2021年10月18日(月)第23週「大人たちの決着」
あらすじ
亮が無事に港に戻って来た日。耕治は亜哉子に打ち明けました。銀行をやめて永浦水産を継ぐつもりであることを。亜哉子の反応は意外なものでした。耕治がそんな考えを持っていることを察していたと。
耕治は自分の考えを龍己にも伝えました。しかし耕治の考えに龍己は猛反対しました。龍己は耕治に対して強い口調で言いました。海の仕事をなめている。銀行の仕事を投げ出すようなことをするな。永浦水産の仕事は自分で終わりだと。
2020年1月5日。百音の職場に新次がやってきました。新次はイチゴの配達でやって来たのです。百音は新次に告げました。亮が無事に港に戻って来たとき、亮は「俺、幸せになっていいのかな」と言ったことを。
百音の口から亮の言葉を聞かされ心を動かされた新次は、胸の中である決断を下しました。そして、亮が船を購入する資金調達のことで耕治に相談したいことがある。耕治に会わせてほしいと新次は百音に頼むのでした。
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予習レビュー
ついにこの日がきました。
耕治さんが銀行をやめると言い出したのです。
いつだったか耕治さんが本店の部長職への異動が内定したときのこと、亜哉子さんはその栄転を喜ぶものの、耕治さんは微妙な表情を浮かべていました。
耕治さんの年齢で、本店の部長職に異動というのは銀行の中では誰もが望む出世の道のはず。
実際、銀行を舞台にした『半沢直樹』では、そのポジションをめぐっての組織内の諍いが描かれました。
にもかかわらず、浮かない表情を浮かべる耕治さん。
これはもしかすると銀行をやめるフラグかなとも思いましたが、その後、耕治さんは銀行をやめるような言葉は一度も発していませんでした。
なので「銀行をやめるフラグ」というのは、ブログ主のいつもの思い過ごしかもしれないと思っていたところ・・・ついに来ました。
しかし、耕治さんのその決意に龍己さんは猛反対するとのこと。
海の仕事がどれほど大変かを知り抜いている龍己さん。
龍己さんが永浦水産の何代目かわかりませんが、代々の当主の中で龍己さんは最も大きな試練を経験したと考えられます。
そんな苦労を息子にさせたくないと考えるのはもっともです。
耕治さんの決断、最終的にどのように回収されるのでしょうか。
感想
耕治さんの「大人のストーリー」
耕治さんが勤務している銀行で、本店の部長職への栄転が決まったとき、耕治さんはどういうわけか微妙な表情を浮かべていました。
その微妙な表情が回収されました。
本店の部長職への異動が内定する少し前から、耕治さんは永浦水産の将来のことや、龍己さんの健康状態を案じるようになって来ました。
銀行をやめるという選択肢はその頃から考え初めていたものと思います。
本店に異動となれば単身赴任は避けられない。
なので本店への異動の内定が耕治さんの背中を押したのでしょう。
さて、そんな耕治さんの決断に龍己さんが反対することは事前に知ってはいましたが、ここまで強い口調で反対するとは意外でした。
一方、亜哉子さんはきっと耕治さんの気持ちを察しているだろうとは予想していましたが、亜哉子さんまでもが耕治さんの決断を全面的に受け入れないことも意外でした。
そして、あのミーちゃんまでもが耕治さんの考えは現実的ではないとバッサリ。
モネちゃんだけは、耕治さんの考えに反対もしなければ否定もしない、しかし賛成の言葉も口に出してはいない。
モネちゃんを除く家族の包囲網に囲まれた耕治さんの「大人のストーリー」が始まりました。
新次さんの「大人のストーリー」
一方、ブログ主がもっとも気にかかっている新次さんの「大人のストーリー」も始まりました。
リョーちんが言った「俺、幸せになっていいのかな」という言葉をモネちゃんから聞かされた新次さん。
その言葉に対して、明らかに心がざわつくような表情を見せました。
そして、何か心を固めたような目つきを一瞬だけすると、耕治さんに会わせてもらえないかとモネちゃんに頼む。
わずかな表情の変化だけで新次さんの大きな決意を表現。
浅野忠信さんの名演にしびれました。
いよいよ、新次さんの再生、リョーちんの再生が始まるのでしょうか。
そして、リョーちんの心が再生すれば、ミーちゃんの心の闇も癒されるかと。
『おかえりモネ』は残りわずか二週。
物語がクライマックスに向けて動き始めました。
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「おめぇ、海なめんてんのか!」
亜哉子さんや孫たちには、いつも優しい龍己さんのこの一喝。
やっぱり男親は息子にはシビアですね。
私は龍己さんは内心は嬉しかったけど、耕治さんの気持ちは本物なのか?一時の戯言か??
その覚悟の程を試しているようにも見えました。
かつてりょーちんがモネちゃんに放った
シビアな言葉。
「ごめん、きれい事にしか聞こえないわ。」
これを龍己さん風に言い方を変えると、
「おめぇ、島なめんてんのか!」
になるのかな?って考えていました。
みーちゃん、良かったね。
と言いたいところだけど、おばさんは敢えて貴女に一言苦言を申し上げたい。
新次さんがまた船に乗ってくれることは、亮くんの願い。貴方の頭にはそれしかないの?
仮に新次さんが息子のために、自分を押し殺して漁師の仕事に復帰するとして、それで新次さんは幸せなの?
大事なのは父と息子が分かりあうこと。たとえ違う道を歩むことになっても、相手を認めること。
みーちゃん、もうすこーし、もうすこーしだけアタマ使おうね。
どうでもいい話だが、りょーちんとみーちゃんの結婚式があるなら、やはり仏前結婚式でしょうかね。二人とも島内にしか知人友人はいないし。
高校へは船で通っていたけれど、卒業後誰かと遊びに行ったなんて話もなく、空いている時間は研究ばかりだったし。
みーちゃんにとって、りょーちんのそばにいることが最優先だから、別れる可能性が浮かんだ事が離れて大学を考える事だったから、りょーちんの「けりが付くまで待って」の一言で、船を購入し、親父を海に戻す事が最終ゴールだと理解できて、具体的目的が見えたので進学は無くなりましたね。
新次さん、ひょっとして、美波さんの死亡届を出すことで、生命保険金がおりて、それを船購入の頭金に回すつもりなのかな。
船の名前は「美波丸」で決まりでしょう。たとえ小さくても、いつでも家族一緒でいられるし。
週が明けて月曜日、
今日も色々ありましたなあ。
りょーちんもせっかく吹っ切れたかと思ったら、
やっぱり「ごめん」って。
浅野忠信さんのことか?
お父さんの「銀行辞め」宣言は
先週土曜の「次週予告」で見ちゃったけど、
お母さんが「いつか言うと思ってた」じゃなくて、
「いつ言うかと思ってた」みたいな。
「いつか」と「いつ」じゃあ、意味が全然(いや、少し?)
違いますなあ。
で、お母さんは「反対」だって~
( ̄▽ ̄;) ( ̄~ ̄;) ( ̄□ ̄;)!!
(-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
おしまい
奥さんのことを「ハニー」と呼んだり、「ファンタスティック!」と口にするイカした龍己さんのあんな怒号は初めて聞きました。今までシリアスな場面も多かったですけど怒鳴ったことなんてなかったですよね。
それだけ耕治さんの決意は突拍子もないことと思われたのでしょう。安定した今の仕事を投げ打ってまで継ぐ仕事ではないと。永浦水産の経営も将来も危ぶまれている中、今まで背を向けてきた耕治さんがそう簡単に継げる仕事ではないとそれは誰もが思っていることですから。
でも、モネちゃんの父親、そこは「しぶとい」のかもしれませんね。
今週は大人の男たちの決断が楽しみです。
格好よかった…
「まだけりついてない。もう少し時間くれる?」新次さんの生末が若い二人の運命に影を指す。うまく収まればよいけど。「そういう事いつ言い出すのかなあと思ってた。」流石、夫婦の勘。子に親と同じ苦労をさせたくない親心と,老いてゆく父親を見つつ使命感に燃える息子。思いっ切りすれ違ってる。どうも突然現れた新次さんキーパーソンになりそう。「親父と息子って難しいのよ。」成人した息子がいる身としては、身につまされます。新次さんついに動いた果たして?
亮「ゴメン・・・・・・まだけりついてない・・・・・・・。」
やはりお父さんのこと・・・・・・・・・?
海の仕事は死を伴うかもしれないリスキーなものだからと現実路線に舵を切り、銀行員になったのは何を隠そう耕治さん本人。
コツコツと積み上げられてきたフラグがついに今日、ストーリー上に出現。
正直耕治さんには家業を継がない存在としてやっていって欲しかった。
順風満帆な生活を投げ打って環境を変えるのは、気仙沼に帰ったモネもそう。
以前モネは耕治さん似と自己分析していましたが、まあ言った通りですね(笑)
いつにもなく厳しい態度を見せた龍己さんでしたが、見方を変えればモネに対してそういう風に見ている人がいるということになるでしょう。特にりょーちん、三生が似た反応を示していましたが…。
そして明日はもう一つの父子が動き出しますね!
「海をなめるんじゃねえ。」藤竜也さん演じる龍巳さんの怒声を聞いて、藤さんの日活時代の出演作「縄張はもらった」と「広域暴力 流血の縄張」の二本のDVDをアマゾンで買い求めました。いわゆる東映で量産された実録ふうやくざ映画と同様の作品群ですが、世に出たのは日活の作品の方が先です。それに東映の作品は実話ベースの物が多いのに対し、日活の作品はオリジナルのストーリーが多かったです。そんな中で藤さんは、小林旭さんや宍戸錠さんをサポートする役を演じる事が多かったです。そして藤さんのスマートでちょっとモダンな存在感は、作品にどこかアメリカンニューシネマのようなテイストをもたらしていました。着流しではなくて、スーツやトレンチコートを着た時に藤さんのカッコ良さといったらなかったです。「おかえりモネ」でもその片鱗がうかがいしれるのは観ていて楽しいです。
永浦水産は代々では無いですよ。元遠洋漁師の龍巳爺が初代。だからこそ畳むなら今だと思っているんでは?経験ない人に次代まで借財残してやることはないと。耕二さんがやるなら操船ができる新次さんを雇ってやると思います。