2023/12/8(金)第10週「大空の弟」
あらすじ
羽鳥が企画したスズ子と茨田りつ子の合同コンサートは大盛況のうちに幕を閉じました。合同コンサートを終えた帰り道、スズ子は伝蔵のおでん屋で梅吉の姿を見かけました。そこでスズ子も、おでん屋に立ち寄ることにしました。
スズ子と梅吉が親子水入らずで話し込む中、梅吉は改めて故郷の香川へ帰るつもりだとスズ子に告げました。続けて梅吉は言いました。スズ子と一緒にいたら甘えてしまい、いつまでも情けない父親になってしまうと。
梅吉は故郷に帰り今度こそ頑張りたいのだとスズ子に告げました。梅吉の気持ちを理解したスズ子は、梅吉の考えを受け入れました。昭和16年(1941年)の年の瀬、梅吉は東京を発ち、生まれ故郷の香川へ旅立ちました。
年が明け昭和17年(1942年)2月。東京での公演が困難になったスズ子たちは地方巡業に出ることを決意。スズ子の決意を聞かされた羽鳥は新曲『アイレ可愛や』を贈り、歌い続けるようにスズ子を励ますのでした。
ブギウギ|感想あらすじネタバレトップページ
感想
今週の振り返り:福来スズ子とその楽団
前週、梅丸楽劇団がついに解散。
大阪に戻っても自由に歌える環境にないことを知ったスズ子ちゃんは、自前の楽団を結成することに。
今週、スズ子ちゃんは新たな一歩を踏み出しました。
楽団員は、スズ子ちゃんが一番はじめに声をかけた一井さんが、梅丸楽劇団の楽団員たちを集めてきてくれました。
マネージャーは梅丸楽劇団のカラポンから紹介された五木さん。
一井さんはじめ梅丸楽劇団の出身者たちはスズ子ちゃんもよく知っている人々です。
だから安心感があります。
しかしマネージャーの五木さんの言うだけ番長ぶりが危なかったしいことこの上ない。
自分は「売る人」を宣言しながら、半年経っても仕事を一件も取ることをできず、楽団の初の仕事は羽鳥先生の企画。
その羽鳥先生の企画も、そんな企画が打ち出されることを予想していたと意味不明の自慢話。
カラポン、どうしてこんな人をスズ子ちゃんに紹介したのかな?
大阪の林部長だったら人を見る目がありそうなので、五木さんみたいな人をスズ子ちゃんには紹介しなかったかと。
ところで、以下ちょっとだけネタバレです。
翌々週、ついに五木さんが何かをやらかします。
今週、五木さんは信用できないキャラとして描かれていましたが、その今週の描写が翌々週に回収されます。
今週の振り返り:六郎くんの戦死
スズ子ちゃんが自前の楽団を結成した矢先の六郎くんの戦死の知らせ。
ショックを受けたスズ子ちゃんは歌えなくなってしまいました。
羽鳥先生が、茨田りつ子との合同コンサートを企画してくれたというのに。
しかし羽鳥先生はスズ子ちゃんが踊れなくなることをお見通しだったのでしょうか。
スズ子ちゃんから聞かされた弟・六郎くんへの想いを羽鳥先生が歌にしてくれました。
そして、その羽鳥先生の書き下ろした新曲によってスズ子ちゃんは復活することができました。
スズ子ちゃんが女王の風格を復活させたステージは、本作の中で忘れられない場面の一つになりました。
また、合同コンサートの観客席にあらわれた六郎くんの幻が笑顔でいたことが何よりの救いでした。
今週の振り返り:梅吉さんの帰郷
上京して以来、壊れっぱなしだった梅吉さんが六郎くんの死を受けて再生への一歩を踏み出しました。
お酒が手に入りにくくなりシラフの時間が増えたことも良かったのでしょうか。
シラフで自分と向き合った梅吉さんは、東京では自分は誰からも必要とされていないことに気づいたようです。
そんな中での故郷の幼馴染みからの誘い。
幼馴染みから工場を手伝って欲しいと言われたとき、梅吉さんは自分という存在が誰かに必要とされたことが心の底から嬉しかったかと思います。
梅吉さんが最初に故郷に帰ると言い出したときはスズ子ちゃんも心の余裕を失っており、梅吉さんの気持ちがわからなかったらしい。
あのときの梅吉さんは本当に気の毒でした。
スズ子ちゃんから「故郷に逃げる」みたいな言い方までされてしまった梅吉さんでしたが、梅吉さんとしては逃げる気持ちなどなかったと信じたい。
故郷に帰って人に必要とされる環境の中で、人生をやり直そうと真剣に考えたのでしょう。
でも、そんな梅吉さんの決意を最終的にスズ子ちゃんも理解してくれて良かった。
旅立つ梅吉さんの笑顔が実に素敵でした。
完全に立ち直った梅吉さんの出番が再びありますように。
次週予告:「ワテより十も下や」
次週のサブタイトル「ワテより十も下や」にある「十も下」とはスズ子ちゃんの恋の相手のことを指します。
次週はもともと「運命の出会い」というサブタイトルでしたが、元のサブタイトルそのままのストーリーが次週のお題です。
そして予告映像には運命の出会いの相手らしき青年の姿が繰り返し登場。
いよいよスズ子ちゃんにとって人生で最大にして最後の恋が始まります。
予習レビューと史実のリアルエピソード
ドラマの中で描かれるスズ子ちゃんと茨田りつ子による合同コンサートは、実際に行われた『タンゴ・ジャズ合戦』がモデルです。
『タンゴ・ジャズ合戦』をプロデュースしたのは服部良一氏。
帝国劇場を撤退した後の「松竹楽劇団」が本拠地としていた「邦楽座」で行われました。
また今週のドラマの中で羽鳥先生がスズ子ちゃんのために『アイレ可愛や』を作曲します。
当時、政府が南進政策を打ち出したのを機に昭和15年(1940年)から戦時歌謡の一つである南方歌謡が急増。
『アイレ可愛や』は南方歌謡として作曲されました。
「アイレ」とは、村娘の名前。
「南方」とは東南アジアのこと。
東南アジアのどこかに住む村娘を歌った歌が『アイレ可愛や』です。
戦時中、敵性歌手として活動を制限されていた笠置シヅ子さんは、『アイレ可愛や』『大空の弟』そして『真珠湾攻撃』の3曲を中心にして活動を続けていました。
ところでドラマの中で羽鳥先生が『アイレ可愛や』を作曲した理由。
それは東京での活動が制限され地方巡業を余儀なくされたスズ子ちゃんへの餞別です。
というわけで次週からスズ子ちゃんは地方巡業を始めます。
そして地方巡業の中で運命の出会いをはたします。
ブギウギ|感想あらすじネタバレトップページ
おでん屋台の大将、涙もろいんだな
しかも予告では恋バナに付き合っているような台詞まである
ホンマいい人なんだな
おでんは大根しかなく醤油も不足していたのか色が薄い、然り気無い演出が上手い
おでん屋で一人飲む梅吉さん。ただならぬ様子を察して小夜ちゃんは同席を断る。見かけ以上に勘の良い子だ。梅吉さんの帰郷意志堅し。「親子やからや。」全てを吞み込んだ上での事。亀も笑う。亀も連れて行く六郎君の代わり。地方巡業の旅へ、何やら恋の予感。メッセンジャー黒田氏、吉本の芸人が吉本の社員を演じる。なんか変?
身内が亡くなったことを受け入れられなかったのが「おかえりモネ」の
りょうちんのお父さん。受け入れることで初めて前に進めた。
空気の読める小夜ちゃん。良い子ですね。
「親子やから」、昨日の失言を言わなかったことに、聞かなかったことにした。
やっぱり亀を連れて行くのか、そうやろな。