おむすび

兄夫婦を亡くした美佐江 / おむすび 第49回

2024/12/5(木)第10週「人それぞれでよか」

あらすじ

真紀を亡くしてから落ち込み続ける孝雄を美佐江は嫌っていました。そんな美佐江に、結は孝雄との仲直りをすすめました。そして美佐江との会話の中で、美佐江が兄夫婦を震災で亡くしていたことを結は初めて知りました。

そんな中、神戸栄養専門学校では、炊き出しの味が濃くなったり薄くなったりして、味が安定しない理由を班員たちが突き止めました。その情報をもとにして、結は炊き出しのための献立づくりに取り組みました。

一方、歩が孝雄の店に足を運び、改めて靴のカスタムを依頼。しかし孝雄は、歩の依頼を断り、歩を店から追い返しました。孝雄は歩の顔を見ると亡くなった真紀のことを思い出すのがつらかったのです。

その後、聖人は歩のことを謝るために孝雄の店を訪問。聖人との会話の中で、孝雄はアーケード設置に協力した理由を語り始めました。孝雄がアーケード設置に力を尽くしたのは商店街のためではなく真紀のためでした。

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感想

孝雄さんが商店街のアーケード設置に積極的だった理由

孝雄さんが商店街のアーケード設置に積極的だった理由がようやく語られました。

すべて亡くなった真紀ちゃんのためだったとは。

そしてきっと、亡くなった奥様のためでもあるのでしょう。

震災前の真紀ちゃん曰く、お母ちゃんだったらきっと賛成する。

お母ちゃんの前で反対って言える?

真紀ちゃんのお母ちゃん、すなわち孝雄さんの奥様は商店街の人々との付き合いを大切にしていたらしい。

孝雄さんはその頃から不器用で人づきあいが苦手だったことが考えられます。

奥様はきっと、人づきあいが上手にできない夫の分まで、商店街の人々と交流していたのでしょう。

父親とは似ても似つかぬ真紀ちゃんのほがらかな性格からも、亡き奥様がどんな人だったかがわかります。

そして商店街の人々との付き合いは奥様に一任していたことも考えられる孝雄さん。

商店街のアーケードに奥様が賛成と言ったら、孝雄さんは何も言えなかったのかも。

そんな両親のことをよく理解している真紀ちゃん。

真紀ちゃんは、お母さんだったらアーケード設置に賛成するに違いないと考え、アンケートに回答したのかな?

でもアンケート提出前に、そのアンケート用紙を孝雄さんに見つかってしまったらしい。

美佐江さんが孝雄さんを嫌う理由

話が前後しますが、美佐江さんが孝雄さんを嫌う理由もようやく語られました。

そして、美佐江さんがドラマの中では語らなかった孝雄さんを嫌う理由も見えてきました。

美佐江さんは震災前に営んでいた惣菜屋が全壊。

惣菜屋の継続ができなくなりました。

その上に兄夫婦が火事で死亡。

かなり打ちのめされていたはずです。

しかし、下ばかり向いていられないと考え、とにかく何かを始めようとパン屋を開業。

銀行からお金を借りて再び立ち上がりました。

そんな美佐江さんの目に映る孝雄さんを想像してみました。

孝雄さん、娘を亡くしたものの、家と店は倒壊を免れました。

店があればすぐに再起できる。

下ばかり見ていないで済む環境があるわけです。

でも、そんな環境をいかそうとはしない孝雄さん。

美佐江さんから見たら、何やってんだこの男は?みたいな気持ちにもなってしまうかと。

一方で美佐江さんは大人なので孝雄さんの気持ちは痛いほどわかっているはず。

それ故に孝雄さんの悲しい気持ちに共感しすぎると、自分の気持ちも再び後ろに引っ張られかねない。

そんな複雑な気持ちになるのが怖くて、あえて孝雄さんを嫌っているのかも。

悲しみを背負った二人の大人のドラマ。

明日あたり回収に向かうのでしょうか。

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予習レビュー

今週は孝雄さんのとった「謎の行動」の理由が明かされます。

孝雄さんのとった「謎の行動」とは、かつては反対していた商店街のアーケード設置計画に積極的に関わった行動です。

そして週の最後には孝雄さんの心の再生のフラグが立つ記念すべき瞬間も描かれます。

孝雄さんのとった「謎の行動」の理由

震災前、孝雄さんがあれほど反対していた商店街のアーケード設置計画。

ところが震災から一年ほど経過したころ、孝雄さんが積極的に計画を進めた謎の行動をとったことはすでにドラマの中で語られました。

一体、孝雄さんに何があったのか。

本欄ではちょっとだけネタバレします。

孝雄さんの謎の行動。

理由は亡くなった真紀ちゃんにあります。

震災前、商店街の中でたった一人アーケード設置計画に反対を続けるお父さんのことが真紀ちゃんは心配でした。

商店街の人々の中で孤立してしまうのが心配だったのです。

そこで真紀ちゃんはある行動に出ます。

その真紀ちゃんのある行動を孝雄さんが知ったのは知ったのは震災後。

すなわち真紀ちゃんが亡くなった後です。

お父さんを商店街の中で孤立させたくない。

そんな真紀ちゃんの心づかいに応える形で、孝雄さんは震災後にアーケード設置計画を積極的に進めることになるのです。

そして真紀ちゃんの気持ちに応え終わった孝雄さんは、再びいつもの落ち込んだ孝雄さんに戻ってしまうというわけです。

孝雄さんの心の再生のフラグ

今週はまた、孝雄さんの心の再生のフラグが立ちます。

ブログ主が考える孝雄さんの心の再生のフラグは二つあります。

一つ目のフラグは聖人さんの靴の修理。

前週、聖人さんは靴の修理を孝雄さんにお願いします。

孝雄さんは聖人さんからの依頼を初めは拒否。

しかし孝雄さんの腕の確かさに言及する聖人さんの言葉にうっかり乗ってしまいます。

今週に入り、孝雄さんは聖人さんの靴の修理を完成。

修理を終えた靴を聖人さんに届けようとするものの、米田家まで行けない。

ヘアサロンヨネダの前でウロウロしていると、そこに帰宅した歩ちゃんがやって来る。

孝雄さんは修理した靴を歩ちゃんに託してその場を去るのですが、歩ちゃんが修理された靴の仕上がり具合に感激。

古着の売れっ子バイヤーである歩ちゃんはあるアイデアを思いつき、そんアイデアが次週以降に孝雄さんの心の再生につながるのですが、本欄ではこれ以上は伏せておきます。

二つ目のフラグは夏休みこども防災訓練の開催当日。

会場での炊き出しで人員が不足することが判明。

しかし、皆さん自分の持ち場で忙しいので炊き出しまで手伝えない。

そこで、何もやることがない孝雄さんに手伝ってもらおうというまさかのアイデアが。

でも孝雄さん嫌いの美佐江さんは猛反対。

ところが・・・

美佐江さんは意外な行動に出て、その美佐江さんの意外な行動によって孝雄さんもまた意外な行動に出ます。

この孝雄さんの意外な行動。

この行動は誰の目にもわかる孝雄さんの心の再生のフラグになるはずです。

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POSTED COMMENT

  1. 名乗る程の者ではございません より:

    還暦のたつお様

    ご反応ありがとうございます
    ドラマの解説ありがとうございます
    ただ私が疑問だったのはドラマの内容やクオリティ等ではなく「ふてほど」と初めて聞いた略語が流行語大賞をとったことです
    「ふてほど=不適切報道」とネットでは多々呟かれていますがこれならばまだ納得いきますがね、「オールドメディア」「情報印象操作」等というワードが立て続けに呟かれる昨今ですので
    あと、下にコメント致しました倉吉観光協会制作「ホウキノクニカラ」ですがご視聴お薦め致します、私は中国地方の倉吉・倉敷・萩・津和野・尾道といった古くて美しい町が大好きです

  2. 還暦のたつお より:

    名乗る程の者ではございません様、「ふてほど」じゃなくて「不適切にもほどがある。」、個人的には面白かったです。今クリエイターを悩ませているコンプライアンスの問題を風刺し、ジェネレーションギャップで生じる小ネタギャグ、全体的には「バックトゥザフューチャー」のパロデイで構成されてます。結構笑わせてもらいました。

  3. 還暦のたつお より:

    炊き出し隊長、サッチンの励まし。町中華のマスター堀内正美さん。彼は長期間被災地に留まって支援活動してたんだよなあ。ナベさん歩さんと真紀さんと間違え。良い方向にいけばよいけど。

  4. 名乗る程の者ではございません より:

    サッチン役の山本舞香さんと美佐江さん旦那役の宇治菅真さん、鳥取県出身のこの二人は12年程前に倉吉が舞台のショートムービーで共演しています
    「ホウキノクニカラ」というタイトルで山本さんがやや陰キャの女子中学生で宇治菅さんがタイムスリップしてきた戦国時代武将の南条元続役でなぜか二人が倉吉の観光スポットを散策するというお話、個人的には結構おもしろかった、倉吉観光協会制作なので公式サイトから見れます

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