2025/11/10(月)第7週「オトキサン、ジョチュウ、OK?」
あらすじ
トキがヘブンの女中になることを決意。ほどなくしてトキは、錦織の立ち合いのもと女中になる挨拶をヘブンにしました。トキの挨拶に対するヘブンの返答は、トキにとっても錦織にとっても意外なものでした。
ヘブンはトキが女中になることを断ったのです。困惑するトキと錦織に対してヘブンは。トキの腕と足を見せろと言いました。腕と足が太いトキは士族の娘ではないとヘブンは思い込んでいたのです。
錦織はトキが「天国町のラストサムライの孫」であると説明。ヘブンは誤解を謝罪しトキを女中として雇うことを決めました。しかしヘブンの女中になったことを家族に告げられたないトキは、花田旅館で働くことになったと嘘を言いました。
トキは受け取った給金を三之丞に渡しました。受け取りを拒む三之丞にトキは言いました。この金は自分の金ではない。「おじさまからおばさまへの心づかい」なのだと。トキはこの金で家を借りてタエを助けてほしいと三之丞に告げました。
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感想
ヘブンさんの誤解
実母であるタエさんの窮乏を目の当たりにしてヘブンさんの女中になる。
というよりラシャメンになるとトキちゃんが覚悟を決めたのが前週の最後の場面。
そして今週は錦織くんに案内されてヘブンさんに挨拶するところからスタートしました。
やっと女中が見つかったとヘブンさんに告げる錦織くん。
しかしヘブンさんはトキちゃんの腕を見せろだの足を見せろだのと謎のリクエストをする。
謎のリクエストの理由はすぐに判明。
腕が太かったり足が太かったりするのは武士の娘ではない証拠。
ヘブンさんはそのように思い込んでいたようです。
ちなみに腕や足が太いから武士ではないと思い込んでいたヘブンさんのこのエピソードは史実をモチーフにしています。
トキちゃんの実在モデルの小泉セツさんも腕と足が太いことを理由に武士の娘ではないと勘違いされました。
小泉セツさんの腕と足が太かったことには理由があります。
小泉セツさんは家の借金を返すために長年機織り工場で働いていました。
機織り工場の仕事は腕と足を使い続けるハードワーク。
そのため腕と足が太くなってしまったとのことです。
史実では小泉セツさんの腕と足が太くなってしまったその背景を説明することで誤解が解けたとのことです。
ドラマの中では「ラストサムライの孫」の一言で誤解が解けましたが・・・
ところでこれまで、勘右衛門とヘブンさんがからむ場面がいくつもありました。
ラストサムライである勘右衛門さんに感激するヘブンさん。
武家社会が崩壊するきっかけとなった西洋人を毛嫌いする勘右衛門さん。
二人のからむ場面はトキちゃんがヘブンさんの女中になった後に何らかの形で回収されるのだろうと思ってました。
まさかヘブンさんの誤解を解く場面でも回収されるとは。
というわけでトキちゃんはヘブンさんの女中になりました。
トキちゃんの二つの嘘
トキちゃんはヘブンさんの女中になりましたが、さすがに家族に打ち明けることができません。
花田旅館の女中になると嘘を言うトキちゃん。
嘘を言った相手はフミさんだけでした。
あのとき家にいたのがフミさんだけでよかった。
もし仮に司之介さんが在宅だったら根掘り葉掘りトキちゃんに聞いて面倒なことになっていたかも。
根掘り葉掘り聞かれたら嘘もバレやすくなりますから。
しかしトキちゃんが「花田旅館の女中になった」という話が司之介さんの耳に入るのは時間の問題です。
これから間違いなく面倒なことが起こるのでしょう。
トキちゃんはもう一つ嘘を言いました。
相手は三之丞くん。
トキちゃんは三之丞くんがお金の受け取りを拒むことを想定していたらしい。
だから傳さんから「受け取っていたお金」という嘘を事前に用意していたみたいです。
そして傳さんが存命中に受け取ったお金であるというリアリティを出すために、紙幣をしわくちゃにして経年劣化を演出する。
トキちゃん芸が細かい。
トキちゃんの一工夫により三之丞くんはお金を受け取ることができました。
しかし・・・
タエさんを救えた安心感。
一方で自分の人生は詰んでしまったという諦念。
二つの気持ちが入り混じったトキちゃんの表情が切なすぎました。
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週の主なトピック
第7週「オトキサン、ジョチュウ、OK?」の主なトピックは次の4つです。
1:トキちゃんの決断への家族の反応
2:松野家の人々の誤解とヘブンさんの反応
3:雨清水家の没落
【その1】トキちゃんの決断への家族の反応
前週の最後にトキちゃんがヘブンさんの女中になると決断。
今週はその続きからです。
さて、大きな決断を下したトキちゃんですが、その決断の中身を家族に告げることができません。
告げるには告げるのですが作り話をします。
花田旅館の女中になった、そんな作り話です。
この作り話、ヘブンさんが花田旅館に滞在している間は有効でした。
「花田旅館」で「ヘブンさん」の「女中」なので「ヘブンさん」の名前を伏せておけば、花田旅館の女中です。
しかし、作り話は早々にバレることに。
当時、西洋人の女中は西洋人の妾として軽蔑されている時代です。
遊女のなみさんは遊郭よりは西洋人の妾の方がいい暮らしが出来ると喜んでましたが、武士の娘のトキちゃんは「いい暮らし」という理由だけで素直に喜ぶことはできない。
まして松野家の家族たちは・・・
【その2】松野家の人々の誤解とヘブンさんの反応
松野家の人々が完全に勘違いします。
トキちゃんが西洋人の妾になってしまったと。
しかし当時は西洋人の女中=西洋人の妾という考え方でした。
なので松野家の人々の勘違いはやむを得ないものです。
さて、勘違いして激怒する松野家の人々の態度に対して今度はヘブンさんが激怒します。
妾を囲ったと勘違いされたことがヘブンさんには心外だったらしい。
相互の誤解は錦織くんの通訳で解消。
今週なそんなすれ違いが描かれます。
そしてそんなすれ違いを経てトキちゃんの新しい暮らしが始まります。
【その3】雨清水家の没落
前週、物乞いをする姿をトキちゃんに目撃されてしまったタエさん。
タエさんと三之丞くん、落ちるところまで落ちていたようです。
タエさんと三之丞くん、住む家も失ったらしい。
今週、タエさんと三之丞くんが破れ寺の軒先でかろうじて風雨をしのぐ暮らしをしている。
そんな状況が描かれるようです。
お姫様育ちのあのタエさんが物乞いを住む家もない。
雨清水家、そこまで没落してしまったらしい。
そしてトキちゃんはヘブンさんの女中になって、松野家だけでなく住む家すら失った雨清水家も支えることに。
トキちゃんのそんな環境変化が確定し、今週は幕を閉じます。
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畳からヘブンさんを見上げるおトキさん。このドラマには珍しい仰角のアングル。何か不穏な事が。おトキさんの足と手を見る。結果、長年の肉体労働で逞しくなった手と足を見て、士族の娘とは、思わず、しかし誤解はラストサムライ(笑い)の事で解け。母に偽りを告げるおトキさん。ヘブン先生について警告する母。何か察したか。相変わらず無理を知りつつ母の言いつけを守り社長の地位を求めて就活する三之丞さん。ここでも偽りを言ってヘブン先生(正確には松江県庁)からの給金の一部を三之丞さんに渡すおトキさん。事実を知れば皆どんな反応を?