2024/6/7(金)第10週「女の知恵は鼻の先?」
あらすじ
穂高が、法の世界に導いて不幸にしてしまったと寅子に詫び、別の仕事を紹介すると言い出しました。しかし寅子は、穂高に反論するうちに、自分が好きで法の世界で戻ってきたことをはっきりと自覚しました。
寅子は法の世界で働くことの決意を新たにしました。そして挑んだ民法改正審議会。寅子は、民法改正によって家制度が変わってしまうことに反対する神保と議論。寅子は神保に対して自分の手法を曲げませんでした。
新しい民法を多くの人に知ってもらうために出来ることはないかと考えた寅子は、はると花江にも意見を求めました。紆余曲折を経て昭和22年(1947年)7月、ついに新しい民法の草案が国会に提出されました。
昭和22年(1947)10月のある日。その日も寅子は公演で弁当を食べながら、花岡が姿を現すのを待っていました。花岡に会えないまま司法省に戻った寅子を迎えたのは沈痛な表情の職員たちでした。そんな中で小橋が寅子に告げました。花岡が死んだと。
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感想
ついにトラちゃんが復活しました。
前回の最後に久しぶりに登場した「はて?」。
今回のアバンタイトルでも繰り返された「はて?」は復活のサインでした。
今週の振り返り:トラちゃんの覚醒
今週から裁判官編。
しかし今週はトラちゃんはまだ裁判官にはなっていません。
法曹界に戻ってはきたものの、かつての調子を取り戻すことができず苦悩するトラちゃん。
それが今週のお題。
トラちゃんは司法省で採用してほしいと直談判するものの、よりによって人事課の責任者はあの桂場さん。
トラちゃんが法曹界から逃げ出したと考えているらしい桂場さんは、トラちゃんの懇願を一蹴しました。
そこに救いの手を差し伸べたのがライアンさん。
ライアンさんは当然知っていたでしょう。
トラちゃんが女性初の弁護士の一人であることを。
アメリカかぶれのライアンさんならそんなトラちゃんに期待したはずです。
大きく変わろうとしている法律の世界にトラちゃんが新しい風を吹き込んでくれることを。
GHQから突き返された新民法のドラフトをライアンさんがトラちゃんに読ませたのは、GHQを唸らせるような意見が欲しかったのでしょう。
しかし、トラちゃんはGHQが没にしたた新民法のドラフトにすら感激。
ライアンさんから見てトラちゃんは意外におとなしかった。
そんなトラちゃんへの期待ハズレの気持ちが「謙虚」という言葉になって口から出てきた。
ライアンさんが口にした「謙虚」という言葉は、トラちゃんの心に棘のように刺さりました。
家族からは茶化されて笑い話にされてしまいましたが・・・
「謙虚」という言葉が、棘のように心に刺さったままのトラちゃんに次の一撃。
次の一撃を加えたのは寝グセのハーシー。
ハーシーは「はて?」を言わなくなったトラちゃんを大人になったと揶揄。
「はて?」を口にしなくなったことを第三者から指摘されることで、トラちゃんは覚醒に近づくのかな?と期待したもののトラちゃんは覚醒せず。
最終的にトラちゃんを覚醒させたのは穂高教授の勘違いでした。
そしてトラちゃんの覚醒を、もしかするとトラちゃん本人よりも早く気づいたのは、なんと桂場さんでした。
トラちゃんの覚醒の瞬間に立ち合い、トラちゃんの覚醒をするどく察した桂場さん。
これから先、トラちゃんにとって極めて重要なキャラになるのかもしれません。
今週の振り返り:花岡くん
青白くやつれきった顔をして、白髪も増え、痩せ衰えてしまった花岡くん。
法の正義と人としての正義のギャップへの苦悩を桂場さんに告げ、その場を去って行く花岡くんの後ろ姿には死相が見え隠れしていたような気がします。
そんな不吉なフラグが早くも今週のうちに回収されてしまいました。
次週予告
次週、ライアンさんを間違いなく超えそうな濃いキャラが登場するようです。
濃いおじさんキャラは大好きなので、これは楽しみ。
それにしても本作は朝ドラヒロインのお父ちゃんが次々に登場しますね。
『カーネーション』糸子のお父ちゃんが穂高教授。
『ひよっこ』みね子のお父ちゃんがライアンさん。
『半分、青い。』すずめのお父ちゃんも予告の中に登場しました。
『梅ちゃん先生』梅子のお父ちゃんもすでにキャスティングが発表されています。
次は誰のお父ちゃんが出るのかな?
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週のドラマの中では、トラちゃんが司法省に入省。
もともとの希望だった裁判官としての採用は見送られましたが、裁判官になるための第一歩を踏み出すことができました。
今週のドラマの中で描かれたエピソードのころ、リアルトラちゃんも裁判官としては採用されないものの嘱託として裁判官への第一歩を踏み出していました。
当時のリアルトラちゃんはどのような仕事をしていたのか?
以下に簡単にまとめてみました。
ドラマの中でトラちゃんが行動を開始したきっかけは新聞で読んだ新憲法の公布でした。
当時、新憲法は公布されたものの、他の法律との間にギャップが生じ、他の法律が違憲の状態に。
そこで他の法律を新憲法に則したものに作り変えるべく作業が進められていました。
違憲の状態に置かれていた法律の一つが民法。
民法を改正するため民法調査室が設置され、民法改正の作業チームにリアルトラちゃんは加わっていました。
違憲の状態だったものの一つが、ドラマの中でトラちゃんが法律の興味を持つきっかけとなった女性は婚姻によって無能力者となる項目です。
これら違憲の状態を改正した新しい民法の草案は、リアルトラちゃんが入省する以前にほぼ出来上がっていました。
しかし、法律改正の許可を出していたGHQ法務局は民法改正まで手が回らなかった。
そこで民法調査室は暫定的な法律「民法応急措置法」を制定。
リアルトラちゃんが担当したのは、この法律によって違憲状態を暫定的に解消する作業でした。
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穂高先生の勘違いで、自らの本心に気付いたトラちゃん。
しっかり覚醒してくれました。
「はて?」に、桂場さんが反応していましたね。
穂高先生の考え方も、一理あると思います。
今はまだその時ではない、地ならしをしてきちんと道が通ってから歩いても遅くはない。
でもトラちゃんはただ道を歩く人ではなく、その道を切り拓く人なんですね。
穂高先生はぽかんとしていたけど、桂場さん嬉しそう。
イマジナリー優三さんも、嬉しそう。
はるさんと花江ちゃんに意見を聞くのは、良いですね。
本当に関係があるのは学者ではなく、市井の人々。
その人たちにちゃんと伝わることが大切だ、と。
はるさんの感想が、秀逸。
確かにその傾向は、ありますね。
難しい言葉を使いたがる人は、往々にして知識を自慢したい人。
クラッカーとイチゴジャムでお酒が飲める桂場さん。
甘党なの⁈辛党なの⁈(笑)
花岡くん…。
忙しい桂場さんを審議会にお目付け役?として呼んだライアンさん
トラちゃんに「何か桂場さんの弱みでも握ってるんですか?」と聞かれ「ヒ・ミ・ツ」と答えました
もしかして、アメリカ製のジャムを食べさせてあげることだったんでしょうか⁉笑
まだトラちゃんが学生だった頃、トラちゃんが弁護士よりも裁判官に向いているのではないかと見抜いた桂場さん、
今回も、穂高先生よりもトラちゃん自身よりも、トラちゃんの本心を把握していた感じです
甘党の姿とのギャップも含めて、最高に魅力的なキャラです
穂高先生の心遣いは余計な思い遣り。もともと自分の選んだ道なので。「背中を押してやれたんじゃないですか。」この件に関しては穂高先生より桂場さんの方が大人。アッ優三さんが横に。審議会。寅子さんと神保先生と論戦。神保先生みたいな考え方の人いまだにいるな。とくに某政党関係者。口語体への移行は正解。あの一文は神保先生の顔を立て。二人で酒盛り。甘党の桂場さんはジャム。
えッ花岡さん亡くなった。史実通りなんだけど。