことをまずは大切に。
    女性「弁護士」であることは、一旦置いておくことも出来る。
    次世代に望みを託すことも出来る。

    穂高先生は世代を重ねてでも女性全体の底上げを考えていて、トラちゃんは今の時代で自分が成し遂げたいと考えているのかな。
    トラちゃんはあまりにも、なんでも一人で抱え込み過ぎですね。

    桂場さん、ずっとトラちゃんを気遣っている。

  2. 還暦のたつお より:

    山本長官戦死、一式陸攻、P38戦闘機。護衛の零戦。同時に直道さん出征。俺にはわかる。口ではああ言うけど直道さんもう勝てないのは分かっていたのでは?久しぶりの大学、思い出とプレッシャー。桂場さんの指摘は正しかった。直後に気絶。一人で抱え込んでは。穂高先生の格言。寅子さんは逆に解釈。プレッシャーで落ち着いて考えられなくなってる。夫婦間は円満なのに。えっ轟さんも出征。轟さん生還して欲しい。穂高先生の配慮。寅子さんが職場で妊娠の事を伝えてないのを分かってたんだね。

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