らんまん

植物図鑑が完成 / らんまん 最終回/第130回

2023/9/25(月)最終週/第25週「スエコザサ」

あらすじ

万太郎は北海道からの帰りに東北帝国大学に招かれ仙台に立ち寄りました。そして仙台で植物採集をした万太郎は新種のササを見つけました。その翌年4月、竹雄と綾が沼津から上京。槙野家の一家とともに新しい酒「輝峰」を味わいました。

そのころすでに植物図鑑の原稿は完成していました。しかし万太郎はもう一種、図鑑に植物を加えることにしました。それは仙台で発見した新種のササでした。万太郎はそのササを「スエコザサ」と名付けました。

季節は流れ夏。万太郎が3206種の植物を載せた植物図鑑をついに完成させました。図鑑を見ながら寿恵子はこれまで歩んできた日々を思い出していました。植物図鑑の最後のページには新種のササ「スエコザサ」が載りました。

寿恵子は万太郎に言いました。自分がいなくなったらいつまでも泣いているなと。その数年後、万太郎は山の中で人々を引き連れ植物採集を行いました。そんな中で万太郎は、若き日の寿恵子の幻との再会を果たすのでした。

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感想

今週の振り返り

当ブログを始めて以来、これほど大胆な構成を持つ最終週は初めての経験でした。

今週の冒頭、万太郎くんと植物標本を守るために寿恵子ちゃんは広大な土地を入手。

万太郎くんと寿恵子ちゃんがライフワークの完成に向けて最終ラウンドに入ったところで時間がスキップ。

昭和33年、万太郎くんと寿恵子ちゃんがすでにこの世にはいない時代に。

登場したのはタキさんの生まれ変わり(笑)の千鶴さん、そしてナレーションの正体だった紀子さん。

千鶴さんと紀子さんの会話を通して浮かび上がってきたのは、万太郎くんと寿恵子ちゃんが生涯をかけて成し遂げたことの偉大さでした。

万太郎くんと寿恵子ちゃんが成し遂げたことがどれほどものだったかを再認識できたところで、時間は過去へスキップ。

万太郎くんと寿恵子ちゃんのライフワークの最終ラウンドの描写となりました。

すでに大泉村の屋敷は出来ており、千鶴ちゃん以外はどうやら所帯を持ったようですでに槙野家にはいません。

万太郎くんと寿恵子ちゃんは千鶴ちゃんに面倒を見てもらう幸せな老夫婦。

しかしその幸せに忍びよる影。

寿恵子ちゃんの様子がおかしい、そんな描写が二回にわたって描かれました。

寿恵子ちゃんが診察を受ける描写は省略され、診断結果を万太郎くんが沈痛な面持ちで家族に告げる場面で、すべてが明らかに。

寿恵子ちゃんが不治の病と判明したことで、寿恵子ちゃんの存在がどれだけ大きかったかが今さらながらわかりました。

寿恵子ちゃんの不治の病と判明し、寿恵子ちゃんは先が長くないということが最終回の直前で確定。

しかし寿恵子ちゃんの最期の瞬間の描写はスキップされました。

最期の瞬間の描写、すなわち万太郎くんが寿恵子ちゃんと別れる場面をあえて省略した構成は作者の優しさに満ちあふれていました。

寿恵子ちゃんとの永遠の別れを万太郎くんに経験させるのはあまりにも酷というものです。

最後、万太郎くんは一人になっていましたが、別れの場面が省略されたことで失意のどん底の万太郎くんの姿を見ないで済んだことは救いでした。

別れの場面がないことで、万太郎くんと寿恵子ちゃんは生涯ずっと添い遂げたような気すらしました。

月曜日から金曜日まで、大胆で且つ愛に満ちた最終週でした。

ブログ主の中での「最高の最終週」となった一週間でした。

寿恵子ちゃん

次週から始まる再放送の『まんぷく』は、偉業を成し遂げた人物を支えた妻が主人公のストーリーです。

本作『らんまん』もまた、偉業を成し遂げた人物を支える妻が描かれました。

しかし最終回まで見終えて思うのは、寿恵子ちゃんを主人公にした視点からこのストーリーを観てみたかった、ということです。

万太郎くんも大変な時期がいろいろとありましたが、その一方で植物と対話するだけの人生と言えないこともない。

一方の寿恵子ちゃんの人生は波乱に満ちていました。

極貧生活を必死になって支え、

借金取りの応対をし、時には借金取りの心を動かし急場をしのぎ、

料亭ではカリスマ女中にまでなってセレブたちの心をわしづかみにし、

自ら開業した待合茶屋を成功させ、

その待合茶屋を高値で売却し、夫の仕事の集大成の環境まで作ってしまう。

もし仮に寿恵子ちゃんが主人公だったとしたら、万太郎くんと結婚する以前の寿恵子ちゃんの半生も波乱に満ちていたはずです。

母親はカリスマ芸妓で、

父親は士族で、

しかし「妾の子」としての苦労も経験し、

変な青年に恋をした直後に妾になる話を持ちかけられたりしました。

一生涯、草花に夢中になっている変人を心から尊敬して支え続けた女性の一生のストーリーを観てみたかった。

最終回を迎えた一番の感想はこれです。

半年間お世話になりました

というわけで半年間にわたった『らんまん』が終了しました。

今回までお世話になりました。

次回作『ブギウギ』でも、当ブログをよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

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予習レビュー

最終週は、寿恵子ちゃんだけでなく万太郎くんの死後も描かれます。

昭和33年、万太郎くんと寿恵子ちゃんの次女・千鶴ちゃんが大泉の家で暮らし、万太郎くんの遺品整理をする場面が登場します。

さて、次女の千鶴ちゃんが大泉の家で暮らす設定は史実をヒントにしたものです。

リアル寿恵子ちゃんの死後、千鶴ちゃんの実在モデル・鶴代さんはリアル万太郎くんの秘書をしていました。

そのころのことをドラマの中で再現したものと思われます。

それはさておき、リアル千鶴ちゃんがリアル万太郎くんの秘書をしていたころのエピソードでこんな話が残されています。

そのころはリアル万太郎くんも衰弱し病床で寝たきりの生活でした。

そして病床からいつでも見える位置にはリアル寿恵子ちゃんの写真があったのだとか。

そんなリアル万太郎くんには付き添いの看護婦さんがついていました。

(今は「看護師」ですが当時は「看護婦」だったので、当時の言葉を使用)

その看護婦さん曰く、リアル万太郎くんはベッドの上からリアル寿恵子ちゃんの写真を見つめながら

「寿衛子、寿衛子」

と呼びかけていたのだとか。

この場面はドラマの中では描かれないでしょうが、ドラマの中の最晩年の万太郎くんは、寿恵子ちゃんの死後もずっと寿恵子ちゃんの名前を呼んでいたに違いない。

そんな二人の姿を思い浮かべながら最終回を迎えようと思います。

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POSTED COMMENT

  1. 名乗る程の者ではない より:

    このドラマに出演していた二人の人気声優、宮野さんと小野さん
    昨夜から始まった新作アニメのキン肉マン、キン肉マンを宮野さんが、テリーマンを小野さんが演じますね(昭和にキン肉マン演じた神谷さんがキン肉マンの親父と師匠役を、テリーマン演じた田中さんがナレーションなのも嬉しい)
    もうね、アラ還のいい歳こいたおっさんのワイが日曜日深夜にワクワクしてんのよ、取り敢えず序盤に繰り広げられる悪魔超人たちのエモイ戦いを観て月曜日に備えようかと(特にアトランティスの戦いは連載時にはめちゃめちゃ感動したわ)

    朝ドラとの関係薄いコメント、スマン

  2. あさのあさみ より:

    江戸時代から戦後まで長い物語が終わりました
    社会のしくみも大きく変わったし、万太郎くんの周りの人たちの人生観なども大きく変わったけど、万太郎くんだけはずっと植物オタクのままで変わらず、
    万太郎くんは主人公ではあったけれど、改めて、雑草みたいに無名だけれど各々がしっかりと自分の花を咲かせた、明治の世を生きた人々の群像劇だったなあと思いました。

    最終回は家族しか出演せず、最終回にしては登場人物が少なく寂しく思えましたが、図鑑の中にしっかりと恩師や友人たちの名前があり、昭和33年に松坂慶子さんや宮崎あおいさんを登場させたサプライズと共に、作者の技を感じました
    史実と脚色のバランスも絶妙で、ものすごく力のある脚本家さんだと思っています
    (史実と違って、寿恵子ちゃんの生きているうちに図鑑が完成して本当に良かったです)

    朝蔵さん、半年間お疲れさまでした
    今作は、久しぶりに史実ベースのお話だったので、リアル万太郎くんの情報も参考になりました
    また、次回作「ブギウギ」もよろしくお願いします
    華やかな舞台シーンが楽しみです

  3. ずんこ より:

    素敵な最終回でした。

    綾ちゃん竹雄くんは見事に、峰屋を再建しましたね。
    綾ちゃんが目指してきた新しいお酒、本当においしそうでした。

    寿惠子ちゃんの最後や嘆き悲しむ万太郎くんを見ずに済んだのも、良かったです。
    お蔭で最後に印象に残ったのは、縁側で愛を確認し合う美しい二人の姿でした。
    私たちの前に再び姿を現した万太郎くんは元気を取り戻し、たくさんの後輩たちを嬉しそうに指導していましたね。
    沢山悲しんで、たくさん泣いて、そして寿惠子ちゃんとの約束通り、立ち直った姿でした。
    そして寿惠子ちゃんも約束通り、万太郎くんを待っていました。

    幸せなエンディングだったと思います。

    朝蔵さん、そして皆さん、半年間ありがとうございました。
    朝蔵さんや皆さんの感想を読み、自分でももう一度物語を味わい直し、何倍もお話を楽しめた気がします。
    次作『ブギウギ』も、宜しくお願い致します。

  4. らんまん荒木 より:

    最後の場面で若かりし頃の幻の寿恵子さんが出てきたところは万太郎さんも帽子の下に見えた髪型が老けてなくて若かりし頃の万太郎みたいだったから、この万太郎さんと寿恵子さんの出会いはどうやらこの世を去って天国での想像みたいな感じがします。すごくいい最終回だったけど、最終回にもう一度だけ昭和33年の松坂慶子さんの晩年の千鶴さんの場面も登場して欲しかった。

  5. ばなななち より:

    植物学の先生としての万太郎くんに見つけてもらった植物目線でのラスト、お見事でした!
    黒髪だったので、万太郎くんが亡くなったあとのシーンだと分かりましたが、悲しいより明るい終わり方でよかったです

    作品を通して植物学者になるという目的がぶれなかったこと、
    ギャグが重いな…の次の週ではギャグが軽くなっていたり、考えられて工夫されているのが感じられたこと
    他にも良いところたくさんありますが、毎回楽しめました!

    ブログとコメント欄で自分が気づけなかったところが分かるので、毎日楽しく見させて貰ってます
    次の朝ドラもよろしくお願いします!

  6. チャッピィママ より:

    今回もこちらのネタバレがあればこそでした、有難うございました!
    私も寿恵子さんの最期がなしで本当にいい終わり方になったと感じました。
    またブギウギも楽しみにしています、どうぞよろしくお願い致します。

  7. 黒足袋 より:

    ブログ主様
    『らんまん』情報、毎日の更新ありがとうございました。
    このドラマは、事前にあらすじを知ったからと言って、実際の視聴にあたって興味が削がれたり、退屈に感じたりということが一切ありませんでした。ほぼ常に自分の想像を超えて「う~ん、そう来たか!」と感心する映像が流れました。私の中では、歴代のベストを『あさが来た』と争います。

    『ブギウギ』でも、こちらを楽しみにします。

  8. 名乗る程・・・赤銅鈴之助だ! より:

    うん、おもしろかった
    けど、語りたいことには欠ける
    めっちゃおもしろくなかったが語りたいことは山ほどあるちむどんと対極の作品だったかな?
    槙野寿恵子に関しては語れないが緑川ルリ子に関しては語れる、スエコザサに関しては語れないが初代より数年早く出現した新種ゴジラに関しては語れる
    繰り返しますがドラマ自体はおもしろかったんだぜ、けど週明けにはブギウギに切り替わってるかな、個人的には

  9. 還暦のたつお より:

    「輝峰」良い名だ。「また木に登られても。」そう言えばそんな事も。「わしらの図鑑」みんなの名前が書いてある。田邊さん、大窪さんも回想で出して欲しかったけど。クレメンタインじゃなかったスエコザサ良い名だ。気持ちよく終わりました。出演者、スタッフの皆さま半年間ありがとうございました。

  10. 名乗る程の者では、まあいいや より:

    ではではみなさん
    練馬区大泉のレジェンド住民である松本零士先生・牧美也子先生夫婦の朝ドラ「銀河鉄道聖書(バイブル)」でまた大泉に対して語りましょう
    サルマタケという新種のキノコも出てくるかもね🤣

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