2023/12/11(月)第11週「ワテより十も下や」
あらすじ
昭和18年(1943年)、アメリカとの戦争は1年以上が経過しても終わりが見えない状態でした。そのころ「福来スズ子とその楽団」は、地方都市での仕事が順調に入り、地方巡業を続けていました。
そんな中、スズ子は愛知に地方巡業に行き、すずこを招いた興行主たちからの歓迎を受けました。そしてスズ子は、羽鳥がスズ子のために書き下ろした曲『アイレ可愛や』を歌い、集まった観客たちの間での評判も上々でした。
そして公演が終わった楽屋に、スズ子の大ファンだという青年が興業主の案内でやってきました。しかしその青年は緊張のあまり、すぐに楽屋から逃げ出してしまいました。一方のスズ子は、その青年に六郎の面影を見出していました。
その後、スズ子たちは旅館に足を運びました。小夜が支払いをしようとするとお金が盗まれていることが発覚し、スズ子のファンを名乗る青年が盗んだと小夜は疑いました。スズ子は小夜の非礼を詫び、その日の夕食に青年を招きました。
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感想
戦況がますます悪化したころが背景でありながら、新しい週が妙に明るくスタートしました。
今日もあやしい五木さん
楽団のお金が何者かによって盗まれた。
犯人が誰かということはドラマの中では追求されませんでしたが、どう考えても五木さんがあやしい。
お金が盗まれる直前、五木さんは小夜ちゃんに金庫番を託したとのことです。
しかし抜けている小夜ちゃんが、財布の中を五木さんの目の前で確かめながら金庫番を引き継ぐとも思えない。
一方で五木さんは、小夜ちゃんの抜けた性格をよくわかっているのでしょう。
中身を確認せずに財布を渡しても、お世辞の一つでも言えば小夜ちゃんは舞い上がって簡単に財布を預かるだろうと。
小夜ちゃん見事にハメられました。
小夜ちゃんを責任を追及されなかったことだけが救いでしたが。
さて、お金が盗まれたことがわかり焦った小夜ちゃんは、ちょうどそこへやって来た青年が盗んだものと疑ってかかりました。
何の根拠もない疑いです。
そんな小夜ちゃんの疑いに五木さんが簡単に乗りましたが、これがまた五木さんのあやしさを増幅させました。
さらに五木さんのあやしさを暗示するフラグが二つ。
一つは「帝大出」という嘘を平気で口にする点。
「帝大出になる予定だった」と訂正はしましたが、五木さんが口だけの人であることをさりげなく表現していました。
もう一つは愛知にいる彼女の存在。
ちょっとネタバレになりますが、この先のどこかのタイミングで、五木さんはまたしても巡業先の彼女と会うことに。
その前後に五木さんの横領が発覚。
横領するお金の出どころも、人を欺くような手段で手に入れたお金。
しかもそのお金を横領した直後に失踪。
そんな五木さんの結末のフラグが今回の騒動ということでもあるのでしょう。
しかし・・・
五木さんがからんでいるらしい騒動のおかげで、スズ子ちゃんが運命の出会いを果たすことができました。
もっとも、スズ子ちゃんはまだ運命の出会いをはたしたという自覚はないようですが。
青年の正体
スズ子ちゃんの運命の出会いの瞬間が描かれましたが、スズ子ちゃん視点では一目惚れというわけではなさそうです。
しかしスズ子ちゃんは青年の中に六郎くんの面影を見出し強い印象を持った様子。
出会った青年は六郎くんとは似ても似つかぬイケメンでしたが、スズ子ちゃんはどこに六郎くんの面影を見出したのかな?
それはともかく青年の正体どころか名前すら明かされなかった今回、青年の正体のフラグが二つ立っていました。
一つ目は、青年を連れてきた興行主の男性が「このボンは・・・」と言いかけたこと。
「このボン」がどれほどのボンなのかを、興行主の男性は紹介しようとするものの、それ以上は青年が言わせませんでした。
二つ目は、スズ子ちゃんが青年の生まれを聞いたとき。
実家の地名を口にした青年に対して、大阪に詳しいスズ子ちゃんは「ええとこやな」と即座に反応。
どうやら青年の実家は高級住宅地にあるらしい。
ということは、それなりのお金持ちのボンらしい。
その青年がどれほどのボンであるかはすでに知ってはいますが、知っているからこそ散りばめられたフラグもよく見えてきます。
次回あたりは青年の正体が明かされるのでしょうか。
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週からスズ子ちゃんの恋バナが始まります。
サブタイトル「ワテより十も下や」は、スズ子ちゃんの恋の相手の年齢のことを示しています。
ところで梅丸楽劇団の立ち上げ当初の演出家・松永さんへのスズ子ちゃんの恋は、淡い初恋として終わりあっという間に消え去ってしまいました。
しかし今週から始まるスズ子ちゃんの恋は、おそらくスズ子ちゃんの人生の中で唯一にして一番熱い恋になるはずです。
そんなスズ子ちゃんの恋バナは史実をモチーフにしたものです。
今回、スズ子ちゃんは地方巡業で愛知へ行き、そこで運命の出会いを果たします。
史実でも、昭和18年(1943年)に笠置シヅ子さんが地方巡業で愛知の名古屋へ。
そこで笠置シヅ子さんは、たった一目見ただけで印象に強く残るような美青年と遭遇します。
一目惚れというわけではありませんが、彼の姿が笠置シヅ子さんの中で鮮烈な印象として残ったようです。
その青年の名は吉本頴右(よしもとえいすけ)。
ドラマの中に登場する村山愛助の実在モデルです。
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10歳以上の歳の差夫婦って芸能人なら珍しくないんだよね、加藤茶さんと綾菜さん夫婦の45歳差を筆頭にね
ただし、女性が10歳以上年上というのは少ないんだよね、ルミ子さんも磯野貴理さんも別れちゃったし
因みに茨田さん役の菊地凛子さんは旦那の染谷将太さんより10歳年上です
「アイレ可愛や」恥ずかしながら生まれて初めて聞いた。五木さん学歴詐称。ボンまさかこの人が。お金が無い。プレーボーイ五木ほんまか?ボン確か早稲田の学生。ジェームス・スチュアート似の好男子。それより六郎の面影が。当時の感覚からすると女性が十歳上で学歴も違う。親は交際にいい顔しないだろうな。特に母親があの人だから。
運命の出会い。まさかこの時に、この学生の子どもを産むことになるとは思いもしなかった
でしょうが。
それにしてもうさんくさいマネージャー。お金を盗んだのも彼じゃないのか。
当時としては珍しい大学出を鼻に来て上から目線でものを言う。さっさとクビにすれば
よかったのに。