ブギウギ

上海の音楽会/慰問活動 / ブギウギ 第65回

2023/1/4(木)第14週「戦争とうた」

あらすじ

上海での音楽会の準備を進める羽鳥は、中国人作曲家・黎の『夜来香』にブギのリズムを取り入れた『夜来香ラプソディ』を完成。中国人の曲を日本人がアメリカ風にアレンジすることで音楽家の自由を訴えるのが羽鳥の狙いでした。

昭和20年(1945年)8月、スズ子と楽団の面々は慰問のために富山の高岡に足を運びました。高岡は大規模な空襲に見舞われた直後でした。スズ子は高岡の旅館で女中として働く静枝と出会いました。静枝は戦争で夫を亡くしていました。

同じころ、茨田りつ子は慰問のために鹿児島の海軍基地を訪れていました。りつ子は軍歌を歌うことを拒否。しかしその場で見かけた少年兵たちの姿に心を動かされたりつ子は、少年兵が望む歌を歌うことを受け入れました。

上海では、羽鳥による音楽会は大成功し、特に『夜来香ラプソディ』は大好評でした。羽鳥は上海で再び音楽会を開けなくなることを惜しみ、李香蘭に『夜来香』を歌うことをリクエストしました。

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令和6年地震により被災された皆さまへ

このたびの地震により被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

感想

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

というわけで2024年の放送が始まりました。

物語は折り返し地点。

物語の中の人々は戦争がいつ終わるのか先が見通せない日々を送っていますが、今回のお話は昭和20年8月。

いよいよ戦争の終わりの日が近づいてきました。

羽鳥先生

スズ子ちゃんも茨田りつ子も先が見通せない中、羽鳥先生だけは少しだけ先が見えているのかもしれません。

羽鳥先生が中国人作曲家の黎さんに言いました。

上海の仲間たちともう一緒に音楽ができないなんて残念だ、みたいなことを。

羽鳥先生は軍の要人たちとも近いところにいます。

また上海では日本国内よりも様々な情報が手に入ることも考えられます。

羽鳥先生は戦争がもう長くは続かないことに勘づいているのかも。

だから、上海の仲間たちと一緒に音楽ができないことを嘆いたのでしょうか。

しかし、戦争の終わりが近づいているのに羽鳥先生の表情は険しい。

上海の仲間たちとの別れを惜しむ気持ちもあるのでしょう。

それ以上に、無事に帰国できるのか、そんな不安が羽鳥先生の中にあることも考えられます。

おそらく次回あたりに終戦を迎えるものと思われます。

羽鳥先生、どうなってしまうのかな?

ただし、ちょっとしたネタバレをすると、一週間後の木曜日の放送では羽鳥先生の無事の帰国が確認できます。

あと少しで「妙に明るいおじさん」だった羽鳥先生が戻ってくるはずです。

茨田りつ子

次回に描かれるであろう茨田りつ子の描写は号泣を避けて通ることは難しそう。

今回、そのフラグも立ちました。

公演を一度は拒んだ茨田りつ子でしたが、その場で目にした少年兵たちの姿に心を動かされました。

こんな子どもたちがここで何をしてるの?

それが茨田りつ子の少年兵たちへの第一印象。

その少年兵たちが明日には命を落とすことになるかもしれないと知った茨田りつ子は、少年兵たちが望む歌を歌うことを受け入れた。

次回、茨田りつ子は少年兵たちが望む歌を歌うのでしょう。

しかし、少年兵たちの前で歌う経験は茨田りつ子にとってあまりにもつらい経験だったようで、予告映像の中にも茨田りつ子が泣き崩れている場面がありました。

そして鹿児島の慰問で茨田りつ子は心に深い傷を負うらしい。

今週は今回と次回の2回しかありませんが、ブログ主の中では今週は茨田りつ子週です。

スズ子ちゃん

スズ子ちゃんが巡業の地で出会った静枝さんという女性は夫を戦争で亡くしていました。

そのことを知ったスズ子ちゃんが思い出したのは六郎くんのこと。

次回、六郎くんを思いながらスズ子ちゃんは『大空の弟』を歌い、ほどなくして終戦を迎えるはずです。

スズ子ちゃんにようやく日常が戻ってくるのでしょうか。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

上海で中国の作曲家と親交を結んでいる羽鳥先生が軍の命令によってコンサートを開催します。

そのコンサートでは羽鳥先生が中国人作曲家の黎錦光が作曲した『夜来香』に、羽鳥先生がブギウギのリズムをとり入れ、シンフォニックジャズに仕立てます。

これらのドラマの中で描かれるコンサートやシンフォニックジャズは史実がモチーフです。

史実では昭和20年(1945年)6月、上海・大光明戯院(グランドシアター)にてフランス人、ドイツ人、イタリア人なども来場する日中合作のコンサートが開催されました。

そのコンサートで指揮を担当したのは服部良一氏と陳歌辛。

演奏は当時東洋一と言われていた上海交響楽団が行いました。

なお、このコンサートは日本、中国、西洋の音楽が演奏されました。

日本歌謡は『蘇州夜曲』『白蘭の歌』『支那の夜』など。

西洋楽曲は『美しく青きドナウ』『『グレート・ワルツ』『『メリー・ウイドゥ』など。

中国歌曲は『恨不相逢未嫁時』『我要件』『不変的心』など。

そして、服部良一氏は、黎錦光が作曲した『夜来香』をシンフォニックジャズに仕立てた『夜来香幻想曲(ラプソディ)』が披露されました。

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POSTED COMMENT

  1. 名乗る程の者ではございません より:

    「海ゆかば」は万葉集の大伴家持の和歌が歌詞、なんか軍歌全般のひとくくりにして否定する演出はどうかと思うんだけどね、万葉集否定してスイーツ短歌をゴリゴリ推す国営放送スタイルってなんなんだろう?
    テレビなんか見てないですぐに逃げて下さいとアナウンサーが絶叫してたのはさすが国営放送って感じてましたがね、なんだか・・・

  2. 還暦のたつお より:

    音楽会の様子、少し見たかったな。特攻隊の攻撃は米海軍に甚大な損害と恐怖心を与えたけど結局のところ、大勢を逆転させるまでには至らなかった。戦後日本にとって有益な人材が多数失われた。悲しい。

  3. ひまじん より:

    本日放送の羽鳥先生ピアノ伴奏の李香蘭「夜来香」は普通にビギンのリズムで演奏された、ブギウギの三連リズムアレンジの「夜来香」の譜面や音源は残されていないのかな?
    鹿屋海軍航空基地の少年航空兵、昔の15~17歳位だから、自分的にはもっと幼いイメージなんだけどな?

  4. 丹善人 より:

    三者三様の戦い。それぞれの地にあって自分の音楽と向かい合う。
    軍歌を否定した3人に対して、軍歌を作り続けた「エール」の主人公。

    李香蘭ってそのままの役名なんですね。中国人作曲家も実名だし、
    その基準はなんなのかな?

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