2025/6/11(水)第11週「軍隊は大きらい、だけど」
あらすじ
厩舎での不寝番で居眠りしているところを見つかった嵩は、幹部候補生試験の受験資格を剥奪されそうになりました。しかし班長の神野に頼み込まれた中隊長の島の温情によって受験し合格。嵩は、乙種幹部候補生になりました。
後に嵩が受験できたのは八木のはからいであることが分かりました。嵩は八木に礼を述べ、八木が幹部候補生試験を受けない理由を尋ねました。八木は軍隊の中で出世することを拒み、ささやかな抵抗を続けていると嵩に打ち明けました。
同じころ、高知ののぶのもとに次郎から手紙が届きました。次郎からの手紙の中には、のぶを励ますと言葉と同時に、のぶの言った通りにはならないと記されていました。次郎は日本の敗戦を遠回りな言い方でのぶに伝えたのです。
昭和19年(1944年)7月。嵩が入隊して二年目の夏、嵩は伍長になっていました。そんなある日、嵩のもとに千尋から手紙が届きました。千尋は海軍少尉になっており、嵩は複雑な気持ちを抱きました。その数日後、嵩は千尋と三年ぶりに再会しました。
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感想
次郎さんからの手紙
次郎さんから意味深な手紙が届きました。
「ここにいると分かることがある、残念ながら君の言っていた通りにはならないと」
手紙に記されていた「ここ」がどこなのか分かりませんが、「君の言っていた通り」だけはすぐに分かりました。
のぶちゃんもそれが何なのかを思い出したようです。
航海前から次郎さんは「君の言っていた通りにはならないと」と確信していたはずです。
でも次郎さんは大人なので「君の言うこと」に反論はしなかった。
しかし航海に出て改めて確信したのでしょう。
「君の言っていた通りにはならないと」
来週の後半では、そんな次郎さんの予言の通りになるようです。
ただし、次郎さんでも予想できなかった事態が発生します。
馬場さん
あの馬場さんがまさかの豹変。
小倉に転属した初日から嵩くんを殴打したあの馬場さんが急に人の良いキャラに。
しかも、嵩くんが歌う美術学校の意味不明の歌に合わせて楽しそうに踊る。
馬場さんの変化を素直に受け止めていいものなのか。
それとも・・・
馬場さんからすれば、数ヶ月後には嵩くんは自分よりも立場が上になる。
今からご機嫌とりをしようという考えなのでしょうか。
そういえば試験前に八木さんが嵩くんに告げたことを思い出しました。
試験に落ちたら仕返しされると。
受験する者は使役や当番を免除され優遇される。
そんな受験資格者の処遇への嫉妬心が、試験失格と同時に爆発するのでしょう。
しかし、からくも最悪の事態は免れました。
仕返しの逆の姿、それが今回の馬場さんなのかもしれません。
そして二年が経過。
嵩くんは伍長になりました。
新兵たちは柳井伍長に恐れおののくものの俺は殴らないと言う。
俺は殴らないということは、嵩くん以外の者はまだ殴るのをやめていないということ。
馬場さん、これからは殴らないと言ってましたが、実は嵩くんの前でだけいい格好をしていただけなのかも。
その後の馬場さん、どんな人になっているのか見せてほしいものです。
余談ですが、リアル嵩くんも厩舎の不寝番で居眠りして、幹部候補生試験の成績は優秀だったものの繰り下げで乙幹合格となりました。
リアル嵩くんはこれが幸運だったらしい。
その時一緒に受験して甲幹に合格した人はその後、激戦地の前線に送られその部隊は全滅したのだそうです。
リアル嵩くんがうっかり居眠りしていなければ、アンパンマンはこの世に誕生していませんでした。
千尋くん
久しぶりに千尋くんが登場しました。
海軍の白い軍服に身を包んで。
しかし嵩くんはどうやら複雑そう。
千尋くんが京都大学に進学しそこで法学を学んでいることが嵩くんの何よりの自慢だったから。
次回は嵩くんが複雑な心境を千尋くんに打ち明けるものと思われます。
そして次回は、千尋くんもまた、まさかの告白をするはずです。
この場面の放送日が来るのをブログ主はずっと楽しみに待っていました。
やっとその日が来ます。
予習レビューと史実のリアルエピソード
小倉連帯での軍隊生活
前週の最後の場面、高知連隊に入隊して早々に嵩くんは軍曹から殴られました。
小倉連隊に転属後も嵩くんは早々に殴られます。
そして、この「殴られる」が軍隊生活での日常になります。
この日常は史実の中のリアル嵩くんも経験しています。
リアル嵩くんが配属されていた小倉連隊では、何かミスをすると上官から殴られる。
また「精神を鍛え直す」ことを目的にして毎晩古兵から殴られる。
初年兵同士が殴り合いをさせられることもある。
痛みに気絶する者や脱走する者もいる一方で、殴られ続けるとそれにも慣れ、リアル嵩くんも殴られても平気になってしまったとのことです。
ドラマの中の嵩くんも、殴られても平気になってしまうのでしょうか。
そんな日常が繰り返される嵩くんの軍隊の生活は次のとおりです。
朝6時に起床ラッパで起床。
着替え、寝台の整備、点呼、そして朝食。
午前は共練。
午後は学科と共練。
そして午後6時に夕食。
この間、嵩くんは怒鳴られ殴られの繰り返し。
その後、就寝までが自由時間。
就寝は9時半。
睡眠時間だけは人並みにとれるようです。
嵩くんを気にかける八木さん
今週、ドラマの時間が何度かスキップします。
最初のスキップは、嵩くんが小倉連隊に転属してから三ヶ月ほどが経過。
嵩くんは班長の当番に任命されます。
嵩くんは軍隊の中で自他ともに認める劣等生です。
なので、劣等生の嵩くんがそんな役に任命されたことに誰もが疑問に感じます。
そして、嵩くんがそんな役割を得たのは八木の口添えがあったという噂が流れたりもします。
そんなある日、中隊長がやって来て馬場さんに『軍人勅諭』を暗唱を命じます。
でも答えに詰まる馬場さん。
馬場さん、記憶力はあまり良くないらしい。
すると中隊長は、同じことを嵩くんに命じます。
八木さんに命じられて『軍人勅諭』を暗記していた嵩くん、完璧な暗唱によって中隊長から褒められる。
嵩くんが班長の当番に任命されたこと、中隊長から褒められたこと。
いずれも八木さんのおかげです。
嵩くんの昇進
嵩くんが中隊長に褒められた数日後。
嵩くんと目黒くんは下士官室に呼び出され、幹部候補生試験を受けるように言われます。
中隊長が試験を受けさせる対象として嵩くんを指名したのだそうです。
これも八木さんが『軍人勅諭』を暗記するよう嵩くんに命じていたおかげです。
そして試験の前日。
厩舎番を命じられた嵩くんは勉強しながらうっかり居眠りをしてしまい、それを士官に見つかってしまいます。
そして試験の成績は良かったものの、居眠りのペナルティにより本来なら甲種合格のところ繰り下げて乙種幹部候補生に。
実は嵩くん、本来なら試験も受けられないところでした。
嵩くんが受験できたのは、神野班長がどうしても受けさせて欲しいと懇願したからでした。
そして、神野班長が嵩くんの受験を認めてほしいと懇願したのは、八木から頼まれていたことが後になって判明。
嵩くんを守り続ける八木さん。
しかし、八木が自分にどうして目をかけてくれるのか嵩くんはすぐには分かりません。
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あれ、古参兵二名突然いい人になったぞ、もともといい人だったけど、軍隊という環境の中でダークサイドの方に引き込まれたのかな、それが嵩と出会った事で幾分人間味を取り戻したのかな?