2024/7/23(火)第17週「女の情に蛇が住む?」
あらすじ
職場で深田が杉田からマージャンに誘われるところを寅子が目撃。深田がマージャンに乗り気ではないことを知った寅子は、自分が参加すると申し出ました。しかし杉田は寅子を参加させようとはしませんでした。
そのころ寅子は、ある20歳の青年が起こした暴行事件を担当していました。暴行の被害を受けた19歳の少年・元木は、被害者であるその一方で、そのころ市内で頻発している窃盗事件に関わっていました。
ある日曜日。寅子は一人でライトハウスを訪ねると、店では涼子と玉が饅頭を用意して待っていました。その日の夕方、会合に出席するために涼子が店を出た後、寅子は玉と向き合う機会を得ました。
玉と再会して以来、いつも何かを言いたげな表情を浮かべている玉のことが寅子は心配でした。寅子と向き合った玉は口を開きました。お願いがある。力を貸してほしい。涼子を自由にしてあげたいのだと。
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感想
わずか15分の間によくぞこれだけ詰め込んだなと思うほど情報量が多い回でした。
しかし、盛りだくさんの情報がこれからどのように回収されるのかが今回のところはまったく見えない。
そう言う意味で謎の多い回でもありました。
麻雀
杉田弁護士が深田さんを麻雀大会に誘う。
でも深田さんは乗り気ではない。
麻雀の経験がないという以上に深田さんはそういった席が苦手なんでしょう。
そこに助っ人としてあらわれたのがトラちゃん。
トラちゃんなら、麻雀の上達早いかも。
でも杉田弁護士はトラちゃんを誘う気は一切なし。
女がやるものじゃない、みたいな言い方をして。
そんな杉田弁護士に対してトラちゃんが「はて?」
麻雀のエピソードは男性と女性の性差の議論についてのストーリーに発展するのかと思っていたら、後半で航一さんが麻雀好きという話で仮の回収。
そして航一さんが麻雀エピソードに絡んできたことで、麻雀エピソードは男性と女性の性差の議論についてのストーリーとして回収されることはなさそう。
落とし所はどんなところになるのか?
優未ちゃん
学校に友達がいないと言っていた優未ちゃん、友達の輪の中に入れてもらえました。
しかし友達の輪の中に入った優未ちゃんの表情が気のせいか「すんっ」に見える。
心から喜んで友達の輪の中に入ったようには見えません。
一方、家庭内では相変わらず優未ちゃんはお母さんの前でも「すんっ」。
ところが稲さんにはあっという間になついてしまいました。
優未ちゃんもまた、落とし所が見えないキャラです。
刑事事件
暴行事件を起こした子は20歳。
暴行された子は19歳。
暴行された19歳の子もまた別の犯罪を犯している。
19歳と20歳、わずか1年の差で扱いが異なることが解せない20歳の青年。
この20歳の青年の疑問から大きなテーマが語られ始めるのかなと期待したら、今回それはなし。
こちらも落とし所が見えないままおしまい。
森口さんのお嬢さん
三条の名士、森口さんのお嬢さんが再び登場。
今回は法学部を目指している高校生らしい質問をトラちゃんにぶつけました。
勉強熱心な森口さんのお嬢さん。
彼女の熱心さが何らかの形で回収されるのはまだ先のことかと。
魔女ファイブの学生時代、玉ちゃんの英語学習が回収されたのも今になって。
森口さんのお嬢さんの法律の勉強の回収もまだ先のこと?
玉ちゃん
そして玉ちゃん。
前回も、そして今回も。
いつも何か思いつめたような表情を浮かべていた玉ちゃんがついに口を開きました。
「お願いがあります。お力を貸してくださ。お嬢さまを自由にして差し上げたい」
足の不自由な自分がいるせいで、涼子さまは自分がやりたいことを出来ないと玉ちゃんは思い込んでいるらしい。
この玉ちゃんの悩みも落とし所が見えません。
しかし、涼子さまもまた玉ちゃんに対して何かを抱えているらしく、今週の後半にはその「何か」が明らかになるはずです。
涼子さまと玉ちゃんの関係はどのように回収されるのでしょうか。
予習レビュー
今週、ついに再登場を果たす涼子さと玉ちゃん。
二人は新潟市内で喫茶店と学習塾を経営していました。
喫茶店の名は「ライトハウス」。
ライトハウス(lighthouse)とは「灯台」を意味する英語です。
そして「灯台」で思い出すのは、戦時中までよねちゃんが住み込みで働いていたカフェー「燈台」の存在です。
「燈」は「灯」の旧漢字なので、「燈台」=「灯台」です。
涼子さんがご自分の喫茶店に「燈台」を意味する「ライトハウス」という店名をつけたのは明らかによねちゃんが働いていた「燈台」へのオマージュでしょう。
では、どうして涼子さんは「燈台」にこだわったのか。
涼子さんが「燈台」に足を運んだときのことを振り返ってみました。
涼子さんが「燈台」に足を運んだのは、明律大学での大乱闘事件の後でした。
よねちゃんが小橋くんの股間をキック。
そのせいでよねちゃんは足を痛め、トラちゃんたちに下宿先まで送ってもらう場面がありましたが、あのときです。
あのとき涼子さんはよねちゃんに言いました。
「私もいざというときに股間を蹴り上げられる人でありたい」と。
涼子さんは戦後になって華族の籍を失いました。
戦後になって「いざというとき」を経験しているはずです。
そんな「いざというとき」の困難を「股間を蹴り上げられる人」になって乗り越えよう。
そんな決意を「ライトハウス」に込めたのではないか。
ブログ主はそんな想像をしています。
あくまでも憶測なのではずれたらごめんなさい。
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麻雀の件ですが、星さんは寅子との共通の話題が欲しかったのではないのかと思いました。
寅子が本を読んでいたので自分も読んで見たのかなと、男女云々の前に星さんの仄かな恋心かな、違うかもしれないけど。
接待賭け麻雀、わざと負けてお金を渡す、要するに隠れ賄賂。杉田さん今ならセクハラ発言、現代では女性のプロ雀士たくさんおられます。涼子さんと玉さんの間の微妙な空気。優未ちゃんが稲さんに懐くのは良いのだけれど。涼子さん、玉さんの介護。航一さん、杉田さんの麻雀大会のカラクリを察してる様。思い出のお饅頭。玉さんの様子がおかしい。寅子さん乗り出す。玉さんのお願い「お嬢様を自由に。」はて?