2024/6/10(月)第11週「女子と小人は養い難し?」
あらすじ
花岡が急死しました。食糧管理法違反の事案を担当していた花岡は、違法である闇市の食べ物を食べることをすべて拒否し、栄養失調で亡くなったのです。花岡が餓死したことによる衝撃は、法曹界だけでなく世間全体にも広がりました。
そのころ、復員したばかりの轟は深い絶望の中にいました。ある日、酔い潰れて路上で眠る轟を何者かが足で蹴って目覚めさせました。よねでした。奇跡的に空襲を生き延びたよねは主がいなくなったカフェ燈台で暮らしていました。
二人は餓死した花岡の思い出を語り合いました。轟は号泣しながらよねに言いました。花岡が判事になった時は嬉しかった。花岡がいる日本へ帰りたいと思えたと。そんな轟によねが言いました。一緒に弁護士事務所をやらないかと。
花岡の死の知らせを受け、寅子も衝撃を受けていました。深く落ち込む寅子のことがはるは心配でした。しかし悲しんでいる寅子に対して桂場は言いました。我々に今できることは泣くことではないと。
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感想
轟くんが再登場
轟くんが再登場しました。
花岡くんの餓死を封じる新聞を街角で読む轟くん。
復員したばかりだったのかな?
今回の轟くんの言葉によれば、轟くんは花岡くんが判事になったことで兵役を免れたことを心から喜んでいたらしい。
そして、そんな花岡くんがいる日本へ帰りたいと思えたとの由。
戦地での過酷な日々の中、日本へ帰る希望すら失いかけていたと思われる轟くんにとって、花岡くんの存在は希望そのものでした。
今回のよねちゃんの言葉を借りるなら、轟くんは花岡くんに惚れていました。
ところが轟くんの心を支えた花岡くんが餓死した。
兵役を免れて戦死するリスクがなくなった花岡くんが、戦争が終わってから戦争による間接的な影響を受けて死んでしまった。
轟くんの胸中、察するにあまりあります。
今回、泥酔して路上で眠り込む轟くんに「俺たちの轟」の姿はありませんでした。
あの轟くん姿を見たときは驚きましたが、轟くんは花岡くんが餓死した事実を知って絶望。
「俺たちの轟」の姿を失ってしまうのも無理はありません。
そんな廃人同然となった轟くんに救いの手が差し伸べられました。
よねちゃんが再登場
路上で酔い潰れる轟くんを蹴っ飛ばす人物。
男性の服装を身につけているものの、その人物が誰なのかはすぐにわかりました。
すぐにわかったものの、よねちゃんだとはっきりとわかった瞬間、ブログ主は涙が止まらなくなりました。
轟くんが絶望の淵にいるそんなタイミングでよねちゃんを再登場させるとは。
よねちゃんと轟くんが組んで弁護士事務所を開業する展開も知ってはいましたが、何故この二人なのかが解せなかった。
たしかに明律大学時代に、意気投合するフラグが随所に立ってはいました。
しかし二人は決して親しい間柄ではないなった。
意気投合するフラグは立っていても、意気投合はしていなかった。
だから、どうやって二人はタッグを組むことになるのだろうか。
ブログ主にとって謎のままでした。
花岡くんの死がきっかけで二人はタッグを組むことに。
さらに、よねちゃんは人助けをしたいが弁護士資格がない自分には法律を使って人を助けることができない。
一方、弁護士資格を持ちながら自暴自棄に陥っている轟くん。
利害も一致しました。
しかも二人の間には意気投合するポテンシャルもある。
ブログ主の中では、朝ドラ史上最高の再会場面になりました。
本当にいいものを見せてもらいました。
戦後のストーリー
花岡くんとの思い出の場所で、よねちゃんと轟くんが手を組んだその直後、その場所にトラちゃんがやって来ました。
微妙にタイミングがずれました。
トラちゃんはまだよねちゃんが奇跡的に生き延びたことを知りません。
轟くんが戦地から生きて帰って来たことを知りません。
しかし、タイミングが微妙にずれて再会が果たせなかったとはいえ、トラちゃんとよねちゃん・轟くんの再会のフラグが立ちました。
少しづつ戦後のストーリーが動き始めました。
予習レビューと史実のリアルエピソード
花岡くんが餓死
今週、花岡くんが餓死します。
闇米などを取り扱ったことで食糧管理法違反で起訴された被告人の事案を担当していた花岡くんは、真面目な性格ゆえに闇で流通する一才の食糧を拒否。
その挙げ句に餓死してしまったのです。
このエピソードは実際にあった出来事で、10年以上前の朝ドラ『梅ちゃん先生』の中でも、この悲劇が紹介されていました。
実際にあった出来事は次のとおりです。
実際にあった出来事
亡くなったのは山口良忠氏という裁判官。
山口氏もある時期までは闇米を食べていたそうです。
配給の食糧だけでは生きていけない、餓死しかねないことを山口氏も重々承知していました。
しかし山口氏は生真面目な方でした。
違法の闇米を食べなければ餓死しかねい現実を理解していながら、その闇米を取り締まることの矛盾に山口氏は苦しみました。
そんな中で、闇米を食べないと決意。
闇米だけでなく、親類などから送られてくる食糧すらも拒否し、ついに餓死しました。
花岡くんの実在モデル?
なお、ドラマの中の花岡くんの餓死のエピソードは、上記の山口氏のエピソードがもとになっています。
しかし山口氏は花岡くんの実在モデルではなさそうです。
花岡くんは明律大学卒業。
山口氏が卒業したのは、明律大学の学生たちが「すんっ」となってしまうであろう京都帝大です。
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轟くん、生きていました。
よねちゃんも。
良かった。
マスターは、ダメだったんですね。
よねちゃんを大事にしてくれていたから、もしかしたらよねちゃんを庇ったのかもしれないな、なんて想像していました。
「惚れてた」がどういう意味であれ、花岡くんに会いたくて戦火を潜り抜け、花岡くんに会うために必死に日本に返ってきたのに、その花岡くんが亡くなっていた。
轟くんの傷心、いかばかりか。
不器用なよねちゃんからの救いの手。
いいコンビになりそうです。
落ち込むトラちゃんに、厳しい言葉を投げかける桂場さん。
きっとトラちゃんにはそういった方が響く、と分かって言ってるのでしょう。
すかさずフォローに入るライアンさんと、こちらもいいコンビです。
花岡さんの死。生還してやさぐれる轟さん。よねさんに拾い上げて貰い。マスターも死んで。いい人だったのに。よねさん憲法改正は自分たちの手で成し遂げたかった。「惚れてたんだろう花岡に。」えっ轟さんって?轟さんの涙なんか切ない。桂場さんの一言で正論なだけに応える。轟さんとよねさん、傷心者同士の連携。