2023/8/30(水)第22週「オーギョーチ」
あらすじ
岩崎からの推薦により、万太郎は学術研究員として台湾へ渡り植物の調査を行うことになりました。陸軍大佐の恩田は護衛用のピストルの購入を万太郎に命じました。しかし万太郎は恩田からの命令をどうしても受け入れることができませんでした。
一方、徳永は帝国大学の人間であることを常に自覚して行動するよう万太郎に求めました。しかし国家のために植物の研究をすることに万太郎は違和感を感じていました。そして万太郎は違和感を感じながら台湾行きを受け入れました。
同じころ、波多野と野宮はイチョウの研究を続けていました。波多野と野宮はイチョウには精虫があり100日かけて受精することを突き止めていました。波多野と野宮は、受精の瞬間を観察するために研究に没頭していました。
そんな中、恩田からの命令を受け入れられない万太郎の気持ちを知った寿恵子は、ピストルの代わり「日本植物志図譜」をお守りに持たせることにしました。明治29年(1896年)、万太郎は台湾へと旅立ち、現地での調査を開始しました。
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感想
今回は万太郎くんが台湾へ旅立つ回。
見知らぬ土地へ万太郎くんが意気揚々と旅立つものとばかり思っていたら・・・
万太郎くん、意外にも終始乗り気でない表情を見せていました。
台湾の現地情報
万太郎くんが恩田大佐に言いました。
現地に暮らす人々に植物のことを直接尋ねたい。
だから台湾語を習得する時間が必要だと。
万太郎くんの気持ちはわからないでもないですが、台湾語さえ習得していれば何とかなると考える万太郎くんの言い分には無理がある。
台湾の奥地に入ったら複数の部族が暮らし言語もバラバラ。
当時、となりの部族との言葉によるコミュニケーションすら困難だったと言われています。
そんなわけで台湾語が通じるとは限りません。
実際、日本語の普及によって、日本語が異部族間の共通語になったそうなので。
万太郎くんがそのあたりの事情を知らないのはやむを得ないとして、恩田大佐も現地の状況をご存じではなかったのかな?
現地情報があまりにも少ない中での万太郎くんの旅立ちが心配です。
恩田大佐の命令
護身用にピストルの購入を万太郎くんに命じた恩田大佐。
現地の治安の悪さを恩田大佐はよく知り尽くしておられるようです。
特に台湾統治初期は、強硬な統治政策を打ち出したことで、台湾現地民の抵抗運動を招いていました。
現代とは異なり情報が簡単に入手できない時代なので、現地の状況に対して万太郎くんがまったく疎いのは致し方ないこと。
しかし、恩田大佐の忠告に対してもう少し真剣に耳を傾けて欲しいもの。
今回ほど万太郎くんを危なかっしく感じたことはありません。
案内役の陳さん
そしてついに台湾を縦断する植物の調査の旅が始まりました。
不穏な空気の中で。
万太郎くんの片言の台湾語に愛想良く応える案内役の陳さん。
信頼しても大丈夫なのかなと思いました、途中までは。
調査に出発する万太郎くんの後ろ姿を一瞬だけ立ち止まって眺めていた陳さん。
そのときの陳さん、何か腹にイチモツを抱えている人の目をしてました。
現場でまさかの裏切り?
決して乗り気とは言えない万太郎くんの植物採集の旅、不穏な始まり方をしました。
波多野くんと野宮さんの研究
万太郎くんが台湾へと旅立ったのが明治29年(1896年)。
この年、リアル波多野くんがイチョウの精子の発見を報告しています。
今回のドラマの中での波多野くんと野宮さんが研究している姿は発表直前の姿でしょう。
まもなく波多野くんはときの人になるはずです。
今週の金曜日あたりに「大発見」が描かれるようです。
しかしブログ主はその後の野宮さんのことが心配です。
次週、野宮さんは東京大学に辞表を提出します。
画工をやめてしまうようです。
野宮さんは植物学者としても認められていたので、学者もやめてしまうのでしょう。
野宮さん、東京大学での仕事をやめて、どうやら故郷に帰るらしい。
次週の野宮さんが心配です。
予習レビュー
今週は万太郎くんと徳永さんの間にすきま風が吹くか、あるいはすきま風が吹くフラグが立つ週になるようです。
では、史実のリアル万太郎くんとリアル徳永さんの関係はどうだったのか?
簡単にまとめてみます。
リアル万太郎くんを植物学教室の助手にと誘ったのはリアル徳永さんでした。
ここはドラマの中でも再現されます。
リアル万太郎くんが植物学教室の助手になったころ、リアル槙野家は子だくさんの上に借金まみれでした。
植物学教室の助手の給料だけではお金が足りず、そんなリアル万太郎くんを見るに見かねた同郷の先輩で大学教授だった方が大学の総長に相談。
大学の総長はリアル万太郎くんに別の仕事を与えることで、その分だけ給料を増やしてくれました。
リアル万太郎くんが与えられた別の仕事とは、大学が出版する植物図鑑『大日本植物志』の編纂作業でした。
この仕事を与えられたリアル万太郎くんは大いに発奮するものの、リアル万太郎くんに与えられた仕事に横やりを入れてくる者がいました。
リアル徳永さんです。
『大日本植物志』の編纂は生前のリアル田邊教授の壮大なプロジェクトでした。
そのプロジェクトの後継は自分であるとリアル徳永さんは信じて疑いませんでした。
それゆえに、本来は自分が継ぐべき壮大なプロジェクトをさらわれてしまって面白くないリアル徳永さんが横やりを入れてきたのです。
ここからリアル万太郎くんとリアル徳永さんの関係は悪化の一途をたどったようです。
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やっぱり留学先では、日本人は見下されていたようですね。
祐一郎くんの帰国話がなぜ挿入されたのか疑問でしたが、ここで徳永教授や細田さんに多くを語らせずに済ませるためだったのでしょう。
ああそういうことか、と思わせるため?
さすが、語学お化けの万太郎くん。
1ヶ月足らずの間に、現地の言葉をある程度マスターしていた。
その現地の言葉で挨拶されて、案内人の陳さんも心を許してくれるかと思ったのですが…。
何とも意味ありげな目つきが、怖いです。
ピストル代わりに寿惠子ちゃんが持たせてくれた図鑑が、万太郎くんを守ってくれるのでしょうか。
「何でお前が岩崎さんと。」明らかに細田さんの口調には嫉妬の響きが。「留学生がどれだけ惨めか。」でもだからと言って。台湾行き絡みのパワハラのストレスも波多野さん、野宮さんとの語らいで解消されたか?万さんの性格からいってピストルは買わないと思っていたけど。まあこのころは、嵩張る回転式拳銃しかないし、撃った事が無い人間が持つと暴発するのがオチです。さすが万さん止められても台湾語で案内の人とコミュニケーションをとる。英語の時も思ったけど万さんの語学力半端無い。
台湾、大好きです
東日本大震災にたくさんの支援をしてくれた恩があります
2013年WBC日本対台湾で東京ドーム観客席に掲げられたたくさんの「台湾感謝」のプラカード、互いにリスペクトし合っている国との試合は爽やかで良い
だから個人的にはスーパーでバナナ買う場合は台湾バナナです、ちょっと高いけど甘くて美味しい