虎に翼

東京大空襲/終戦迎える / 虎に翼 第41回

2024/5/27(月)第9週「男は度胸、女は愛嬌?」

あらすじ

昭和20年(1945年)3月10日。東京は大空襲に見舞われおびただしい数の犠牲者が出ました。昭和20年(1945年)7月、寅子と優未、花江とその子供たちは地方に疎開していたため空襲を免れることができました。

そんな中、直言が寅子と花江の疎開先にやって来ました。直言は二人に告げました。直道が戦死したことを。知らせを受けた花江はその場で泣き崩れました。それから1ヶ月も経たないうちに日本は終戦を迎えました。

ほどなくして寅子と花江は疎開先から登戸の実家に帰って来ました。直言とはるは、寅子たちを喜んで迎えるものの、そのころ直言は体調を壊していました。一方、寅子は帰らぬ優三に思いを馳せる日々を過ごしました。

そんな中、寅子の弟・直明が岡山から帰ってきました。直明は繰り上げで卒業し実家に戻って来たのです。猪爪家の家族たちは直明との再会に喜ぶものの、直明は大学への進学はやめ家族のために働きたいと言い出しました。

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感想

戦前、戦中、戦後を描く朝ドラ定番の昭和16年12月の臨時ニュースは省略されて、最も困難な時代に突入した本作。

今回、玉音放送が省略されて戦争が終わりました。

花江ちゃん

前週に放送された予告映像の中にあった花江ちゃんが泣き崩れる場面。

その場面がこんなに早いタイミングで登場するとは。

猪爪家に嫁いできたころに悩んだことはあったけれど、基本的に明るい性格でいつも笑顔でいた花江ちゃんが号泣する姿が悲しすぎる。

こうしてブログを書きながらも、花江ちゃんの姿を思い出すと涙が止まらなくなります。

また、本作の中で一番笑わせてくれたキャラである直道くんが、真っ先に死んでしまったのもつらい。

「予言」がどれだけ外れても「予言」を決してやめなかった直道くん。

天然の極みとでも言うべき明るいキャラでした。

この苦しい時期に直道くんがいてくれたら、直道くんならきっと「俺にはわかる・・・」と言って根拠のない楽観予言で皆を明るくしてくれたに違いない。

すべりまくっていた直道くんでしたが、いなくなって分かる直道くんの有り難さ。

そして、花江ちゃんは本当にいい男を選んだものだと改めて思いました。

でも、そんな中でわずかな希望が。

直道くんの花江ちゃんの二人の息子のうち、どちらが口にしたのかは分かりませんが、直道くんの予言癖をしっかりと受け継いでいる様子。

疎開先で現地の子供たちにいじめられた際、そのことを誰にも打ち明けられなかった苦しみをはるさんに訴えました。

「僕には分かる、トラちゃんに言うと面倒なことになる」

僕には分かる・・・大人になったらこの予言癖を全開にするのかな?

また、この子が大人になったら上川周作さんが演じ「俺には分かる」を連発してくれると嬉しい。(笑)

しかし、この子は父親よりも賢いかも。

この子が口にしたのはただの予言ではなく、

「トラちゃんに言うと面倒なことになる」

と、正しく分析をした上での予測です。

将来が楽しみなキャラが登場する予感でいっぱいです。

トラちゃんの弟・直明くん

トラちゃんの弟・直明くんが帰ってきました。

父の直言さんや兄の直道くんとは似ても似つかぬ好青年に成長して。

直明くんは岡山に行っていたので、彼についての詳しい描写はドラマの中ではありませんでした。

なので、ここで直明くんについての補足情報を記しておきます。

直明くんはトラちゃんと同様に秀才です。

そしてトラちゃんのかつての学友たちが「すんっ!」となってしまった東京帝大に進学するために、岡山にある寮生の進学校で学んでいました。

今回、繰り上げ卒業と言っていたのは、岡山の進学校のこと。

そして、直明くんが断念を宣言した進学とは、東京帝大への進学のことです。

重い決断を直明くんは下したわけです。

直言さんが土下座してしまうのも無理はありません。

しかし直明くんの進学断念が、今週のどこかのタイミングでトラちゃんを動かすことに。

ネタバレあり:よねちゃんが心配な方へ

疎開先から上野に戻ってきたトラちゃん。

よねちゃんが働いていたカフェ燈台に人はおらず、近所の人が言うにはカフェ燈台の人はみな亡くなってしまったのだとか。

よねちゃんも空襲で巻き込まれたみたいな言い方でしたが・・・

以下、ネタバレが含まれます。

結論から先に書きます、よねちゃんは無事です。

空襲の中、どのように生き延びたのかは定かではありませんが、この先でよねちゃんの再登場場面はしっかりと用意されています。

そしてトラちゃんにとっても、当面はネガティブな意味での重要なキャラとなります。

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予習レビュー

終戦の前後数年間の出来事が描かれる今週は、ストーリー全体の折り返し地点、前半の締めと言っていいほど重要な週です。

そんな重要な週に描かれる出来事を時系列にそってまとめてみます。

今週が始まって早々に描かれるのが東京大空襲です。

トラちゃんは花江ちゃんとともに地方に疎開していて無事ですが、花江ちゃんが空襲によってご両親を亡くします。

花江ちゃんは続けて夫の直道くんまで亡くしてしまいます。

直道くんの戦死の知らせがほどなくして終戦。

直言さんとはるさんは無事でしたが、直言さんはすっかり衰弱してきっています。

トラちゃんは弁護士に復帰して一家を支えようと考えるものの、弁護士の仕事にはありつくことができません。

そんな中で優三くんが亡くなった知らせが入ります。

それからしばらくして、かねてより衰弱しきっていた直言さんも死亡。

一方、岡山から戻ってきた直明くんは東京帝大への進学を断念します。

一家の窮状を見て、進学をあきらめ働いて一家を支える決意をするのです。

しかし、そんな直明くんを大学に行かせてあげたい一心からトラちゃんは決意します。

法律の世界で自力で稼ぎ、直明くんを進学させ一家も支えようと。

トラちゃんは行動を開始。

トラちゃんがとった行動とは、第1回の冒頭で描かれた法曹会館に足を運び、裁判官として雇ってほしいと直談判する場面での行動のことです。

また、第1回の冒頭でトラちゃんが流した涙の理由も今週のどこかで明らかになるはずです。

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POSTED COMMENT

  1. 中島立雄 より:

    直道さん戦死。炊事係、戦闘員じゃないけど。追い詰められてくると。終戦、焼け野原の東京。戦災孤児、そこの店の人って。直言さん表面上は明るいが心身ともにダメージが。疎開先のいじめ。末弟帰還。進学断念。本当は進学したかったんじゃないかと弟の心情をおもんぱかる寅子さん。

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